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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

“岡ちゃん” 饒舌に事業を、教育を語る

2024-09-27 12:12:43 | 講演・講義・フォーラム等
 “岡ちゃん” とは?サッカー日本代表を2度にわたってWCに導いた智将 岡田武史氏の愛称である。氏は今、愛媛県今治市においてサッカーを通じて、彼が抱いた “夢” の実現のため全力投球中である。エネルギッシュに活動を続ける “岡ちゃん” の話に耳を傾けた。

 昨日(9月26日)午後、札幌エルプラザにおいて「道新BIZ産学連携ビジネスフォーラム」なる集いに参加した。目的はそのフォーラムの基調講演の講師が岡田武史氏だったからだ。
 岡田氏は「チームでマネジメント~主体性を持ち自立した人物を育てるには~」と題して1時間にわたって氏の実践を話された。

        

 岡田氏は2014年、幾多のチームの監督就任などの要請を断り、四国サッカーリーグ・FC今治のオーナーに就任している。FC今治は当時四国の地域リーグに所属する弱小チームであった。しかし、彼の “夢” の実現のためには「弱小チームなら時間はかかるかもしれないけれど一から始めることは比較的簡単」ということで知人からのオファーを受け入れたという。それから10年、FC今治は現在J3で奮闘中である。
 岡田氏は就任当初、日本のサッカー選手の欠点である「指示待ち選手」からの脱却を図るために選手の自主性を尊重しようとしたという。しかし、自由を与えられた選手は戸惑い混乱するばかりだったという。そこで岡田氏は改めてヨーロッパの名門チームの実態を調べ、ティーチングとコーチングの違いを知ったという。
 ティーチングとは、経験豊富な人が経験の浅い人を相手に自分の知識やノウハウを伝える手法であるのに対して、コーチングとは、自発的行動を促すコミュニケーションという違いがあると知ったそうだ。岡田氏はそれを日本の武道に伝わる「守・破・離」とも通ずると語った。
 こうしたこともありFC今治は想定していたより時間はかかったが、現在J3で活躍中なのだが、将来のJ2、J1への昇格を見据えて、岡田氏がオーナーを務める「(株)今治 夢スポーツ」は、2017年にJ3規格の「ありがとうサービス、夢スタジアム」を完成させたのをはじめとして、現在はJ1規格にも対応する日本で3番目となる「民設民営」の365日人が集えるような「里山スタジアム」完成を目指しているそうだ。その他にも、「自然塾」を運営したり、今春には「FC今治里山高校」を開校したり、「FC今治レディース」や下部組織も拡大しつつあり、順風満帆の成長を続けているようである。
 岡田氏のお話を聴いていて感じたのは、岡田氏の抱く “夢” の実現に向けての強力なリーダーシップである。ぐいぐいと会社スタッフをリードし続ける姿を、氏の話から容易に想像することができた。その岡田氏を強力に後押しするのが、岡田氏が著名な経営者たちを知古としていることである。岡田氏はそうした方々と交流する中から多くのことを学び、自己の経営に生かされているようだった。
 岡田氏はここでは紹介し切れない多くの言葉を話されたが、講演時間の60分間をノー原稿で途切れなく話続けられた。講演依頼が引きも切らない状況の中、どのような講演依頼にも応えられるものを持っているのだろう。その饒舌さには聴いている私の方が圧倒される思いだった。
 最後に岡田氏はアメリカのネイティブインディアンの教えを紹介してくれた。その教えとは「地球は子孫から借りているものである。だから美しい状態で返すべきものなのだ」という教えを守ることが私たちの責務であると…。
 もう一度、そしてまだまだ聴いてみたいことがたくさんある。岡田武史氏のお話をもっともっと聴いてみたいと思った。