津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

肥後細川藩の軍制

2008-11-21 16:14:46 | memo

 いわゆる「番方」と呼ばれる軍事組織である。 
細川家の全家臣はこの軍事組織の中にそれぞれ位置つけられ、政治機構の方は軍事組織の一員としての身分のまま政治的役割についている。番方は三つの組織で編成されている。
備組(主戦闘部隊)6組、側組(親衛部隊)2組、留守居(留守部隊)2組の都合10組である。
      (新熊本市史・通史編-第三巻・近世Ⅰ 第二章一節一「番方と役方」より引用)
      (番方組織図は同上掲載の、鎌田浩氏著「熊本藩の法と政治」創文社刊より引用)
  ■御備組
      備頭(6)-----+--番頭(6)------組脇(24)---番方(300)
           |
           +--着座---------大組
           |
           +--鉄炮頭(30)---副頭(12)---小頭(60)---足軽(720)
           |
           +--物頭列
           |
           +--物奉行
  ■御側組
     側大頭(2)---+--御小姓頭(4)--組脇(8)--+--小姓組(60)
           |               |
           |               +--両役(16)---+--小頭--手廻之者
           |                       |            
           |                        +--小頭--駕之者
           |
           +--中小姓頭(2)--組脇(4)--中小姓組
           |
           +--御次組脇(2)--取次(5)--+--御小姓(12)--下横目
           |               |
           |               +--目付(12)
           |
           +--御目付(9)-----附横目(10)
           |
           +--御使番(17)
           |
           +--側物頭(8)----小頭(8)---------------足軽(100)
           |
           +--鉄炮頭(22)---副役(2)--小頭(26)-----足軽(300)
           |
           +--歩使番頭(2)--組脇(1)--歩使番(20)
           |
           +--歩頭(4)------組脇(4)--歩小姓(60)
           |
           +--御昇副頭(2)--小頭(2)--昇之者(30)
           |
           +--御持筒頭(1)--小頭(1)--筒持(15)
           |
           +--長柄頭(2)----小頭-----長柄(400) 
  ■御留守居組
     御城代(2)---+--大頭(2)--+--番頭(2)--組脇(4)----+--番方(50)
           |      |             |
           +--組外    +--着座--大組--物頭列     +--知行取--支配
           |                    |
           |                    +--櫓番(12)--鍵番(2)
           |
           +--鉄炮頭(1)--+--小頭(1)--留守居鉄炮(30)
           |       |
           |       +--小頭-----地筒(430)
           |       |
           |       +--小頭(1)--掃除人(30)
           |       |
           |       +--小頭-----頭支配--方支配
           |
           +--中小取触頭(2)---組脇(2)--+--中小姓組  
           |               |
           |               +--列--格--支配--席
           |
           +--切米取触頭(2)---組脇(2)--触組
           |
           +--郡代(11)--------惣庄屋---地士---札筒
           |
           +--町奉行(3)-------川口番---町廻
           |
           +--口屋番(9)-------下番(23)

  ■八代・佐敷・阿蘇・鶴崎はそれぞれ別途編成

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荒木家三系図を比較する

2008-11-21 09:38:40 | 歴史
 荒木左馬助(介) (綿孝輯録巻六十一)

    五月十日御老中より奉書
 一筆申入候、荒木左馬助事、母不届有之付、其方へ被成御預候間、
 其国可被指置候、扶持方等之儀委細留守居之者迄可相達候 恐々謹言
                         阿部対馬守
                         阿部豊後守
     五月十日              松平伊豆守
        細川肥後守殿

 荒木左馬助ハ攝津守村重の孫ニて、父ハ新五郎と申候、左馬助幼少にて親ニ離れ、浅野但馬守殿江罷在候へ共、御直参を願二而京都に居住、烏丸光広卿前簾(廉)村重と御入魂の訳を以江戸に被召連、光尚君へ被仰談候、則忠利君より被仰立、公儀江被召出候、其比御城女中あらきと申人子無ゆへ左馬助を養子可仕旨上意有之、親類ニ而も無之候へとも上意ゆへ親子のむすひいたし候、然処右之女中故有て今度流罪被仰付候間、左馬助も其儘被差置かたく御預二成、後熊本二て果候


寛永諸家系図伝・荒木家
 某---義村---+--村重---+--村次---+--村直---村満
          |       |       |
          |       |       +--村常(左馬)
          |       |          
          |       +--村基
          |       |
          |       +--女子
          |       |
          |       +--女子
          |       |
          |       +--女子
          |       |
          |       +--女子
          |       |
          |       +--女子=======村常(左馬)
          |          荒木局     
          +--村氏(吹田

(細川藩士)細田氏家系図・本姓荒木氏
                             十次郎・左馬介・栖隠・称細田氏
     村綱---+--村重---+--十次郎---+--村完---+==三郎・権右衛門 (谷内蔵之允為養子)
          |       |         |       |  
          |       |         |       +==梶之介・・・・・→(細川藩士・細田氏)
          |       |         +--弥介
          |       |        
          |       +--村勝-----+--克之---+--女子(栖隠妻)
          |                 |       |
          +--元清             |       +--村長---梶之介(栖隠歿後養子)
                            |       |
                            |       +--弥平
                            |       |
                            |       +--三郎(栖隠養育・為養子)
                            |
                            +--女子
                            |
                            +--玄春
                            |
                            +--忠次

(細川藩士)荒木善兵衛家系図

     村重---+--満元   +--村正
          |       |
          +--村重---+--新五郎---+--又兵衛---弥助 
          |       |         |
          |       |         +--左馬助
          |       |
          |       +--女子 隼人佐妻
          |       |
          |       +--女子
          |       |  
          |       +--善兵衛・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・→(細川藩士・荒木氏)
          |
          +--吹田 於京都誅死廿歳
          |
          +--女子 野村丹後守妻・誅死17歳

   荒木善兵衛 (綿孝輯録巻五)
荒木攝津守村重の子也、天正七年、村重有馬城没落之砌幼稚ニ有之候を密に忠興君に被預置候由、成長之上無役之御知行三百石被下、中嶋備中と両人高守城御城代被仰付置候処、備中は御光様御供ニ而当春江戸ニ被差越、善兵衛一人にて相勤居候を、今度幽齋君御下知を以高守を引払ひ、田辺二罷越候、豊前にては門司の城ニ被差置、於彼地病死(以下略)
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