田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

野幌森林公園で春を探す

2021-04-15 19:31:58 | 環境 & 自然 & 観察会

 雪が消えてからは初の「野幌森林公園」だった。先日の「盤渓市民の森」で見られた植物と基本的には同じだったが、エゾエンゴサクやザゼンソウを見られたのは森林公園ならではだった。もちろんミズバショウの群落もたくさん見ることができた!

   

   ※ すっかり雪の消えた野幌森林公園の散策路です。

 残念ながら今日は年齢を感じずにはいられない出来事があった。今日は早朝に今季2度目の近美前歩道の清掃ボランティアがあった。約1時間半の活動だったが、活動を終えるとぐったりと疲れていた。数日来の懸案事項を処理し、今日はロングウォークでもと考えていたがとても無理だった。疲れ果てた私はひと眠りすることにした。

 目覚めた時には10時半を回っていた。それからの時間で行けるところは?と考えた時に「野幌森林公園」が浮かび、さっそく向かったのだった。自宅から車で約40分、野幌森林公園のビジターセンターの役割を果たす「自然ふれあい交流館」で「春の花を観察するには?」と尋ねたところ、「桂コース」~「四季美コース」~(連絡線)~「エゾユズリハコース」を推薦してくれた。

   

   ※ 可憐な紫色の花エゾエンゴサクです。

   

   

   ※ 星置緑地で目立ったバイケイソウです。(右はオオウバユリの幼根です)

   

   ※ 天気が良くなかったこともあり、フクジュソウに勢いが感じられませんでした。

   

   

   ※ オオウバユリの幼根です。

   

   ※ フキノトウ(雄花)

   

   ※ フキノトウ(雌花)

 ハイライトは「四季美コース」だった。四季美コースは近くにある「大沢の沼」から流れ出る水が湿地を作り、その湿地のあちこちにミズバショウが白い可憐な花(ガク)を咲かせていた。それは少しオーバーに表現すると華麗な白の競演といった趣だった。コースはミズバショウだけではなく、エゾエンゴサク、フクジュソウ、フキノトウ、ザゼンソウといった花々がこれもまた競うように咲き誇っていた。

   

   ※ 「桂コース」と「四季美コース」の分岐点にある「大沢園地」の東屋です。

   

   ※ 四季美コースに入ると、こうした光景がいたるところで見られました。

   

   

   

   

   ※ 時にはこのように散策路脇でもミズバショウが見られました。

   

   ※ 「大沢の沼」です。この沼から流れる水が周辺の湿地を造っているようです。

   

   ※ ザゼンソウです。

   

   ※ ザゼンソウは太陽に背を向けています。この写真はフラッシュを焚いて撮りました。

   

   ※ ザゼンソウは群落を作りませんが、周りと色が違うので目立ちます。

 ちょっとガッカリは「エゾユズリハコース」だった。コースの名前になっているくらいだからたくさんのエゾユズリハに出会えるものと期待していた。ところがいっこうにそれらしき植物に出会わない。私は目を凝らしながら歩を進めた。しかし、最後まで本格的なエゾユズリハには出会えず、かろうじて最後の方で足元に小さなエゾユズリハを目にしたのが唯一だった。不思議に思い、帰路に再び「自然ふれあい交流館」に行き、そのことを質問したところ「実は名前はそうなっていますが、エゾユズリハは見当たらないのです」という答えだった。交流館のスタッフは20年以上勤められている方だそうだが、その方が勤め始めたころから見当たらなかったそうだ。野幌森林公園が整備されて50数年。その際に名付けられたコースだそうだが、私の目にはハイイヌガヤとクマザサしか見当たらなかったが、あるいはそれらに駆逐されてしまったのかもしれない。

    

   ※ ハイイヌガヤは根元からほふくするように伸びて、途中から上方に向かいます。  

   

   

   ※ エゾユズリハの幼根です。    

 自然界における生存競争の厳しさを見た思いだった。

 「野幌森林公園」は今日もけっこうな人たちが散策を楽しんでいたが、歩いて散策するにはとても心地よい散策路が用意されている。我が家からちょっと遠いのが玉に瑕だが、季節ごとに訪れたい公園である。