田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北海道低山紀行 99 岩内岳(スキー場コース)

2020-07-31 15:27:55 | 北海道低山紀行 & Other

 標高差885mを登るには相応の体力を求められた。しかし、その先に待っていたのは360度の素晴らしい眺望だった!好天に恵まれた岩内岳登山は十分の充足感をもたらせてくれた。

      

 足の故障明けからまだそれほど日も経っていなく多少の不安もあったが、思い切って念願の岩内岳に向かった。前日、岩内で車中泊したことも手伝い、午前5時30分に登山口駐車場に着いた。

   

   ※ 朝、車中泊をした「いわない道の駅」から岩内岳を望んだところです。

 その登山口であるが、私の手持ちのガイドブック(北海道新聞社編「夏山ガイド」)では登山口が今一つ明確でないきらいがあるので、説明しておくことにしたい。

 市街地から「いわない国際スキー場」へ道案内どおりに進むのだが、スキー場の駐車場を目ざすのではない。スキー場の手前に「オートキャンプ場 Marin View」と書かれた大きな看板がある。その下に小さな「岩内登山口」と書かれた小さな看板があるが見逃す可能性があるので注意を要する。その看板通りに右折すると直ぐに登山口の駐車場がある。駐車場は10台~15台程度駐車可能である。

      ※ 駐車場の端にこのような案内標識が立っていて登山スタートです。

 準備を整え5時55分、登山ポストに記入しスタートする。コースは旧スキー場のリフト沿いに登っていくコースである。最初はスキー場の緩斜面だったところのようでゆっくり、ゆっくり高度を上げていくコースだった。コースはよく整備されていて、コース幅も十分取られていた。合目表示もしっかりされているため励みとなった。

   

   ※ 写真のようにクマザサが刈り取られて広い登山道が確保されていました。

 ガイドブックではところどころで旧スキー場のリフトが見えるとなっていたが、その後草木が茂ったためだろうか?私が目にできたのは2合目のところと、6合目のところだけだった。ところによっては「ここは急斜面だったのかな?」という急登部分もあったが、概ねそれほど険しい登りはなく、1時間20分後に旧第三リフトの終点にあたる6合目に到達した。

   

   ※ 2合目で錆が目立つ旧リフトが目に入りました。

   

   ※ この時期の数少ない山野草です、オオカメノキの花です。

   

   ※ こちらは花の名は分かりません。

   

   ※ 4合目付近で岩内岳山頂を望むことができました。

   

   ※ 5合目を過ぎたあたりで植層が白樺林に変わりました。

 ガイドブックでは「ここから本格的な山道に入る」となっていたが、その通りで岩場が続く厳しい登りに変わった。そしてそれまでは木々が茂って視界を遮られていたのが、時折視界が開けるようなところが現れた。そこから見た光景を見てガッカリした。なんと下界が雲海に覆われているではないか!朝にはまったく雲など見えなかったのに…。

   

   ※ 6合目で見た旧第三リフトの終点のリフトを回転させる機械です。

   

   ※ 6合目を過ぎるとこうした岩場を登るところが増えてきました。

   

   ※ 7合目付近で木が途切れて下界を望めたのですが、雲海を目にしてガッカリです。

 その後、岩場を挟みながら「ふりむき坂」、「松風の回廊」といったところを通過しながら高度を上げていった。しかし、8合目に到達したとき私の我慢も限界だった。ここで私は大休止(約13分)を取り、休みながら山旅日記⑤を発信した。

   

   ※ 私が前の写真を撮ったのは「ふりむき坂」より少し前のところでした。

   

   

   

   ※ ここで私は大休止。山旅日記⑤を発信しました。  

 8合目からは度々足を止めながらの登りとなった。周りの木は丈が低くなり見通しもできてきたが、岩内側は相変わらず雲海の中だった。しかし、反対側は遠くの山並みまで見通せた。

   

   ※ 再び見えた岩内市街地の方角はやはり雲に覆われていました。

   

   ※ 反対側はご覧のように晴れていて、向こうのピークは目国内岳だけだと思われます。

 9合目からは植物自体がなくなりガレ場を登ることになった。ここで私は既視感のようなものに襲われた。それは一年前の斜里岳登山の際の山頂直下のガレ場で頭痛のために動くことができなくなってしまった時のことだった。今回も同じような感じになったのだが、斜里岳ほどのことでもないと考え登山を続行した。登山開始から2時間55分後、ようやく山頂に立つことができた。山頂は一部雲に覆われていたところもあったが、明日予定の目国内岳、それと対角になる幌別岳が望めたが雷電山は雲に隠れていた。

   

   ※ 9合目標識から岩内岳山頂が望めました。

   

   ※ こうしたガラ場は、苦戦した斜里岳のことが頭を過ぎりました。

   

   ※ 待ちに待った岩内岳山頂です。

   

   ※ 岩内岳山頂標識です。

   

   ※ 岩内岳から目国内岳に向かう男女二人組を見送りました。

 誰一人いない山頂の岩場に腰を下ろし、果物の缶詰(これが私の最近の必須品)に舌鼓を打った私だった。

   

   ※ 下山時、7合目標識のところで雲が晴れ、岩内市街地が望めました。

 岩内岳の標高差885mは私には相当タフな標高差だった。最近登った山で標高差800m以上となるとピンネシリ、斜里岳、手稲山などである。いずれも相当に苦戦した山ばかりである。そういう意味では十分に登り応えのある山だった。 

【岩内岳(スキー場コース) 登山データ】
標 高  1085.4m(標高差 885m)

駐車場  登山口に車10台程度駐車できる広場がある。

行 程  ※ グランドシニアの足とお考えください。
     登山口→(1時間20分)→6合目(旧第三リフト終点)→(1時間35分)→山頂→(1時間05分)→6合目→(1時間15分)→登山口

  上り(2時間55分)  下り(2時間20分)

天 候  晴れ、微風

登山日  ‘20/07/29