津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■熊本城顕彰会誌「熊本城」から

2014-08-28 13:48:26 | 徒然

 熊本城顕彰会誌「熊本城」の最新号(95号)に、富田紘一先生の「明治初期の熊本城・二」が紹介されている。
その中に「千葉城から不開門方向を望む(写真1)」と「千葉城前の掲示板(写真2)」があるが、「写真2」は「写真1」の掲示部分のクローズアップ写真である。
先生のお話によると鮮明な写真では、この掲示板の内容が読み取れるというのであるが、これは明治天皇の熊本御巡幸の予定を掲示しているものだという。ちなみにこの写真は長崎大学が所蔵する内田九一撮影の写真である。

                               写真1と同じ内田九一撮影の写真


内田九一は明治天皇の御真影も撮影した人物だが、天皇の西国御巡幸にも同道している。この写真もその折撮影したものであろうが、この文章は六月十四日となっているそうだから、天皇が熊本入りされる三日ほど前に掲示したことが判る。斜めに登る石垣は「不開門」前の坂だから、この場所は県立美術館分館の前あたりなのだろう。
原版の大きさがどの程度なのか判らないが、それにしても、この掲示板の内容が読み取れるというのがすごいではないか。

 

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■並河金右衛門

2014-08-28 07:09:14 | 歴史

 館林藩士・岡谷繁美なる人物が15年の歳月をかけて著した「名将言行録」という著がある。いまでは俗書と評されているが、結構この内容がWEB上で独り歩きしているものがある。
並河金右衛門が「織田信長の首をとった」という話しもその最たるものといえよう。

その金右衛門は熊本の並河志摩守に比定されている。迷惑な話ではある。

昨日「信長のディスマスク」を書いたが、信長が首を斬られたという事が事実として有り、一部の人間がその事を知り伝えたのではないのかとふと思った。
弥助なのか金右衛門なのか知る由もないが、今後いろいろ議論が深まる事であろう。

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因みに並河志摩守についてはぴえーる様の次のようなレポートがあった。全文を引用させていただく。

2013-04-16 並河志摩守 

『平成 肥後国誌』の載せる禅定寺の刻銘によると、寛永7年7月25日に並河志摩守宗為が亡くなっている。「安永三年小浜藩家臣由緒書」では、宗為の父は並河兵庫介宗隆。兵庫介はのち掃部介と改める。『丹波笑路城発掘調査報告』によると、並河因幡守宗隆、兵庫介(掃部介)易家の兄弟がおり、天正3年6月16日付で信長から朱印状をもらったとある。検索すると、その朱印状と思われるものが紹介されていた。

http://akira848.cocolog-nifty.com/nikki/2007/04/post_0d5d.html

『丹波笑路城発掘調査報告』では兵庫介(掃部介)ではなく因幡守の実名が宗隆となっている。どちらが正しいのか、実名を記した史料を知らないので判断できない。

千葉一族のページでは、易家の子を志摩守とする系図が紹介されている。

http://members.jcom.home.ne.jp/bamen/ichizoku7.htm

易家の名前は『明智軍記』に、子供の八郎と共にみえる。同書には易家は山崎の戦いで討死したとあるが、「安永三年小浜藩家臣由緒書」では、掃部介はその後も存命で、摂津で亡くなったとする。

「安永三年小浜藩家臣由緒書」によると、志摩守宗為の長男は、父と同様に加藤家に仕えた金右衛門、のち志摩。二男は小浜藩並河家の初代となる久左衛門宗久。二代目の志摩守の加藤家改易後の行方は諸説ある。『綿考輯録』は実名を元久とし、寛永10年7月21日に肥後で亡くなったとする。子孫は米村姓を称し、細川家に仕えた。一方、『南路志』や『土佐国郡書類従』によると、実名は宗照。土佐の山内忠義に仕えて、寛文8年8月4日に亡くなり、その後、養嗣子の主税重康の代に乱心で知行を召し上げられたとある。

『要略 会津藩諸士系譜』に金右衛門の子孫がみえるが、略系譜しかないため、二代目志摩守の子孫であるか判別できない。いずれ現地で調査したい。史料間の差異が複数見られるが、まずは現時点で分かっていることを並べてみた。

 

 

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