講談社からのメール「メチェ・メール Vol.194」は、8月12日発売の大変興味深いこの本「鷹将軍と鶴の味噌汁」を紹介してくれた。
10数年前古文書に親しみ始めたころ、「鷹の鶴」とか「鷹の鴨」とかいう文言に出会いこれがなかなか理解できずにいたが、古文書を読む能力が付くにつれて「鷹狩りで捉えた鶴(鴨)」ということが理解できた。
貴重な鶴を食するということに大いに違和感を感じたし、熊本辺りにも盛んに鶴が飛来し熊本の百貨店「鶴屋」が、鶴屋敷と呼ばれた某氏の屋敷跡であることに由来することなどを知るに及び、豊かな自然が存在していたことを知る事となった。
そして鶴をはじめとする鳥類が上級武士の「鷹狩」という行事によって捕獲され、また鷹匠が勤めの一部として捕獲に努めるなどして食膳に上っていた。
特に鶴は珍重されて、将軍家はじめ重要幕閣や懇意の大名間で贈答の一級品として扱われていた。
このような事実にふれ、これらの詳しいことを知りたいと兼ねがね思っていたが、今回この本の刊行によりいろいろな疑問が氷解すると喜んでいる。
早速注文をし、コロナ禍の中の貴重な時間活用にしたいと思っている。久しぶりに読みたい本に出合った感じがする。
各地で被害を受けられた皆様にお見舞いを申し上げます。
今回の大雨では、熊本でも昨年大被害があった県南・球磨川水系周辺市町村や、県北の山鹿市や和水町などで被害がみられ、九州では福岡・佐賀・長崎の被害がひどいようです。
幸いなことに今日は前線が南下して雨も小康状態になってきましたが、明日以降の予報ではまた雨が降り出しそうですから、一安心とはいきません。
丸四日雨が降りつづき、あまりのひどさに外出もままならず一歩も外に出ずに過ごしましたが、今日は五日ぶりに散歩に出てみました。
熊本では連日コロナ感染者が増加の記録を更新しながら増え続けていますから、雨も相まって、町の中を歩いている人など殆どといっていいほど見受けられません。
どちらのご家庭でもお盆の帰省なども控えられ、この夏はお寂しいお盆であったことでしょうし、子供さんがおられる家庭では楽しいはずの夏休みも、その声さえ聞こえず、まるでお正月の静けさのように思えます。
蒸し暑さと、変らぬせみ時雨の中を50分ほど歩きましたが、ずっと椅子に座りずくめでしたから股関節が痛くて、歩くのにスピードが上がらず飛んだお笑い種した。
今週はずっと雨模様の予報ですが、多分先の梅雨明け宣言は嘘だったのでしょう。今年の梅雨明けは異例の8月下旬になりそうです。
ご厚誼いただいております山梨在住の村重のご子孫でお医者様のMA様(荒木村重のイニシャルではありませんよ・・)からご連絡いただきました。
交流がお有りなのかもしれませんね・・・
米田監物弓木の城に向ふ事
忠興兼て監物に密談せられけるは、一色五郎を打とめば、汝ははやく弓木に馳向ひ、五郎が室を請取べ
し、若城内の侍共少も疑義する族をば一々に頸を刎、城を破却し歸べし。出馬の相圖は狼煙なりと云合、
騎馬十四五騎に足輕従ておかれける。宮津より西に當てのろしが嶽とて高山有、此山に兼て煙の役人付置
れ、一色を討とひとしく城内に煙を上れば、山上にものろしを立、彼十騎餘の兵ども方々の一味の者此の
煙を見るよりも、監物に随て弓木に押よせて城内へ云入けるは、御内室の迎として米田監物是迄來り候
也、此の上は子細なく渡し給へと申つかはしたりけれども、城内曾て返答にも不及、中々稠敷鐵炮を打出
す。城中には天下無雙鐵炮の上手稲富伊賀と言ふ者籠居て、分釐を打ける間、よせて忽死人多かりけれ
ば、監物先野出の橋づめ迄引取て重て使者を以城中へ申遣けるは、内室だに渡給はゞ、面々には子細有べ
からず、只今率爾の働し給ふ故、味方に手負少々有之といへ共それは武士の作法なれば何苦ふ候べき。藤
孝前をばよろしく取成可申と念比に申遣たりけれども、城内評議區々にて、とやかくといふ間に傍の者ど
も内室を人質に取て、うしろの山より忍び出、但馬をさして落行ける、監物是を聞よりも、諸鎧にて追縣
たり、但馬の國藤の森にて追付、無恙内室を取返し米田は宮津へ歸ける。