真摯に取り組む姿がとても美しく感じた北星女子高等学校音楽科の定期演奏会だった。音楽科の生徒の中からオーディションで選抜された10名の生徒が独唱に、そして独奏にあの広いKitaraのステージで堂々と発表した!
少し時間が経ったが9月26日(木)夜、札幌コンサートホールKitaraにおいて北星学園女子高等学校 音楽科の「第54回 定期演奏会」が開催され、知人から入場整理券を譲られたので観賞することにした。
案内によると「オーディション選抜者によるソロステージ」とあった。つまり、音楽を専門に学んでいる生徒の中から選抜された生徒がステージで声楽や器楽の演奏を披露するという演奏会なのだった。
演奏された曲目をプログラム順に紹介すると…(生徒名は省略)
◇ピアノ演奏 M.ラヴェル/水の戯れ
◇声楽独唱 G.ロッシーニ/La promessa G.プッチーニ/O mio babbino caro
◇フルート独奏 P.A.ジュナン/「椿姫」によるファンタジー Op.18
◇ピアノ独奏 C.ドビッシー/「版画」より 雨の庭
◇声楽独唱 F.P.トスティ/Preghiera
◇ピアノ独奏 G.フォーレ/即興曲 第3番 変イ短調 Op.34
◇フルート独奏 P.タファネル/「魔弾の射手」によるファンタジー
◇ピアノ独奏 G.フォーレ/ノクターン第2番 Op.33-2
◇オーボエ独奏 R.シューマン/アダージョとアレグロ Op.70
◇声楽独唱 W.A.モーツァルト/Alma grande e nobil K.578
計10名の演奏だった。
プログラムには生徒が、演奏する曲目をどのように解釈し、どのように表現したいのかについて詳しく記されたメモが挿入されていたが、私はそれをチェックしながら生徒の演奏に耳を傾けた。すると、生徒一人ひとりが己の解釈を基に演奏に臨んでいることがよく伝わってきた。
演奏自体の巧拙は私のような音楽の素人にはよく分からなかったが、それぞれがあの大きなKitaraのステージ上で堂々と発表していたように思えた。
キャパ2,008席の大ホールに聴衆はけっして多くはなかったが、それでもあの大舞台で演奏する体験を生徒たちに与えている学校側の力の入れようを思い知った。
演奏会は、独唱、独創の後、音楽科生徒全員(?)による合唱を2曲演奏して幕を閉じた。感動した私は、アンケートに次のように一文を記してアンケート回収箱に投函した。その内容は…、
「御校の定期演奏会を初めて聴かせていただきました。私は音楽は素人ですが、一人ひとりの演奏者が演奏曲目を深く理解した上で、演奏されていることが伝わってきて感銘を受けました。それぞれの皆さんが将来にわたって音楽の道を志すものと思いますが、それぞれの生徒さんたちの大成を願っています。ありがとうございました」
と記した。