おとといほどではないにしろいい天気です。そんな中午前中夫婦で映画を見てきました。今はどちらも一人でいっても1,000円なのですが、助かりますね。若い人が見ると1,800円で、60歳を過ぎると1,000円になります。何かとっても申し訳ないように感じます。そんなにどこでもなんでも高齢者を特別扱いしなくてもいいのにと思わないでもありません。高齢者にはお金を使わせるようにしないと内需拡大にはつながりません。でもこのような社会では将来はお先真っ暗、国の社会保障制度には頼れません。だから出費を抑えるようになるのでしょうが、この閉塞感を打破するためには、若い人たちが少しでも生活に支障がなくなるためには、この際高齢者は野垂れ死にを覚悟で、お金を使いまくる、いろんなことで出費をして内需を拡大するより他はないでしょう。メチャクチャですが。歳をとったら、寝たきりになっても長生きするということはきれいさっぱりやめて、元気な人は当然長生きしてもいいですが、病気になったら医者には罹らずに自宅なり、病院で死ぬ、延命治療はしないという覚悟をもって、金は天下の回りものと思い定め、何とかなるだろうという甘い気持ちで、江戸っ子のように宵越しの金を持たない、使い切る、そのように生活を切り替えたらどうなりますか、ハチャメチャな社会になるでしょうか。かえって若い世代から喜ばれるというのではなく、感謝なり尊敬されることになりませんか。目指すは健康寿命の延伸であって、寝たきりでの寿命の延伸ではないでしょう。またまた、話しがそれてしまいました。不愉快な気持ちになった方もおられるかもしれませんが、ご容赦ください。将来の社会には大きな不安がある、あるけれどもだからといって貯金するのではなく、将来の不安を政府に頼るのではなく、一日一日を精一杯生きる、有り金は使い切る覚悟で毎日の生活を送る、明日は明日の風が吹く、なるようになる、なんとかなるさ、ケセラセラ、そういう生活が出来ないものでしょうか。腹を括って生きられる間はお気楽に生きていく、そういうことは無理でしょうか。そうでもしないとそれこそ1億玉砕になってしまいます。こんな恐ろしいことを書くつもりは全くなかったのですが、映画の料金から変な方に話しが行ってしまいました。
『ハーモニー~心をつなぐ歌~』を見てきました。本国(韓国)では凄い観客動員数を記録したとか。涙なしには見られない映画とどこかで聞いていましたが、お涙頂戴の映画ではなく、感動して自然に出てくる涙、こころが洗われる涙といっていいと思います、素直に。主人公のジョンへ役のキム・ユンジン、いい演技でした。彼女は『シュリ』にも出ていたのですね。『シュリ』といえば、私が韓国映画に嵌った最初の、きっかけをつくった映画です。ジョンへの子どものミヌ(男の赤ちゃん)がとっても可愛い。いい演技をしています。そして、もうひとり音楽家だった死刑囚のおば(あ)さんムノク役のナ・ムニ、さすがベテラン俳優、いい味を出しています。抑えた演技が堪らない。
映画の題名から想像がつくように、女の受刑者の合唱団の結成から発表会までのストーリーですが、去年から合唱に嵌っている自分としては改めて合唱のもつ力、素晴らしさに感動しました。姿勢、背筋を伸ばす、顎を引く、笑顔を作る、目を大きく開く、お腹を使う、・・・、去年8ヶ月に亘って自分が言われ続けてきたことでした。 ラストは厳しかったですが、心に響くいい映画でした。
そして、午後は昨夜録画(アジアドラマ専門CH)したやはり同じく韓国映画 『光州5・18』 を見ました。2007年製作の映画ですが、内容は1980年5月18日を中心とした光州事件・光州義挙・光州蜂起とかいろいろ言われています。軍隊による大虐殺事件が起きたのに、すぐには国内外に知られることはなかった事件です。戒厳令が敷かれていたということはありますが、改めて軍隊の恐さを再認識させられました。まさに軍隊は”暴力装置”です。いざとなれば牙をむく暴力装置そのもの。なのに正直にそう国会で発言した官房長官は野党の糾弾を受けて退陣させられた(それだけの問題ではなかったですが)。確かM・ウエーバーもそう言っていたのではないですか。
この映画に出てくる盲目のおばあさん役の人、どこかで見たことがあると思ったら、『ハーモニー』に出ていた音楽家の死刑囚役の人ではないですか。ナ・ムニですか、国民的な女優なのですね。どうりで演技が素晴らしいはずです。
ラジオでよかったのは、NHK FM 午後2時から6時までの「ベートーベン特集」です。交響曲の3,6,7,8,9番の演奏。演奏ドイツ カンマーフィル ハーモニー管弦楽団、指揮はバーヴォ・ヤルヴィ、合唱はボトラシェ歌劇場合唱団の””第九””はよかった。すんなりと心に入ってきました。久し振りに楽譜を取り出して、声を出してしまいました。
ということであっという間に一日が経ってしましました。
それではおやすみなさい。