20代の後半、ヨーロッパ数か国を旅したが、その折ノートルダムも身近に見学した。
キリスト教建築はバチカンやドウモウ、ケルンの大聖堂なども見て回ったが、巨大な教会がもつ荘厳さや、合唱する少年少女たちの声が複雑な教会の作りに相まって不思議な残響をのこす、心地よい音のハーモニーの空間も体験した。
仲間に「キリスト教徒になろう」と冗談をいったほど、それぞれの地で感銘を受けた。
ノートルダムはゴシック建築のお手本のような建物で、重要な構造体であるリブボールトを支える、不思議な形をしたフライングバットレスが特異なデザインとなっている。
花をモチーフにしたきれいなステンドグラスや、高くてスマートな尖塔等が今でも目に浮かぶ。
その尖塔に火が回り、折れて落下していくさまなど、パリっ子ならずとも涙してみた人も多いことだろう。
いずれは再建という事になるのだろうが、現代の優れた建築技術をしても100年ほどの時間は要するのではないか・・・
世界遺産中の最たる遺産ともいえるノートルダム・・悲しい姿は見たくなかった。
被害状況写真 https://www.afpbb.com/articles/-/3221132?pno=0&pid=21177489