いろいろと姦しい東京オリンピックであるが、昨夜いよいよ開会式が行われた。さまざまな評価がメディア、あるいはネット間で飛び交っているが、私の中では「及第点ではないのかなぁ~」というのが率直な感想である。
※ 開会式に臨む日本選手団の入場です。
昨夜、私は開会式の一部始終をテレビの前で見守った。長い長い4時間だった…。見終えた直後の感想は「意外に地味で、退屈だったなぁ…」というのが正直な思いであった。
そのうえで私が評価した点は次のような点だった。
① MISIAの「君が代斉唱」が素晴らしかった。
② 大坂なおみの聖火最終ランナーは最適だったと思う。
③ 橋本聖子組織委員会会長の挨拶が明快で心のこもった内容だった。
④ ドローンが描いた五輪エンブレムから地球への転換が見事だった。
⑤ パントマイムでピクトグラムを描いたのは開会式簡素化の象徴?
オリンピックの開会式の基本は、選手がスタジアムに入場し、主催者が挨拶し、選手宣誓があって、最後に聖火ランナーが聖火台に点火することが基本だと思われる。しかし、近年のオリンピックにおいては開催国が自国の文化や歴史を世界にアピールする場としてさまざまなパフォーマンスを披露する場となっているようだ。今回の開会式においてもさまざまなパフォーマンスが披露されたが、私には今一つその良さが伝わってはこなかった。
そうした中で、①のMISIAの伸びやかに、声量豊かに歌い上げた「君が代斉唱」は会場に感動を呼び込んだように思えた。
※ MISIAの国歌斉唱の場面です。
さらには②の聖火の最終ランナーにテニスの大坂おなみ選手が選ばれたことである。現在の日本人アスリートの中で最も世界に聞こえた存在だろう。そのうえ、彼女が混血ということ、「うつ」という病を公表したことなどから「多様性と共生」をうたう大会の象徴として最適な人選と思えたことだ。
※ 聖火を点火した大坂なおみ選手です。
そしてメディアではほとんど取り上げられていないが、③の橋本聖子組織委員会会長の挨拶が明快で多くの人の共感を呼んだであろうと思えたこと。
④については、誰もが驚いた瞬間だったのではないか?1,800台あまりのドローンが新 国立競技場の夜空に描いたオリンピックエンブレムが地球の形に転換するところは見事だった。
※ 国立競技場の夜空に浮かんだドローンで描いたオリンピックエンブレムです。
⑤についてはちょっとチープな演出かな?とも思えたが、アイデアは買えるのではないかと思えた。
一方で残念だったことは天皇による「大会開会宣言」のときに菅首相が途中まで着席していたことだ。私は見ていて「あれっ?」と思った瞬間だった。何らかの理由から「うっかり」していたのだろうが、その姿がテレビを通じて日本はおろか、世界に伝わってしまったことはかえすがえすも残念なシーンだった。
※ 使用した写真は全てウェブ上から拝借したものです。
※ 今、柔道男子60キロ級で高藤選手が見事金メダル第一号となりました。幸先良いスタートです。