羊毛をつむいで糸にするためにはスピンドルの他に、比較的効率が良い足踏み式糸つむぎ機を使います。このつむぎ機は足で踏みながら、糸をつむぐと同時に糸を巻き取りボビンを回します。スピンドルの場合、つむいだ後に糸を巻きつけますが、足踏み式糸つむぎ機はつむぎと巻き取りを同時こなす優れものです。
少しずつ原毛を引き出す 均等に引き出す 足で車を回しながら
しかし、足踏み式糸つむぎ機は足と両手を同時に動かすので熟練が必要です。自転車の練習に似ていると思います。自転車は、足でこぎながら同時に両手でハンドルを操作します。慣れないと、足をこぐことに集中しているとハンドル操作がおろそかになって倒れます。反対にハンドルに集中していると足が止まってしまい自転車は前に進みません。このように、足踏みつむぎ機は慣れないとなかなか足と両手が連携できず思ったようないい糸をつむぐことができません。
回転するボビンの構造
A:原毛が吸いこまれる,B:原毛がよじられる
C:原毛を巻きつける位置決め,D:よじられた原毛を巻きつける
まず最初は足でペダルをこいでボビンを回すことに慣れることから始めます。足をこぎながら、ハンドカードで羊毛をすいたり、本を読んだり、足をこぎなが別の作業をします。こうして、無意識に足をこげるように無心にこぎます。まず、1時間か2時間は足でペダルをこぎ続ける練習をします。それが、足踏みつむぎ機の操作になれる第一歩です。
たくさん使って慣れること、若いほど慣れる時間が短い傾向
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これまでは毎年、日本のメロンといわれるマクワウリを作ってきました。マクワウリは、日本の気候に合っているためビニールトンネルなしに作れますがメロンはそうはいきません。このため、寒さよけと特に雨よけのためにビニールトンネルを使ってみようと思います。よく、三浦半島などでビニールトンネルを使ってメロンを作っているのを見かけます。支柱とビニールシートはメロン用に長めのものを揃えたいと思います。そして、栽培の第一段階として丈夫な苗を作ろうと思います。そのため、簡易温室に苗作りのための場所を作りました。キュウリやナスなどのように接木にも挑戦したいところですが、今年は自家根にします。とにかく今年は参考書に忠実に栽培をしようと思っています。
そして毎年のことですが、レタス,ピーマン,キュウリ,ナス,トマト,スイカなどの夏野菜の苗も並行して作ります。5月の連休頃の移植を目指しての苗作りです。
田舎暮らしや農業とは直接関係ないのですが、昨日は私が3年間通った夜間学校の卒業式がありました。昼間仕事をしながら夜は学校の生活を3年間続けた最後の日でした。この卒業より正式に国家資格である介護福祉士の資格を得ることができました。ただ悔やまれるのは、一年前に仕事上のつごうによって授業を一日休んでしまい皆勤賞の表彰を逃したことでした。仕事を続けながら夜に学校に通うのは並大抵のことではありません。
この専門学校に通った3年間、前半は日立に勤めながらの,後半はデイサービスで働きながらの、私にとって激動の3年間でした。しかし、日立に勤めていては絶対出会わないであろう良い仲間にも出会いました。
昼間仕事をしながら3年間夜に通った専門学校の卒業式
同級生とは行っても20歳から60歳近くの幅広い年齢構成で、幅広い世代間で勉強などを通じて交流があったことは貴重な経験でした。ちなみに何度か、同級生何人かを田んぼに誘って苗採りや田植えなどをしました。また、畑で収穫した作物を先生や生徒達に配ったこともありました。
3年間とは中学校や高校と同じ年月です。卒業証書を受け取ったあとで「蛍の光」を歌っていると、何だかこみ上げるものを感じ3年間の自分を誉めてやりました。そして、はるか昔の中学や高校の卒業式の感慨を思い出しました。卒業式の謝恩会のあと、来年の同窓会を約束して分かれました。※その後、同窓会を一度開催
12月、楽しい調理実習にて 卒業式後の謝恩会
羊毛をハンドカードなどを使って繊維の方向をそろえふんわりさせると、いよいよを糸にします。糸にするには自分の手でスピンドルを回す方法があります。よく低開発国などで子供や大人が暇をみては手で回している姿をみます。
日本でもそのスピンドルを使って絹綿を糸にしていた時代があったようです。私が住んでいる「絹の郷」を自称している八王子市では、数少ない養蚕農家がスピンドルを使って絹綿を糸にする体験学習をしています。
スピンドルによる、糸繰り体験セット
羊毛も同様にスピンドルを使って糸にします。スピンドルを回すと羊毛によりがかかり糸になります。その糸をスピンドルに巻きつけます。羊毛を細く引き出して再びスピンドルをまわして羊毛によりをかけます。その繰り返しです。しかしながら、布を織るほどの糸を得るにはとても時間がかかり熟練が必要であるため、今ではスピンドルを使っているところはないようです。しかし、糸になる原理を目や体で知ることができるので、羊毛を紡いでみたい人は一度そのスピンドルの体験をしてみると良いと思います。
スピンドルによる糸繰り体験中
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ジャガイモは三月下旬に種芋を植え付ける予定にしました。去年はたくさん植えすぎて掘らなかったジャガイモがありましたので、今年は草取りをしやすいように間隔を空けて少なく植え付けることにしました。
作業が終わって畑の土手に座って水分をとりました。座った地面よく見ると、つくしはまだ出ていませんがヨモギがずいぶん出ていました。もう少し大きくなったところで「よもぎもち」用に採取したいと思います。
羊毛の繊維の方向をそろえるには、卓球のラケットに似たカードを使う方法とカードを回転式に変えた器具を使う方法があります。原理は同じですが、この回転式の方が能率よく一度にたくさんの羊毛をすくことができます。
手でグルグル回転させるカード、効率的
しかし、最初はカードですいた方がよいと思いますし、カードを使う方がより手作り感があると思います。たくさんの羊毛をすく必要がある時に、この回転式のものを使うとよいと思います。
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知人に貸している耕運機が畑で突然動かなりました。いくら始動ロープを引っ張っても、何かに引っかかるようなにぶい音をたてます。どうも変だなと思っていると、耕運機の下に黒い粉が散らばっているのを見つけました。どうもゴムの削りかすのようにも見えました。もしやと思って耕運機のカバーをはずすと、Vベルトがちぎれるように伸びて、プーリーを外れていました。そして、プーリーをガイドするテンションプーリーがひん曲がっていました。
原因がわかったので、すぐにVベルトを交換してテンションプーリーを修理をしました。Vベルト交換はすぐに出来ましたが、テンションプーリー故障には困りました。テンションプーリー軸が捻じ曲がっていたので、そのテンション部を本体から取り外すのが一苦労。そして、金槌でたたいてねじれを修正し固定するにも骨がおれました。本来ならば部品交換で済ませますが、直ぐに耕運機を使いたいし、部品代を節約したかったので全部自前で修理しました。
久しぶりに耕運機のベルト部を分解しましたが、Vベルトのテンション部を自前で修理したのは始めてのことです。おかげで再び耕運機は快調に動くようになりました。修理に要した時間は正味2時間程度でしょうか。農機具を自前で修理できることはとてもありがたいことだと、改めて感じた一日でした。
羊毛(原毛)が乾くとやっと糸を紡ぐ下準備に入ることができます。糸を紡ぐ下準備として、羊毛の繊維を全部一方向に揃える手作業をします。一方向に揃えるために、カードと呼ばれる卓球のラケットのような形をしている物を使います。カードは一対あり両方共に片面が無数のトゲ状のもので覆われています。
カードで原毛をすく
カードは左手には逆手に持ち右手には順手に持ちます。左手のカードの上に一つまみの羊毛の塊をのせます。そして、羊毛の繊維の方向が揃うように右手のカードで何度もこするようにしながらすきます。ある程度すいたら、今度は右手のカードに乗せかえて左手のカードで繊維の方向をそろえていきます。この手作業は両腕に力が入ってけっこう疲れますので、時々一呼吸しながら作業するとよいでしょう。
原毛がフカフカになるように何度もすく
このように繰り返してカードですいていくと、塊だった羊毛が美しいほどに繊維の方向が揃った、しかも本当にふわふわした羊毛になります。
毛が一方向に揃い、フカフカになった原毛を取り出す
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洗浄後の原毛を天日で干すと見違えるような羊毛になります。うまくいけば、ほお擦りしたくなようなふわふわの羊毛の出来上がりです。そのまま布団に入れたり座布団の材料にしてもいいでしょう。それでも何箇所かフェルト状になっている個所があるので取り除いたり、取り切れなかった大きなゴミを同時に取り除きます。この羊毛をつむいで糸にするわけです。
洗浄した原毛を取り出す
しかしながら、このままでは白い糸だけになります。このため、織るときの色デザインに合わせた量を取り分けて、それぞれ必要な色に染めると良いでしょう。染めるときはなるべく自然の材料を使って染めたいものです。
取り出した原毛をほぐす 乾燥中の原毛
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洗浄液が出来上がると、早速羊から刈り取った状態の原毛をその液に浸します。洗浄液に浸した瞬間、繊維に付いていた汚れがさーと洗浄液に溶け出すのが分かります。驚くほど汚れがしみ出てきます。この時に気をつけることは、湿らせるように洗浄液に入れてそのまま浸しておくことです。絶対にもみ洗いをしてはいけません。もみ洗いすると繊維がフェルト化しまって以後紡げなくなってしまいます。
原毛を洗浄液に浸す
浸した後、洗浄液が冷めない1~2時間そのままにしておきます。1~2時間すると手でつまむようにして原毛を取り出します。ざるの上に濡れた原毛を置いて洗浄液が自然に流れ落ちるのを待ちます。濁った洗浄液や底に沈下している細かなゴミは捨てます。なお、原毛を一度目の洗浄液から取り出すまでの間、次のお湯を沸かして二度目の洗浄液を作っておきます。このようにしながら原毛を二度か三度洗浄します。
一度目の洗浄 二度目の洗浄
羊の種類や汚れの程度によって洗浄回数を加減します。普通ならば三度洗浄すれば十分でしょう。このようにすると驚くように原毛が白くなり油分が除去できます。最後に水で原毛をすすいだ後、天日で乾燥します。
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耕運する合間に畑や田んぼの土手を観察しました。春の日差しが強いのでしょう、いろんな雑草が伸びています。花では白い梅が一面満開です。雑草ではオオイヌノフグリが可憐に小さな青い花を咲かしていました。来月になるといろんな雑草の花が咲くでしょう。そして、セリ採りやヨモギ採りの人でにぎわうことでしょう。小川を覗くと流れの波が日差しをきらきら反射してまぶしいほどでした。手を流れに入れると冷たさが気持ちよかったです。
これから雑草が伸びてくるに比例して農作業が忙しくなります。ジャガイモの植付けから今年はスタートです。来週あたり植付けをしようと思います。
すぐに近くの店に行って始動ロープに使えそうなロープを買いに行きました。そして、耕運機から始動装置を取り外してロープを取り付け直しました。単純な故障ですが、これを農機具メーカーに依頼するとそれ相応の時間と修理日当を払わなければなりません。ホンダの古い耕運機の中には始動ロープを使わないものもありますが、それは少ないストロークで動かさなければならないのでけっこう腕が疲れます。そうかと言ってセル付きの耕運機は大型になってしまうので、値段も高くなりますし、狭い面積の田畑では持て余してしまいます。15分程度で直しましたが、始動性を高めるにはキャブレターのチョークかスロー系統を調整した方がよいようです。
耕運機の始動装置を直したあと、麦間の除草をして近々植付け予定のジャガイモの畝を耕しました。
羊の飼い方によって違いますが、刈ったばかりの原毛はだいぶ汚れています。毛を刈るのが真夏前と言うことは、夏から新しく生えた毛が一年間をかけて伸び続けるわけですから、その間汚れないはずがありません。その汚れとは、土や草などの細かなゴミ,お尻部分の汚物汚れ,雨をはじく油分などです。このため、本来は白い羊が灰色や茶色に見えます。
沸かしたお湯に水を入れて冷ます
さて、簡易バーベキューコンロで約70度に沸かしたお湯を、ポリバケツに移します。70度のお湯とは指先をちょっと入れて反射的に熱いと感じ指を引っ込める温度です。そして、ホースで水を入れて薄めながら約45度のお湯にします。45度の温度とは熱めのお風呂の温度です。実際に手を入れてその熱さを経験しておくと、わざわざ温度計を使わなくてもよくなります。次に中性洗剤を入れて原毛を洗う洗浄液を作ります。
水を入れて薄めながら約45度のお湯に
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瑞穂農芸高校生に、羊毛の紡ぎと織りの先生(Uさん)を紹介しましたが、その先生主催による体験を私も体験しました。その体験で、羊から刈り取ったばかりの羊毛(原毛)を洗浄,乾燥,すき(繊維の方向をそろえること),足踏み紡ぎ機による紡ぎ,そしてマフラーを織るまでをやってみました。
足踏み紡ぎ機による紡ぎの練習、中央は講師のUさん
羊は5月頃に毛を刈り取りますが、その原毛は泥やごみで汚れています。また羊が分泌した油で湿っています。実際、羊を触ってみるとしっとりするような油が毛についていることが分かります。この油分を含んだ毛によって羊は雨や寒さから守られています。
この油分を含んだまま紡いで織ったセーターが有名なフィッシャーマンセーターだそうです。これは猟師が水に濡れないための知恵です。しかしながら、猟師ではない私達にはその油分は不要です。紡ぐ前にその油分とごみを取るために洗浄する必要があります。熱め(約70度)の温水に中性洗剤を混ぜたもので洗浄します。
沸かすための水を、井戸から汲む
紡ぎの最初の作業は、この温水を作ることです。そのためにまず最初の作業は山に入って薪を集めることでした。集めた薪は、空き地に作った簡易バーベキューコンロで燃やします。そして、水を入れた大きめの空き缶をそのコンロの火の上にのせて温水を作りました。今の高校生は火をおこすことを知らないので、薪を山で集めて火をおこす事自体も貴重な体験だったのではないでしょうか。順次、この羊毛の紡ぎ・織り体験のことを記載します。
山から薪を拾ってきて焚く、そしてお湯を沸かす
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