午後から炎天の下、自転車をこいで図書館行き、どうしても早急に手に入れたい史料が二三あっての事だ。
熱射病予防にボトルに氷をたくさん入れた水をもって、準備万端である。
20分ほどの距離だが、帽子をかぶっていても頭が焼けるような感じ。
資料を閲覧するためにカウンターで申し込みの手続きをしていたら、先客の方の申込書がチラリと見えてびっくり、実は明日お目にかかる予定の来熊された横浜のSさんだった。
お声かけして挨拶をかわし少々立ち話、明日又お目にかかることを約した。Sさんもご先祖探しのために大いなる努力をされておられる。
私はと言えば曾祖父の奥方の生母(上田久兵衛・室)の生家探しである。
沼田氏であり久兵衛の日記などでは「通丁の沼田」と書かれている。
「熊本所分絵図」を見ると、通町筋に沼田貞右衛門借置」という書き込みがあり、久兵衛が言うところの「通丁の沼田家」に間違いないと思われる。
沼田家は本家と分家が二つある。沼田貞右衛門という人物は、本家4代延将の末弟延春を初代とする分家(500石)の8代目にあたる。
久兵衛の奥方は沼田九八郎の長女とされるが、あまりにも沼田家の系図に固執していて判らないままであった。
昨晩何となく「有禄士族基本帳」を見ていたら、なんと当人の名前があるではないか。
図書館で史料を取り寄せると、沼田九八郎は旧名九兵衛、沼田門太(旧名貞右衛門)の養嗣子とある。明治三年時習館の句読習書斎長を勤めている。
住所も「通丁45番地」とあり間違いない。これで難問がひとつ解けてご満悦このうえない。
帰りも炎天下、いささかの上り坂が76爺には堪えたが、うれしさが勝っていて元気に帰宅と相成った。