津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

落札・肥後文献叢書 全八巻

2013-08-22 22:04:03 | オークション

                          肥後文献叢書 全8巻 歴史図書社 昭和46年  肥後文献叢書 全8巻 歴史図書社 昭和46年

  私がこの物件が「ヤフオク」に登場したのを確認したのは三週間ほど前である。「欲しい」と思ったのだが、競り合って相当な金額まで上がってしまうのだろう、そうなれば「日本の古本屋」で購入するのと同じになるのではないかと思った。気が付いた時には応札の時間を過ぎていたのだが、落札された気配がない。即「残り時間6日+■■時間」が表示された。肥後文献叢書は「近代デジタルライブラリー」で見ることが出来るのだが、やはり手元に在るのに越したことはない。いろいろ思い悩ましている内に一週間が過ぎた。まだ落札者が出ない。こういうものが出品されていることに誰も気づいていていないのだろうか、これは落札できるかもしれないと思い、三度目の正直で今日8月22日21時57分締切分に応札し無事落札した。日本の古本屋を見ると、地元某古書籍店を含めで50,000~80,000円する代物である。落札値段は・・破格であった。

問題も有る。送られて来たらさぞかし奥方が怒るだろうということと、いまでも本や資料であふれかえっているわが部屋に、どう置こうかとの心配である。

 

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紙不足

2013-08-22 06:11:40 | 史料

                                              

 いささか泥縄式とも思える、紙不足に関する寶暦二年の「覺」がある。

                一近年御用紙無多事候ニ付、紙楮御買方をも被仰付、年々相済申事ニ候、然共諸御用向及不足候、依之所々御郡空
                  地又は御山藪畝之内、其外ニも楮植立支無之場所え紙楮御植せ被成筈ニ候、請込之儀ハ櫨方役人え被仰付、櫨同
                  前ニ御植せ被成筈ニ候條、御山奉行・御惣庄屋共ハ不及申山ノ口・村役人共随分心掛、植立候て可然所柄と及見
                  候所々ハ、其段之書付支配方より御郡方え指出候様、左候て此方え可被相達候、櫨方役人も紙楮植せ可然所々と
                  及見候ハゝ其趣相達申筈及沙汰候間、其上ニて可被相達候、御為相之儀候條、御山奉行・御惣庄屋無腹蔵申談、
                  植方之儀支ケ間敷儀無之様相心得候様ニ宜有御沙汰候
                一紙楮御買上之儀、例年御勘定方より御役人罷出買調申事候、此儀は只今之通候條、左様相心得候様是又可有御沙
                  汰候、以上
                     寶暦二年申十二月


紙の消費は文化のバロメーターと云えるものであり、日本の近世における消費量は世界有数のものであったともいわれる。
又一方紙屑を拾い集めたり、また町々に呼び声をたてて回収をはかるなど、エコな環境が成立していた。
この「覚」の数年後、熊本に於いては藩校時習館の創立(寶暦五年)などもあり、紙の消費は一段とまして行ったものと思われる。

紙は貴重品であり、中路文庫に残る記録などは全八十丁ほど、わずか9㌢×18㌢の紙に虫眼鏡でのぞかなければ判読できないような、小さな文字で書かれている。先人の努力に応えて何とかこれを読み下したいと思っているのだが、無力感に陥っている。
                     
 

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