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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

クラシックギターコンサート

2024-08-24 21:27:04 | ステージ & エンターテイメント
 奏でる音は必ずしも完璧とは云えなかったのでは?と思われたが、クラシックギターの良さは感ずることができたコンサートだった。それにしても音楽ホールというのは、あのギターの繊細な音をホール全体に響き渡らせる構造となっていることを改めて感じさせてくれた。

    

 本日午後、六花亭ふきのとうホールにおいてクリニック・イン・ザ・モーニングが主催する「クラシックギターの調べ」が開催され、入場券を入手することができたので参加した。
 クリニック・イン・ザ・モーニングとは、私の住まいの近くにある内科・小児科のクリニックである。年中無休、早朝7時から午前中だけ診療するという特異な形態で開業している病院である。コンサートはそのクリニックの院長である岡田純一氏のリサイタル的なコンサートだった。
 岡田氏はプログラムによると、岡田氏のギターは単に趣味という範疇を越えて一時期は本格的にギターを研鑽した人らしい。何せ30代の頃には仕事の傍ら、5年間も毎年数週間ハンガリー国立リスト音楽院に通い、ギターを本格的に学んだそうである。その後も内外のギタリストに師事し、(特にギタリストの平野勇氏には深く心酔しているようだ)現在は日本ギター連盟の正会員でもあるという。
    
 その岡田氏は現在の病院を開業するころからコロナが蔓延するまで、今回のようなコンサートを定期的に開催していたそうだが、今回はそれ以来の開催だということだった。
 本日演奏された曲目は以下のとおりである。
《第1部》
  ◇イングランド民謡/スカボロー・フェア
  ◇J.S.バッハ/前奏曲 swv 1006a
  ◇J.イルマル/子守唄 バーデン・ジャズ組曲より
  ◇菅野ようこ/花は咲く
  ◇P.メセニー/Jason Vieaux 編曲による二作品 
       ・Letter from home  ・Everyday(I thank you)
《第2部》 ※ 第2部には釧路から駆け付けた平野勇に師事する兄弟子にあ     
       たる吉村暢康氏が加わっての二重奏となった。
  ◇F.クープラン(吉村暢康編曲)/Le Tic₋Toc₋Choc
  ◇A.ボロディン(吉村暢康編曲)/中央アジアの平原にて
  ◇J.S.バッハ(吉村暢康編曲)/目覚めよと呼ぶ声あり
  ◇M.ムソルグスキー(吉村暢康編曲)/キエフの大門
   ※ 全て吉村氏の編曲となっているのは、独奏曲を二重奏曲に編曲したということである。
 いつも言っていることだが、私は音楽を聴くことは好きだが、それを評することはできない。そんな私が敢えて今回のコンサートの感想を述べてみようと思うが、眉に唾してお読みいただきたい。
 岡田氏は本業の方が多忙でやや練習不足だったのではないだろうか?素人の私が聴いていても運指(指の運び)がやや緩慢になるところがあったような気がして聴いていた。それでも十分に岡田氏のギターテクニックの素晴らしさを堪能できた。
 第二部になって吉村氏が加わり、かなり曲がスムーズに流れるように聴こえてきたのは私の幻聴だったのだろうか?しかし、クラシックのギターを奏でるということは、相当な鍛錬が必要だということを改めて教えられた思いだった。
    
 また、リード文でも触れたが、今回のコンサートは「六花亭ふきのとうホール」の素晴らしさを感得できたコンサートだった。私の席は後方だったのだが、ギターの奏でる繊細な音がクリアに耳に届いた。キャパ221人のホールであるが、相当に音響に配慮したホールであることが実感できた。