うるち米のキヌヒカリに続いて、古代米うち穂が赤い赤米を脱穀しました。このお米は野生のお米に近いのか、とても茎が長いのが特徴です。このため、脱穀機の脱穀口に穂先をそろえて入れるのがなかなか難儀です。
茎がとても長いため穂先をかかえるようにして脱穀
古代米は積極的に作るつもりはなかったのですが、今年は苗取りにミスがあったためうるち米と古代米が混ざってしまいました。うるち米と古代米を分けながら稲刈りしたため、稲刈りにとても時間がかかってしまいました。来年は両方の苗が混じらないように注意しようと思います。特に苗取りする人を厳選しなければと思います。
脱穀機の左手前に脱穀待ちの古代米を置く
田んぼが水でとてもぬかるんでいるために、そして台風のために倒れたために、未だ稲刈りできないでいる古代米があります。稲刈りするためには、周辺からの湧き水を止めなければなりません。止めるためには田んぼ周辺の排水溝を深く掘る必要があります。その作業は来月になりそうで、麦の種蒔きが終わってからになりそうです。
懸架中の古代米を背に、脱穀進行中
しかし、明日はまた天気が崩れて雨の予報が50%です。このまま干していると再び雨に当たって稲が湿ります。ますます脱穀できなくなりますし、最悪の場合穂発芽してしまいます。1番多く稲刈りしたうるち米(キヌヒカリ)を最初に脱穀しました。古代米は次に脱穀することに決めました。
晩秋の快晴の中、うるち米のキヌヒカリを脱穀

雨水でひたひたの田んぼと濡れた稲

雨に濡れた稲を手にとってみると穂発芽している稲はありませんでした。しかし、このまま長雨が続くと心配でする。雨に濡れるだけでお米の品質が低下するので、気が気ではありません。早く天気が回復してせめて脱穀だけでも済ませられるといいのですが。一方、雨の水を吸った畑は葉物野菜が元気良く成長していました。
2,3日は農作業できそうもない田んぼ全景

脱穀機を使っている「多摩丘陵の自然を守る会」の方々

今回脱穀したのは、隣の田んぼで「多摩丘陵の自然を守る会」の方々が作ったもち米です。2週間ほど前に稲刈りして干したものです。このところの快晴で十分すぎるほど乾燥していました。十分乾燥された籾は、後の工程の籾摺りや精米がよくできます。
脱穀前に積まれた稲 脱穀後にワラを置く


脱穀には私はほとんど介在しませんでした。脱穀の間は畑の草むしりをするなど他の用事をしました。そして、脱穀が終わる頃に田んぼに行きました。
稲を干していた竹ざおを解体

今年は去年よりも収穫量が少なかったとのことでした。減収の理由は、しっかりとした防鳥網を張っていたのでスズメによる食害ではなさそうです。ややイナゴが多かったことと、夏から秋にかけて長雨や台風があったための天候不順が考えられます。12時頃までには脱穀が終わりました。会の方々と一緒に脱穀機などの農機具を再びブルーシートで覆いました。脱穀終了後、田んぼの畦周りの草刈りをしました。
もうすぐ脱穀の終了

やや曇りの日曜日、今日は最後の稲刈りをしました。まず稲刈りの前にこれまで干してきた稲を脱穀作業をしました。脱穀した稲は、ボーイスカウト,別所小学校5年生,恵泉女学園生,そして私の勤める病院の同僚が稲刈りして竹竿に掛けて干した稲です。どれも稲刈りして1週間以上経っているため十分乾いています。
小学生などが足踏み脱穀した籾 脱穀機におかれた籾入れ袋
稲刈りした稲はあまり長い間田んぼに干しておくと、雨にあたって穂発芽して品質が低下します。また、りスズメに食べられたりもします。このところ晴天が続いているため仕事が休みの今日、昨日稲刈りした稲を除いて一気に脱穀しました。
最初乾いた稲を脱穀機のそばに積んでから脱穀開始
脱穀した稲藁はあとで細かく裁断して畑に撒きます。このため、脱穀が終わるたびに藁カッターまで持って行きました。束になった稲藁を両手を広げて包んで運びました。運んだ稲藁は藁カッターのそばに山積みしました。
籾は脱穀機そばに置いた籾袋に排出され貯まる
脱穀機を動かす発動機は2台あります。しかし、より古い脱穀機は故障で動きませんでした。予備の古い発動機を使って脱穀機を動かしました。寒いせいかガソリンを数滴空気吸入口にたらしてから動かしました。動かすとすぐ、冷却用の水を小川からくんで発動機に注ぎました。
籾袋に排出される籾 古い予備の発動機、快調!
古代米も脱穀しようかと思いましたが今日は止めました。古代米はとても茎が長いため、脱穀機の脱穀口に稲穂を揃えて入れることがやや困難です。次回脱穀することにしました。普通米を脱穀し終わった時点でお昼になったため、いったん休憩してお昼にしました。
私を除く今日の参加者、歓談しながら楽しく昼食
1時間ほど休憩すると、田んぼに残った普通米をすべて刈り取りました。古代米(イタリア人夫婦が田植え)が少し残っていましたが、台風で倒れた上に田んぼの水がなかなか抜けず長靴でもはまり込むため後日刈り取ることにしました。
最後に残った普通米を残さずすべて刈り取り
運搬機で移動中の脱穀機 運搬機で移動中の発動機


脱穀機を運搬し終わると、今度はその脱穀機を動かす発動機を運搬しました。これは、脱穀機よりも小さいので容易に移動できました。脱穀機と発動機を移動し終わると、それを平ベルトで連結して動かしてみました。寒かったため発動機がなかなか動かず、ガソリンを少々入れてやっと動きました。これで、脱穀の準備は完了です。
移設後、発動機と脱穀機を平ベルトで結んで試運転

脱穀機が動くことを確認すると、刈り残した稲を一人で刈り取りました。二人以上だと雑談しながら楽しく稲刈りできるのですが、今回は一人でもくもくと稲刈りをしました。そして、刈り取った稲を束ねて竹竿に掛けました。
傾いた日差しを背中に浴びながら、一人でもくもくと稲刈り

稲刈りしていると、東京薬科大学の学生さん二人が声を掛けてくれました。手には大きな鏡餅を持っていました。11/1~11/3の学園祭で作った鏡餅だそうです。ありがたく頂戴しました。確か去年も学園祭に行ったおりに鏡餅をいただきました。
稲束を干した竹竿 手に鏡餅、大学生二人


病院の同僚たちと一緒に稲刈りをしました。中には稲刈りがまったく初めての人がいましたが、わきあいあいと刈り取りました。最近面白いと思うのは、30歳や40歳代の方には稲刈りなどの農業体験のある方が少ない一方で、20歳代の方には稲刈り経験のある方が多いことです。これは小学校の総合学習で稲刈りなどの農業体験が増えたからだと思います。
のんびりと、稲刈りしたり刈り取った稲束を縛る同僚達
稲刈りは1時間ほどで終了し、田んぼの真ん中でバーベキューをしました。あらかじめ肉などをたくさん買い込んでもって来ました。炭に火をおこして、バーベキュー用の鉄板とおいて、さあ料理の開始です。
炭に火をおこして、楽しいバーベキューの開始
やってきた同僚の中に、新米パパとママがいました。一歳にならない赤ちゃんを連れてバーベキューに参加です。私も久しぶりに赤ちゃんを抱いて、昔を思い出しました。赤ちゃんって暖かくていいものです。
新米パパとママ、赤ちゃん うれしそうに赤ちゃんを抱く同僚
バーベキューの最初は焼きそばです。続いて定番の焼肉です。ウインナー、牛肉、豚肉などいろいろな肉を鉄板で焼いて食べました。こんなに肉を食べたのは久しぶりです。このころになると、風が強くなってきました。飛ばされる髪の毛を、手でよけながら歓談しながら食べました。
ウインナー、牛肉、豚肉、羊肉などを次々に焼いて食べる
ひとしきり食べると、田んぼの緑に囲まれながら休憩です。もう林は色づき始めています。秋もだんだん晩秋になりつつあります。稲刈りや脱穀もいいですが、時々田んぼでバーベキューのように楽しめる催しをする人も集まるのではないかと思います。昔、家族や親戚一同で稲刈りする時は、重箱にいっぱい料理を入れて筵に車座になってみんなで歓談しながらお昼にしたものです。
赤ちゃんを抱いて歓談休憩中
31日の午前中、別所小学校5年生と恵泉女学園生の稲刈りの後始末や整理をしました。そして、午後2時頃に東京薬科大学の環境グループASIATOのメンバー数人が来て稲の脱穀をしました。平行して、脱穀した後に出るたくさんの藁を細かく切る作業をしました。秋晴れの中でさわやかな風を受けながら、のんびりと作業しました。
脱穀したあとに出る藁(ワラ)を、カッターで細かく切る
藁を切るカッターは去年買ったものです。本格的に使うのは今回が初めてです。最初は、投入する藁の量が分からず何度か詰まってしまいました。カッターを回すディーゼルエンジンの回転数を上げながら最適な回転になるようにしました。やはり、回転数を上げるほど、カットされた藁が勢い良く排出されます。
藁の量を調節しながらカッターに挿入
細かくカットされた藁は近くの畑に散布します。本当は牛糞などと混ぜて堆肥にしてから散布する方が良いのですが、堆肥場がないのでそのまま散布することにしました。数回耕運機で畑に土にうない込みます。畑の土のなかで一年位かけてゆっくりと腐ります。
カットされた藁を箕に入れる 箕に入れた藁を畑に散布
藁をカットする作業と平行して脱穀をしました。最初、大学生達が刈り取って干した稲を搬入しました。脱穀して出た藁は一箇所に置きます。すると、別の学生が置かれた藁を取ってカッターで細かく切ります。脱穀,カット,散布を同時に進行させました。
左手で脱穀、右手で藁をカット、カットされた藁を畑に散布
大学生達は脱穀,藁カット,そして散布の三班に分かれて作業しました。私はもっぱら農機具の見守りや調整に徹しました。脱穀機やカッターの調子を見たり、それを動かす二台のディーゼルエンジンに冷却水を補水したり軽油を入れたりしました。
脱穀機に乾いた稲を入れて脱穀する大学生達
環境グループASIATOの主なメンバーは来ていませんでした。明日からの学園祭(11/1~11/3)の準備をしているようです。私もその学園祭に行きたいところですが、明日からは仕事なので今年は行けそうもありません。
右の米袋に籾が排出される 脱穀し終わった藁を一箇所に置く
今年も元気な恵泉女学園生達が、稲刈りや脱穀作業にやって来ました。6月に自分達が田植えをした田んぼで稲刈りしました。ただ、今年は前日に稲刈りした小学生達がやり残していた稲を最初に稲刈りしました。稲刈りする前に、カマの扱い方,取り方,稲束の縛り方などを講義しました。
刈り取り方法や稲束の縛り方などを講義してから稲刈り開始
10月の秋晴れの日、風が心地良く体を通り過ぎていきます。稲刈りしていると日が昇るせいもあってだんだん体が熱くなってきます。各人めいめいに袖をまくるなどして稲刈りしました。
最初、小学生が残した稲を刈り取り
稲を刈り取ると、少し混じった古代米を選別します。そして、それぞれを稲束にしてワラで縛りました。縛るとき2,3本のワラを使います。縛るときにそのワラで強く捻ります。また、捻った部分を内側に入れますが、この時に指先に力が必要です。まだ力が弱い小学生達には、稲束を縛って捻ることが苦手です。しかし、さすが大学生達は簡単にこなします。
刈り取った稲を束ねて、ワラ数本で結束
私が数多く教えた経験上、稲刈りがすぐにできるのは小学校高学年以上の年齢です。稲刈りをスムーズにこなすには、ある程度の手ひらの大きさ,指先の力,そして指先の器用さが必要だからでしょうか。おおざっぱに言って、10歳以降が稲刈り体験に向いているのではないでしょうか。ちなみに、私は小学生低学年の時から稲刈りを手伝っていました。
稲束を竹竿上に置いて結束 稲束を手に持って結束
刈り取って束ねた稲を結束すると、竹竿に掛けて干します。快晴が続けば4日間程度で完全に乾きます。乾くとようやく脱穀することができます。稲刈りした直後の稲は十分乾いていないため、今回は6日前にボーイスカウト達が稲刈りして干した稲を使って脱穀しました。
束ねた稲を、二段になった竹竿に掛けて乾燥
稲刈りが終わると脱穀です。今回は二種類の脱穀機を使ってもらいました。最初、千歯扱こぎを使ってもらいました。はじめにその千歯扱ぎを自分達で組み立ててもらいました。彼女達にとってパズルのようでした。あーでもない、こーでもないと言いながら皆で組み立てました。
えっ!どうやって組み立てるの? ようやく完成に近づきました
私がアドバイスしながら何とか千歯扱ぎを組み立てることができました。「せんばこぎ」の名前を言うと。誰かが「あーそれ、習ったことがある!」と言いました。知識で習うだけでなく実物を触って使わないと、なかなか覚えられないものなのでしょうね。
実際に千歯扱ぎを使って脱穀、以外と難しい
千歯扱ぎでの脱穀体験が終わると、これまた古い時代の足踏み脱穀機を使ってもらいました。明治か大正時代のものではないかと思います。私も子供の頃、田んぼで使っていた光景を覚えています。あの足踏み動作と共に、ガーコン ガーコンという音は今でも鮮明に覚えています。
最初は幌なしで脱穀 幌を付けて脱穀
脱穀が終わるとブルーシートの上に散らばった籾を回収します。しかし、ワラ屑もたくさんあります。籾とワラ屑を集めてふるいの網を通して籾だけを選別し袋に入れます。これで、稲刈り,稲束乾燥(はさ掛け),脱穀,籾収穫の一連の作業を体験しました。
集めた籾とワラ屑をふるいの網にかけ選別、籾だけを回収
ある大学生が脱穀したワラの先にある穂の部分を切り取って束ねていました。聞くと、小さな手箒にしたいとのこと。そこで、穂を綺麗にカットできるワラカッターを持ってきました。ついでに束ねた穂を縛る細い縄を編んであげました。その縄で束の根元を縛ると小さな手箒が完成しました。ちょっとした、ワラを有効利用するアイデアでしょうか。
手箒を作っている大学生達
今日稲刈りに来た大学生達は農業を仕事にすることはないでしょう。しかし、将来子供を生み育てる立場になったとき、家族を支える安全な食べ物に気を配ることになると思います。そんな時、全くの無化学肥料,無農薬で稲を育てているこの田んぼを思い出してもらえたらと思います。
今日稲刈りにやってきた元気な女子大生達
別所小学校5年生の子供達が稲刈りにやって来ました。稲刈りした田んぼは6月に子供達が田植えをして、7月に雑草取りをしました。あれから数ヶ月も経って、自分達が植えた稲が実っていた様子をみて感心したようでした。
自分達が植えた稲を今日は刈り取り
稲刈りの朝、私は夜勤明けの9時退勤でした。すぐに田んぼに向かいました。到着したときはすでに稲刈りは始まっていました。あらかじめ私が遅れることが分かっていたので、知人に稲刈りの方法を子供達や父兄に教えておくようお願いしておきました。
慣れない手でカマを持つ 普通のカマではちょっと切れにくいかな
私が到着後すぐに脱穀機の設置をしました。ブルーシートを田んぼに敷いて、そのシートに接するように足踏み脱穀機を置きました。そして、千歯扱ぎを組み立てて置きました。シートの上にはふるい,米袋などの籾を選別する農具を置きました。
東京薬科大学生にも小学生の稲刈り指導をしていただく
稲刈りに来た小学5年生は二クラスです。一クラスが稲刈りしている間、もう一クラスは脱穀をしました。1時間位で稲刈りと脱穀を交代しました。
刈り取った稲を束ねる子供達 結束した稲束をX字型に割る
稲を刈り取ると束にしてワラで結束します。この結束には、ねじったワラを内側に織り込む指先の力が必要です。軍手をはめていた小学生には特に難しいようでした。それでもお母さん方の協力もあって、子供達は稲束の結束をなんとかこなしていました。
結束した稲束をX字型になるよう割って竹竿に掛けて干す
今年の田んぼはうるち米と古代米が混じっています。このため、二つの米が混じらないように、今回ボランティアで小学生の稲刈り指導をしてくれた東京薬科大学生にあらかじめ古代米だけ刈り取ってもらいました。
向こう側のクラスは稲刈り、こちら側のクラスは脱穀
稲刈りが終了すると今度は脱穀です。脱穀は、足踏み脱穀機と千歯扱ぎを使ってしました。千歯扱ぎは稲が詰まらないように引っ張るなどちょっとしたコツが必要です。足踏み脱穀機は足でペダルを踏みながらドラムを回転させます。歯が付いたドラムに稲の穂を押し当てて脱穀します。足でペダルを踏んだり、ドラムが回転する時にガラガラと音がするためか、子供達の興味を引くようです。
ドラムが回転する足踏み脱穀機 手でこいで同時に足でペダルを踏む
脱穀が終わると、排出された籾を集めます。しかし、飛ばされたワラ屑やゴミも籾殻と一緒にあるので選別が必要です。籾が落ちて溜まったブルーシートの上に素足で上がり籾を集めました。
足踏み脱穀機の下に溜まった籾を集める
集めた籾にはたくさんのワラ屑が混じっています。ふるいの網を通して籾とワラ屑を分けます。そして、籾だけを米袋に入れました。このようにしながら、脱穀をして籾を収穫しました。
米袋の上に置いたふるいの網に籾を入れると、籾だけ袋に落下
収穫した籾は後日、籾摺機で籾から籾殻をはずし玄米だけを取り出します。続いて、精米機を使って玄米を白米にします。なお、この精米の過程でぬかを取り出すことができます。
元気に稲刈りと脱穀を体験した5年1組の子供達
精米したお米は1月頃、今回稲刈りにきた別所小学校5年生の子供達の元に届けます。子供達は自分達が田植えし、雑草取りし、稲刈り脱穀したお米でおにぎりパーティーをします。その日が私の休日ならば、ぜひ伺おうと思っています。
楽しく稲刈りや脱穀をした5年2組のみんな
台風ですっかり水浸しになった田んぼ

脱穀機などの重い農機具を搬入するためには、田んぼと畦の一部を広くする必要があります。そのため、畦近くの田んぼの稲を刈り取りました。しかし、田んぼは浸水しておりぬかるんでいました。
田んぼの一部を刈り取り 脱穀機を通す通路を作る


田んぼはとてもぬかるんでいたため、手持ちではとても搬入は困難です。そこで、キャタピラ式運搬機で足踏み脱穀機を搬入することにしました。この運搬機だとぬかるんだ田んぼでもはまり込むことはありません。注意しながら脱穀に使う農機具を田んぼに運び込みました。これで小学生の稲刈り準備はできました。
ぬかるんだ田んぼに足踏み脱穀機を搬入中

東京薬科大学環境グループASIATOのメンバーは脱穀に続いて、籾摺りと精米をしました。メンバーは脱穀した後、米袋に入った籾などを手押し車に乗せて籾摺機のある鈴木牧場に行きました。
籾を上から投入すると、ブルーシート側に籾殻が吹き飛ばされる
籾摺りとは、籾の籾殻と玄米を分離する工程です。籾摺機の上にある投入口から籾を投入すると、前方に籾殻が吹き飛ばされ、左方向に取り付けた米袋に玄米が排出されます。
籾摺機の籾投入口 投入口に籾をゆっくり入れる
籾殻は陶芸に使うといい色が出るそうです。大学の陶芸サークルで籾殻を使うとのことです。籾摺機の前方にブルーシートを敷いて、吹き飛ばされる籾殻を集めました。メンバーはその籾殻を袋に入れて大学に持って帰りました。
順番に籾を入れて籾摺りを体験
稲刈りはどこの地域でもやっていますが、籾摺りや精米まで体験するところはそう多くありません。今日来た大学生達のサークルは、苗作り,田植え,稲刈り,籾摺り,精米,もちつきまでの工程を一年を通して実践しています。
米袋に排出される玄米 ブルーシートに排出される籾殻
籾摺りに使う籾は、よく乾燥されていなければなりません。乾燥していないと籾摺機で籾摺り効率が悪くなり内部で詰まってしまいます。今回は稲を天日でよく干していたので籾摺機の中で詰まることはありませんでした。
夕方近く、もう少しで籾摺りが終わりです
籾摺りが終わると米袋に玄米が溜まります。溜まった玄米を今度は精米機に入れます。この最後の工程で玄米を白米にします。使った精米機は精白度を決めることができます。
精米機に入れた玄米 玄米を受け口に入れる
今回の玄米はもちつきに使うため、精白度を80以上にして白米にしました。きっと美味しいもちがつけることでしょう。精米が終わる頃、すっかり夕方になってしままいました。これで学園祭でもちつきに使うもち米ができました。
すっかり夕方になり、周りが暗くなってしまいました。ご苦労様。
干した稲を竹竿ごと運搬 竹竿から乾いて稲を取り出す


私が先日設置して調整した脱穀機を使うのは、この大学生達が初めてです。最初、耕運機のディーゼルエンジンを回転させて脱穀機を動かしました。すると脱穀機のドラムが勢いよく回り始めました。これで脱穀開始です。
乾いた稲束を脱穀口に入れると、脱穀された籾が米袋に排出

脱穀機の籾排出口には、あらかじめ米袋を空けて置いておきます。脱穀されて排出される籾は籾排出口から勢いよく米袋に排出されます。一方、持っていた稲束からは籾が取れて軽くなりワラとなります。このワラは別に積んでおきます。稲ゴミは脱穀機の前方に吹き飛ばれます。今回は大学生達が脱穀をしましたが、脱穀は後日小学生、そして別の大学生と続きます。
脱穀する順番を待って、稲束を持って後ろに並びます

今のほとんどの農家ではコンバインを使っているため、稲刈りと脱穀が同時に進行します。このため、稲刈り,稲干し,脱穀などは一度にできてしまいます。このため、稲刈りや脱穀などを別々にすることはありません。それだけ合理化されています。その分、農家の子供達も稲刈りや脱穀を体験をすることは無くなりました。私としては、合理化の代償としてブラックBOX化された稲刈りや脱穀は寂しい限りです。
勢いよく回るディーゼルエンジン ベルトで回る脱穀機


今回大学生達が脱穀したのは学園祭で必要な分量だけです。残りの稲はまだ干したままです。学園祭後、またこの脱穀機を使って脱穀します。学生達が作っているのはもち米です。去年はたくさんのもち米が余ってしまい、その余った大部分を私が頂きました。
雑談しながら楽しそうに脱穀する大学生達

24日、日野市のボーイスカウトが田んぼに来て稲刈りをしました。6月に田んぼで泥んこ大会をしたボーイスカウトです。今回は泥んこ大会をした田んぼで稲刈りです。午後1時頃に子供達が自転車で大勢やってきました。続いて数人の指導者がやってきました。当日は東京薬科大学の学生の脱穀を支援していたので、あまりボーイスカウトの面倒は見ることができませんでした。
稲刈りを始めたボーイスカウトの子供達
指導者が稲刈りのことをよく知っていました。このため、私は稲を覆っている網を外したりカマを貸した後、見守りだけで特に指導する必要はありませんでした。安心して見ていることができました。
稲束の結束方法を指導 混じった古代米を選別
私も数年前にボーイスカウトの副隊長をするなど指導者の立場でした。この経験から、ビーバースカウトやカブスカウトの場合はある程度見守っていないと危険が伴います。たとえば、調理するときなどにナイフをよく使いますが刃物の持ち方を最初指導しないととても危険です。今の子供達は包丁をはじめ刃物を持つことがない分、その危険が分かりません。しかし、ボーイスカウト程度の年齢になるとほぼ安心です。
今回稲刈りした日野市のボーイスカウト達
私がボーイスカウトの副隊長をしてい頃、主にカブスカウトを指導していました。小学校1~4年生の年頃の男の子達です。この年代の子供達はまだチーププレイができずばらばらです。また刃物の扱い方も未熟です。料理を自分達で作る時、誤って自分の指を切る子がたくさんいました。でもそれも刃物の怖さを実際に体験する良い機会ではないでしょうか。
もうすぐ稲刈り終了、網で被覆されたところまで稲刈り
去年は稲刈りすると同時に脱穀をしましたが、今年は稲刈りだけです。脱穀するためには一週間程度干された稲が必要です。しかと、今回ボーイスカウトの前に稲刈りした団体がありませんでした。つまり、脱穀に必要な干された稲がなかったためです。ボーイスカウトが稲刈りして干した稲は次の団体、例えば小学生の稲刈りとの時の脱穀に使われます。刈り取った稲は次の団体の脱穀に使われます。
稲刈りして束ねた稲は、結束して竹の棒に掛けて干します
稲刈りのシーズンに入りました。今後はボーイスカウト,小学校,大学生達が次々に稲刈りにやってきます。その稲刈りができるように下準備をしました。今回は田んぼに張り巡らせた防鳥網を2人で外しました。この防鳥網は稲刈りの時には必要ありません、むしろ稲刈りに邪魔になりますので。
入水口付近から防鳥網を外し始める
田んぼに張り巡らせた防鳥網は来年の夏にまた使います。このため、たたみやすいように解きます。まず、網を浮かせている支柱を取り除きます。次に網を張っているロープを取り除きました。
網を支える支柱を取り除く 網を張るロープを外す
防鳥網を支える支柱やロープを取り除くと、網はべったりと稲の上を覆います。すぐにこの網を外して片付けたいところです。しかし、稲刈りまでにはまだ数日あります。その数日の間にスズメなどの害鳥に食べられないように稲刈り直前まで網は被せたままにしておきます。
稲の上を広く覆った網(稲刈り直前まで覆う)
今年は去年までのようにスズメのが害が少ないことに気が付きました。毎年網を張って防鳥に努めても、1割程度はどうしても食べられてしまいます。しかし今年はスズメの被害がほとんどありません。なんらかの原因でスズメが減ったようです。今年初めから夏にかけてヒナが育たなかったようです。今年は野生の鳥にとって厳しい年なのかも知れません。
夕日に照らされて光る網