高校生年齢以上の田植えでは、私の教えをよく聞いてちゃんと苗を植えます。そのため、田植えした後に苗を植えなおすことはあまりありません。しかし、小学生年齢以下の子供達は、小動物に気を取られるためか,大勢でうるさく私の声が聞き取れないのか,落ち着きがないのか,植えるという行為が理解しずらいのか、田植えの後に植えなおすことが多々あります。
植えなおしをしないと、その苗は根付かず水面に浮かんでしまいます。そして、やがて枯死してしまいます。ちゃんと植えた苗は一週間もすると根付いてどんどん成長して秋に収穫できます。しかし、枯死した苗の割合が多いとそれだけ減収します。
1本だけ斜めになり水に浮いてしまった苗、このままだと枯死
5月の長雨による日照不足や、カモに入られて苗を荒らされたりして苗作りが例年のように上手くいきませんでした。また、高校生が畑にビニールシートを敷いて作った田んぼに植えるための、そして小学生達がバケツに植えるための苗が欲しいとのことで苗を贈りました。
このように苗が不足気味となったため、今年の田植えは1株1本植えにしました。数年前に試しに1株1本植えにしてみたことがありますが、天気に恵まれて旺盛に分げつ(茎数が増えること)したためそれほど減収しませんでした。今年も天候に恵まれれば収穫が期待できそうです。
このように、1株の苗数を少なくすることを疎植と言います。疎植の田んぼは苗が少なく、田植え直後は一見さびしく見えます。しかし、田植え後の成長は目ざましく丈夫に稲が育ちます。また1株1本植えにすることの教育効果の一つとして、1株に実った米粒を数えるだけで1粒のお米が何倍になるか直接知ることができます。
きわめて疎植でさびしく見える田んぼ
今年も別所小学校の元気な5年生達が田植えにやってきました。かつては4クラスもの生徒がいて、2日に分けて田植えをしていました。しかしながら、団地世代が多い地域のためか急激に生徒数が減って、数年前から3クラス、そして今年からは2クラスになりました。
今回24日は晴れた良い天気でしたが、汗ばむような蒸し暑さもなく梅雨の時期にしては過ごしやすい一日だったように思います。しかし、到着したばかりの子供達の顔は紅潮して汗ばんでいました。学校から約一時間かけて徒歩でやって来たためです。
簡単に挨拶してさっそく田植えの開始です。毎年のことですが、最初に保護者の方に植え方を教えた上で作業分担してもらいました。私から保護者に植え方を教え、保護者から子供達へ伝える方法で田植えをします。保護者の作業分担が決まると、いよいよ田植えの開始です。まず、子供たちに田んぼの泥の感触を知ってもらうため、田んぼを歩いてもらいました。
初田んぼに戸惑う5年1組の子達 少しは泥の感触に慣れたかな
子供たちの生活環境には自然と言えるものがほとんどありません。小学校の周りにはマンションやスーパー、飲食店ばかりです。自然と言えるのは、コンクリートの隙間に生えた雑草や人間が作った公園ぐらいではないでしょうか。または、少し離れたところにある神社ぐらいではないでしょうか。
多摩ニュータウンの一角のこの地域には、森や林,草原、ましてや田畑はほとんどありません。一時間歩いてやって来たこの場所にようやく広い林や田畑があります。初めてやって来た子供たちは最初どう思ったでしょうか。
田んぼ内の歩き方,苗の持ち方,植え方を丁寧に教える
最初、私が一列になった子供達を前にして、苗の持ち方や植え方などを教えました。そして、その見本をお母さん達に見てもらい交代しました。お母さん達には大きく三つの作業を分担してもらいました。一つは子供達の前に立って植え方を教えたり全体の進行を見て後ずさりの号令をかける役目です。二つ目は子供達の前に引っ張られた田植え紐をずらしたりささえる役目です。三つ目は苗が足りなくなった子供に苗を供給する役目です。参加したお母さんにとっては、子供達の学校生活を知るよい機会でもあると思いました。
田植えの指示をするお母さんと5年1組の子供達
田んぼの感触に戸惑っていた子供達もだんだん慣れて、田植えにチャレンジです。まずは苗の持ち方を教えました。ほとんどの子は苗の持ち方を知らないためです。切花しか手に持ったことがないためか、ほとんどの子は最初は葉の下部(茎とおぼしき部分)を持ちます。しかし、その葉の下部を持ったまま植えると、苗が曲がって植えられ根が浮いてしまい活着しません。根の部分を指で摘んだまま泥に差込むようにして植えるのが正解です。
青空の下、隣の子を見よう見まねで田植えにチャレンジ
次に苗の植え方(移植)を教えました。田んぼは子供達がいるため濁っています。その濁った田んぼの泥上への植え方です。泥に上手に差し込まないと植えられません。泥を汚ながっている子はたいてい苗を置くようにします。すると、ちょっとした波ですぐに苗が浮いてきます。根ごとちゃんと泥の中に差し込んで、根の周りを泥で包むようにします。
だんだん上手になりました そして、早く植えられるように
1クラスは35人ぐらいです。一度に全員は田植えできません。半分田植えが終わると次のグループと交代して田植えしました。交代すると初めと同じように苗の持ち方や植え方を教えながら田植えを続行しました。
後ずさりしながら田植え紐にあわせて苗を丁寧に移植
2クラスがそれぞれ隣同士の田んぼで平行して田植えしました。高い所から田んぼを見下ろしました。すると、田植えの号令をかけたり,田植え紐をささえたり,苗を供給したりするお母さんの働く姿がよく見えました。田植えは子供達とお母さんの合作作業といったところでしょう。できうればお父さんの姿もあればよかったと思います。しかし、平日のためお父さんの姿は残念ながらありませんでした。
小高いところから田植えを見下ろす
隣の田んぼでは5年2組が田植えです。ここの田んぼはやや水深があります。初めて田んぼに入る子供にとっては驚きの体験のようでした。毎年のことですが、男の子は田んぼに比較的ずかずか入り、女の子はためらいがちに入ります。概して、勇気のある男の子と慎重な女の子。また女の子は手をつないで田んぼに入ることが多いです。生まれつきのためなのかこれまでの生活習慣のためなのか分かりませんが、こんなところにちょっとした性差が表れます。
ずかずかと入る5年2組の子 先生と手をつないで慎重に
苗を植える場所には一本の紐が引いてあります。その紐の前まで行って苗を受け取ります。毎年植える一株分の苗は2,3本です。しかし、今年は苗作りがうまくいかず、さらに高校生や小学校に苗を贈ったこともあり苗の数が足りません。数年前に一株一本にしてそれほど減収しなかった経験があるため、今年は一株一本にしました。
田植え紐の一列になり、お母さん達から苗を受け取る5年2組
保護者に田植えの方法を教えた後ずっと、私は全体の進捗を見るため全体を歩き回りました。そして、子供達やお母さん方を見守りました。植え方が悪くて浮いてしまった苗を植えなおしたり、上手くできない子供をその場で個別に教えました。
紐を引っ張るお母さん 進行を見守るお母さん
小学生とは言え子供たちは小さな大人です。最初はお母さん方に教えてもらいながらも、お互いに教えたり教えあったりしながら田植えをしていました。また、苗が足りなくなった子供同士で苗を融通する姿もありました。田植えをすることは小さな社会活動です。お互いに助け合わなければ全体が進行しません。古くから日本人が続けてきた米作りは日本人の社会規範の原点ではないかと思います。
隣同士で田植えの方法を教えあったり確認しあう子供達
田んぼと言うと、コシヒカリなどの産地である新潟県などを思いおこします。しかし、自給率1パーセントのこの東京にも田んぼがありそれなりの米作りがあります。東京の農協でも米作りに必要な種籾を売っています。
今回田植えしたお米の品種はキヌヒカリです。コシヒカリより背が低くて倒れにくい品種です。私はこの田んぼでコシヒカリを作ったことがありますが、台風で全部倒れてしまい稲刈りに往生したことがあります。それ以来キヌヒカリを作っています。販売を度外視すれば、その土地の風土に合ったお米が一番作りやすいですね。
遠くに多摩テック遊園地の観覧車を見ながらの田植え
田植えが終わるとみんな手足が泥だらけです。これでは学校に帰ることができません。泥を落とすために田んぼの脇を流れる小川に行って手足を洗い落としました。その小川はちょっとした滑り台のような滝があります。子供達はもうおおはしゃぎでした。
滝を水と一緒の滑り落ちたり,水をかけあったり,石をはいでカニなどの小動物を探してみたり。子供達の好奇心がどっと湧き出したようです。
滑り台のような小さな滝を滑り落ちたり、水溜りで手足を洗う
この小川での一番人気は、滑り台のような滝を水と一緒に滑り落ちることです。滝の右端に誰がくりぬいたのか小さな足がかりがあります。その足がかりを登って、滝の上から滑り落ちます。最初は男の子だけでしたが、そのうち女の子も滑るようになりました。水しぶきをあげて、さながら遊園地のウォータースライダーです。
水しぶきをあげて楽しいウォータースライダー
この小川は滝だけではありません。小川に沿っていろいろな小動物が生息していまし。一番多く目に付くのはカニです。そして、カワニナなどの巻貝やカゲロウの幼虫などの昆虫です。どの子も田植えなど忘れて小川の探検です。先生達やお母さん方は、子供達が怪我しないかどうか,羽目をはずさないかどうかなど注意深く見守っていました。
自然の小川に親しむ子供達 小川の小動物を探す
時間が来ると先生のホイッスルが鳴りました。残念ながら今日の田植えは終了です。子供たちは学校に帰らなければなりません。田植えしたばかりの田んぼの畦を通って、荷物が置いてある畑に戻りました。
田植えしたばかりの田んぼの畦を通って荷物置き場に戻る
学校に帰る前に私の方から挨拶をしました。今後行う夏の雑草取り,田植え,そして収穫祭などについて話をしました。いつものことながら、明るい子供達を見ていると何か元気をもらったような気持ちがします。
暗いニュースが飛び交うこの頃ですが、額に汗するさわやかなこの子達を見ていると日本もまだまだ捨てたものではない思います。
元気で明るい5年1組の生徒達
さわやかで活発な5年2組の生徒達
元気な子供たちの喧騒が遠ざかると急に静かになりました。今年の田植えがすべて終わってほっとしました。あとは、子供たちが植えた苗を育てる作業が待っています。また、スズメなどの害鳥が来ないように網を張る作業も待っています。
ところで、田植えと平行して雑誌「東京人」のインタビューもありました。カメラマン1人と記者2人が来ました。私達へのインタビュー以外にも今回田植えした学校の先生,保護者,子供達へのインタビューもあったようです。
田植えが終わった頃はすでにお昼。記者の方々と一緒に昼食をとりました。昼食と言っても付近にレストランはありません。春に植えたジャガイモを掘って、そのまま調理して食べました。白,赤,黒のジャガイモを掘り、さっきまで子供たちが水遊びしていた小川でそのジャガイモを洗いました。
雑誌記者の方々と一緒に昼食の食材のジャガイモ掘り
食事をしながらも、食料自給率など昨今の食糧事情などの世間話をしました。私はかつてはテクニカルライターをしていたので、昔の手書きによる紙面作りなどの話もしました。またミャンマーの話など、いろいろなニュースを話題にしながら、ほかほかジャガイモなどの即席料理を楽しみました。
掘りたてのジャガイモを味見しながら世間話を楽しむ
これからますます暑い季節になります。田植えは米作りの次の始まりです。これから、水深の管理,害鳥避け網張り,雑草取りなどの作業が待っています。今日来た子供達とのお付き合いは来年まで続きます。子供達からこぼれるような笑顔をもらった以上、今後も農作業しなければと思います。
私が勤めている病院の同僚家族とその友達家族が田植えにやってきました。大人に混じって小学生や幼児も田植えに参加です。昼前から大雨が降りだしましたが、雨が降りだすまでの短い時間に田植えをしました。
田んぼに入るのが初めての子供もいましたので、田植えする前に田んぼの泥になじむように田んぼを歩き回って足を慣らしました。
田植えの前に田んぼ内を歩き回って足慣らし
最初は畦を歩くことさえ怖がって泣く子供もいました。生まれて初めて入る田んぼは、いかにも汚くてぬるぬるして怖いのでしょう。しかし、大人が歩いて見せたりしながら安全で楽しいことを教えると恐怖心がなくなったようです。そのうち平気で楽しそうに歩くようなりました。
最初は田んぼを怖がっていた子も、この通り笑顔に
田んぼに慣れたころに田植えを始めました。田植え紐の前に一列になって苗を丁寧に植えていきます。最初、苗の持ち方や植え方などを教えました。前日から雨が降っていたのでやや水深がありました。さらに水が濁っていたため植えた苗が見えづらく、初めての人にはやや難しい田植えでした。
田植え紐の前に一列になって田植え
田植えする前に田んぼの小動物を観察しました。カエルの卵,アメンボ,おたまじゃくし,タニシなどです。あまり動かないタニシは見つけることが簡単です。子供たちは摘んで見ていました。おたまじゃくしはたくさんいますが、すばしこくてすぐ逃げるので捕まえることができません。どじょうもいますが網を使わないと捕まえることができません。残念ながら、途中から雨が降ってきたため小動物をもっとよく見せることができませんでした。
濁る水、もくもくと苗を移植 大人と子供、仲良く田植え
これまでの田植えは、ボーイスカウト,小学生,中学生,高校生,大学生など同じ世代ですることがほとんどでした。今回のように大人と子供の混成での田植えは久しぶりです。大人が子供をいたわりながら丁寧に教えている姿はとてもほほえましいものです。子供も家族と一緒でうれしそうでした。
親達と、親を見よう見真似で田植えする子供達
私が子供の頃は、周りの家族はほとんどが農家だったように思います。田植えを手伝うのは当たり前で、小学4年頃になると小学校に通っている以外の時間は大人とほぼ同じように働いていたように思います。
当時の男の子の仕事の一つは風呂焚きでした。山に行って木を切って薪を作ったり,風呂の水を抜いて新しい水を汲み入れたり,火をおこすのも全部自分でやっていました。雨の日に備えて、余分に薪を作っておくのも仕事でした。大変でしたが、それなりに工夫して楽しかったものです。今ではスイッチポンで風呂が完了する時代になり、男の子が果たす役割が一つ消えてしまいました。
田植えも終盤にさしかかって植える場所がだんだん狭く
子供たちは飽きて退屈に? もう一息で終わりです
この田んぼは長方形ではありません。田植えが進むに連れて苗を植える場所がだんだん狭くなってきます。狭くなるごとに田植え紐も狭めなければなりません。そして、端で田植えしている人から退場になります。
そろそろ田植えも終わり、端の人から順に退場
田植えが終わると汚れた手足を洗います。しかし、田んぼの水は濁っているため洗えません。この頃からポツリポツリと雨が降ってきました。急いで田んぼ脇を流れる小川に行って手足を洗いました。
その場所は子供達の人気のスポット。手足を洗うのを忘れて水遊びです。特に滑り台のように水が流れ落ちる場所ではおおはしゃぎ。登っては水と一緒に滑ってご満悦でした。田植えよりもこちらの方が楽しかったようですね。
流れる水といっしょに滑り、子供達はご満悦
小川の周りは大樹が生えているため、大雨が降っても雨が体にかかりません。気が付くと田んぼは大雨になっていました。急いで畑に行って荷物を片付けました。
田植えが終わったあとは、みんなで昼食をとる予定でした。しかし、この大粒の雨では休憩できません。小屋もみんなを収容するには狭く、残念ですがこれで解散することにしました。私は小屋で軽く昼食をとって家に帰ることにしました。
大雨が降る田んぼを後に解散
今日は午後から夜勤に入るため、午前中田んぼの北側斜面の雑草刈りをしました。いつもは草刈機の紐を回転させて草刈りをします。しかし、天気予報だと雨が近いため、早く草刈りできる先端にチップが付いた回転刃を付けて草刈りしました。この急斜面はとても急なため、転びそうになりながらの草刈りでした。
田んぼを見下ろす急な北斜面を草刈り
草刈機に取り付ける刃には二種類あります。私が好きなのは、紐を回転させて草を切る方法です。能率が悪いのですが、草がばらばらになるため刈った跡が比較的綺麗です。また、少々の小石があっても、紐のため危険ではありません。ただし、背が低い草しか刈ることができません。
もう一つの刃は、先端に高硬度のチップがたくさん付いている鉄の円盤状の回転刃です。草のほかにも細い木々でも簡単に切ることができます。とても能率が良いため広い面積を早く切ることができます。しかし、切れすぎてとても危険です。また、草の根元に小石があると、刃についたチップが飛んで回転刃が破損することがあります。
田植えが終了した田んぼから見上げた北斜面
どの草刈りの方法も危険には違いないため、防護メガネ,防護服,長靴,手袋は絶対欠かせません。この姿での夏の草刈りはとても暑苦しいものです。時々水分の補給が必要です。
恵泉女学園大学の生徒達から13日の田植えの感想文が届きました。
大学生達による田植え(6月13日)
以下、学生達からの感想文です。
**維娜
今日の田植えを通して、いろいろな知識を教えていただました。自然と触れ合いながら、楽しく学ぶことができ、本当に嬉しかったです。ありがとうございました。
今回の貴重な体験はきっと私の留学生活を豊かにすると確信しています。秋の収穫を楽しみにしています。どうぞよろしくお願い致します。すみません、今日は体調がすぐれなかったので、ご迷惑をかけいたしました。
**あすか
今日は貴重なお時間を私たちのために使っていただきありがとうございました!天候にもめぐられて楽しい時間を過ごすことが出来ました。田んぼに実際に入って田植えをして、土の感触や水の冷たさを感じ、とても新鮮な気持ちになりました。
カエルの卵やタニシなど、久しぶりに自然の虫を見れて嬉しかったです。短い時間でしたが、田植えだけではなく、たくさんのことを教わりとても貴重な時間でした。秋にまたお会いできるのを楽しみにしています。今日は本当にありがとうございました★
**夕貴
今日はありがとうございました。すごく楽しくて、いろいろなことを学べました。桑の実があんなに甘くておいしいことも今まで知らなかったので新発見なことばかりでした。収穫の時期がすごく楽しみです。今日は本当にありがとうございました。
**摩美
今日は貴重な体験をさせて頂き、ありがとうございました。苗の植え方のコツを教えて頂いたり、カエルの卵を見たりと自然と触れ合うことができてとても楽しかったです。滑って転んでしまったりとハプニングもありましたが、秋の収穫でお会いできるのを楽しみにしています!
**彩織
今日はありがとうございました!!田植えとっても楽しかったです。いつも時間に追われるような生活なので、自然に触れることができて癒されました。秋の収穫の際もどうぞよろしくおねがいします!!
**綾香
今日はお忙しい中いろいろとご丁寧にご指導していただきありがとぅございました。たんぼの泥の感触にも小川の冷たさにも最初はビクビクしていたけど、だんだん気持ち良くてなってとっても楽しかったです。大学生活の素敵な思い出になりました。
**歩
『田植えは初めての経験でしたが楽しく取り組む事ができました。幼い頃住んでいた埼玉の自然の中で、ザリガニを釣ったり花を摘んだりして育ってきた懐かしい思い出をもう一度体験できたように思います。
今日は本当に貴重な時間を過ごす事ができました。温かいご指導どうもありがとうございました。』よろしくお願いしますm(__)m☆
**陽子
今日は大変お世話になりました!カエルの卵やクワの実など初めて見るものと、田植えもなかなかできない貴重な体験だったので、とても楽しかったです。それと同時に、お米作りの大変さを改めて実感しました。お米一粒に対しても、今までと見方が変わりそうです。
稲刈りが今から楽しみです!10月、またみなさんとお会いできることを楽しみにして
います。本当に今日はありがとうございました!!
**優衣
今日は本当にありがとうございました。10年ぶりくらいに田植えをし、とても楽しかったです。桑の実もおいしかったし、蛙の卵も見れたし、なんか五感をフルに活用でき、とてもわくわく過ごすことができました。秋の収穫のときも宜しくお願いします。
**愛
>高橋さん
今日はとっても楽しく田植えをさせていただきました。私がマーキングの棒を引き抜
くとき高橋さんが一緒に声をかけてくれたの嬉しかったです。ありがとうございまし
た。
>Yさん
今日は未熟な私たちでしたが丁寧に教えて頂いてありがとうございました。まるで課外授業かと思うほどたくさんの自然にも触れることができて本当に楽しかったです。ありがとうございました。
>Oさん
今日は同年代ながらもしっかりした落ち着きでサポートして頂きありがとうございま
した。私もまた行きたいなぁって思ったのでまた機会があったら(笑)。
梅雨にもかかわらずこのところ晴天が続いています。風もさわやかで毎年の梅雨のようにじめじめしていません。今日は高校生3人が田植えなどの農作業にやってきました。先日代かきとお米の種まきにやってきた高校生達です。
最初は予定通り田植えをしました。4月に箱苗に種まきして育った苗を移植しました。一人が苗の間隔を決める田植え紐を棒で支える役で、他の二人は田植えする役です。時々その役を交代しながら田植えをしました。
一人が田植え紐を棒で支え、二人が苗を移植
今日田植えした田んぼは冬からずっと水を浸していました。このため、たくさんの小動物がいました。一番多いのがおたまじゃくしです。田植えする彼女達の足元を避けるように泳いでいました。また、アメンボもスイスイ水面を滑走していました。極めつけはどじょうです。泥の下で足元をぬるりと抜けるように泳ぎます。タニシや小さな昆虫,無数のクモもいました。
無数の小動物を避けるように後ずさりしながら田植え
田んぼの形は長方形ではありません。細長い台形のため、田植えをしながら後ずさりしていると田植え紐がだんだん余ってきます。すると田植え紐の棒を支えている役の高校生は、そのつど紐をほどいて長さを調整します。
田植え紐の長さを調節 時々分担を交代しながら田植え
田植えした苗は二種類のお米です。一つはうるち米のキヌヒカリ,もう一つは古代米の一つである赤米です。赤米の苗のほとんどは他の団体にゆずり渡したので今年は10株程度しか植えませんでした。種を採取程度の株数です。
田植えが終了すると、来週小学生が田植えする田んぼを使って代かき体験をしてもらいました。代かき用の耕運機の使い方を一通り教えた後に操作してもらいました。彼女達にとっても初めての、耕運機による代かきだったのはないかと思います。
初めての耕運機による代かき作業
最初は水が満たされた比較的操作しやすい田んぼで代かきをしました。耕運機の操作に慣れると、今度は水が少なく泥の粘りが強い田んぼを代かきしてもらいました。粘りが強い田んぼではハンドルを常に上にあげていないと、だんだん耕運機が泥の中に沈んでいきます。
泥の粘りが強い田んぼで代かき
今やほとんどの農家ではトラクターを使って代かきをします。トラクターは乗車して操作するため、アクセルやハンドルなどの操作しか必要としません。しかし、耕運機は、田んぼの高低差や泥の粘りにあわせて微妙な力加減が必要です。耕運機はあらゆる農業機械の基本だと思います。彼女達の今回の体験は良い勉強になったと思います。
田んぼの高低差と泥の粘りに合わせて微妙な力加減
畑と違って耕運機による代かきは、長い時間操作しているととても疲れます。高校生3人で休みながら交代して代かきしました。それに、泥に粘りが出てくると耕耘機のロータリーが跳ね上げた泥が顔などに飛んできます。泥だらけになりながらの代かき作業でした。
交代で休みながら耕運機で代かき
代かき作業が終わると、今日の田んぼ作業はとりあえず終わりです。ひざ下を中心にすっかり泥だらけになりました。田んぼ脇を流れる小川に行って、その泥を洗い落としました。木陰を流れる小川には涼しい風が吹いています。その風や小川を流れ下る水で体を冷やしながらの泥落としです。
ひんやりした木陰を流れる小川の水で泥落とし
足を洗い終わると正午です。みんなで木陰に集まって昼食を取りました。各自持ってきたお弁当やコンビニの弁当などを食べました。涼しい木陰でわいわい楽しい話題を楽しみながらの昼食です。数十メールと離れた田んぼでは他の団体が田植えしながらバーベキューをしていました。家族連れの団体のようでした。
木漏れ日の木陰で楽しい昼食
午後からは麦の収穫です。先日から乾していた麦束を脱穀し風選して麦粒を収穫します。発動機を使った脱穀機でもよかったのですが、昔流脱穀を学ぶ意味で今回は足踏み式の脱穀機を使いました。脱穀機のぺダルを踏むことによって歯の付いたドラムが回ります。そのドラムに麦穂を当てて脱穀します。
勢いよく回した足踏み脱穀機のドラムに麦穂を当てて脱穀
脱穀された麦穂は麦粒や殻などがばらばらに散らばっています。これを網で濾します。中には麦粒が外れていない麦穂もあります。麦粒が外れていない麦穂は集めて木の棒でたたいて麦粒をはずします。昔はそのたたく作業は、くるり棒と呼ぶ棒でたたいていました。
網で余分な殻や麦ワラを選別 棒で麦穂をたたいて脱麦粒
麦粒を選別すると、今度は風選してより小さなゴミを取り除きます。より昔は箕と呼ばれる竹などで編んだ手持ち式の籠状のものを使いました。風下に麦粒をさらすようにしてゴミを飛ばして選別していました。この箕による風選は、麦に関わらず、米粒,大豆,小豆などのあらゆる穀類の選別に使われていました。しかし、繊細な技術が必要なため現代人にはとても難しい方法です。
今回はより進んだ唐箕と呼ばれる農具で行いました。手回し式で風を発生させて麦粒を選別する装置です。これも江戸時代後半から使われるようになった古い農具です。
唐箕のハンドルを回しながら麦粒を選別
唐箕で麦粒を選別し終わると、とりあえず今日の農作業の一区切りが終了です。田植えは小学校の総合学習や修学旅行の田舎体験でよく行われています。しかし、麦の刈り取りや脱穀選別の体験はそう多くないと思います。今回の体験は、卒業後に農業関連の大学や仕事に就く彼女達にとって貴重な経験となったと思います。
麦の収穫が終わって休憩中の高校生達
今日は、麦の収穫で農作業は終わりの予定でした。しかし、せっかくの機会なので収穫した麦を食べることにしました。私が個人的に所有している手回し式の製粉機で製粉して、それをホットケーキにして食べてみることにしました。
力と時間に根気が必要な手回し式の製粉機で奮闘中
30分程度回すと5,6人が食べられる量の小麦粉が製粉できました。細かい網を通さないので茶色の全粒粉です。油を引いて熱したフライパンに水で練った全粒粉の麦粉を薄く引きました。焼きあがったものはみかけ上はハンバーグのように見えました。
水で練った全粒小麦粉を焼く まるでハンバーグのよう
皆どんな味だろうと出来上がったホットケーキを試食しました。混ざりけのない小麦全粒粉ホットケーキは皆が美味しいとの評価でした。その触感も評価が高いものでした。肉味を少し付ければ小麦ハンバーグとしても通用しそうです。
自分達が製粉した小麦全粒粉ホットケーキの試食
小麦の製粉とその試食が終わると、大豆の種まきをしてもらいました。大豆は小麦の刈り跡に播きます。まだ蒔いていない刈り跡に蒔いてもらいました。30cmの間隔で手持ちクワで穴を掘りその穴に2粒ずつ蒔きます。大豆の品種は「鶴の子」で遺伝子非組み換え大豆です。
麦の刈り跡に沿って手持ちクワで穴を掘って大豆を播種
高校生達が帰る間際、ジャガイモを収穫して土産として持って帰ってもらいました。男爵を含めて3種類のジャガイモを掘りました。ジャガイモ収穫にはやや時期が早いのでどの位の大きさになっているか分かりませんでした。しかし、大きいもので直径8cm位でやや小ぶりでしたが十分食べられます。
楽しくお土産用のジャガイモを収穫
ジャガイモを収穫して今日の農作業はおしまいです。朝からの農作業でとても疲れましたが、とても心地よい疲れでした。田んぼでの田植えと代かき,麦の脱穀や選別と製粉,製粉した全粒粉を使っての調理と試食,そして大豆の種まきやジャガイモの収穫。とても盛りだくさんの体験でしたが高校生達には貴重な体験であり勉強になったと思います。
田んぼを背景にみんな揃って写真撮影
今日も天気が良く、仕事帰りに田んぼの草刈りをしました。昨日大学生が田植えした田んぼを中心に草刈機で畦をなぞるように草を刈りました。6月は草が一年で一番成長する季節です。面倒くさがっているとたちまち草で覆われてしまいます。
明日は高校生3人が田植えに来ます。田植え以外にも、、麦刈りや脱穀も体験してもらおうと思っています。また高校の先生が麦の種を欲しいとのことなので、必要分の種を分けてあげようと思っています。
大学生が田植えした田んぼ周りの畦を草刈り
先週から田植えと平行して麦の刈り取りをしています。その麦の刈り跡に逐次大豆の蒔いています。今日よく見ると大豆が発芽していました。カラスやハトの食害が心配です。ここの畑は肥料分が少ないためどの程度育つか未知数です。しかし、大豆をうまく作ることに成功すれば、今後は麦>大豆の二毛作ができます。
大豆のほかにサツマイモの苗を移植済みですが、これもちゃんと根付いていました。あと、小豆の種も試しに蒔いてみようと思っています。
麦の刈り跡に蒔いた大豆(品種:鶴の子)が発芽
一昨日から昨日にかけて大雨でした。このため、田んぼに流れ込む水量を調節したり畦が痛んでいないか見回りをしました。そして、今日の天気を心配していましたが、からりとした天気になりました。風も心地よくさわやかな一日でした。
今年も恵泉女学園大学の学生が田植えにやってきました。大学の環境関連のゼミの授業の一コマです。そのゼミでは、田植え以外にも林に行っての観察会もあったとのことでした。去年は7人ぐらいの参加でしたので数人の大学生の名前を覚えることができました。しかし、今年は10人も参加したので教えることに集中して、とても名前を覚えることができませんでした。
カラフルないでたちで田植えする大学生達
彼女達10人のうち、田植えを体験したことがあるのは4人ほどでした。中学校の修学旅行で秋田県に行って農家に泊まっての体験だった子もいました。農家出身の子供たちが希少になった現代は、田植えなどの農業体験は学校の総合学習,林間学校,そして修学旅行などでしか体験できない時代になったようです。
いっせいに並んで田植え 田んぼが初めての学生も
田んぼに入るのが初めての学生もいたりして最初は、ワーワーキャーキャーとにぎやかな声が聞こえました。田んぼの泥に素足を入れる感覚が、初体験で新鮮だったのでしょう。今日大学生達が田植えした田んぼは、比較的水深が浅くあまり足が沈みません。じきに慣れて泥の感触を楽しんでいる様子でした。
田植え紐の前に一列に並んで、苗を丁寧に移植
田植えする前に各人の役割分担を決めました。田植え紐の両脇にいて紐を結んだ棒を抜いたり挿したりする人,全体の進行を見ながら紐移動の指示や苗植え指示の号令をする人,田植え紐の前に並んで苗を移植する人,そして苗を手渡しする人に役割分担しました。全員がその分担を体験できるように時々分担を交代しました。
号令する人,紐を結んだ棒を抜き差しする人,田植えする人
先週来たボーイスカウトは年齢が5歳~13歳で、園児から少年とさまざまな年齢構成でした。このため、田植えするよりも泥遊び感覚での田植えでした。このため、苗もちゃんと移植できていないものが多く見受けられ、後で植え直ししなければなりませんでした。
今日来た大学生達は21歳で、教えた通りに苗を植えることができました。最初は苗の持ち方も分からない学生もいたり、植えた苗が水に浮いてしまう学生もいましたが、教えればちゃんと修正して正しく植えることができるようになりました。田植えにも教える適正年齢があるように思います。私のこれまでの経験では、小学4年生以上の年齢でないと田植えは無理のように思います。
田植えが順調に進行して後ろ残りわずかに
最初はおっかなびっくりで時間がかりましたが、慣れれば田植えのスピードが上がってきました。それに比例して手に持った苗がすぐになくなり、補給の方に時間がかかるようになりました。通常の田植えでは、束にした苗をあらかじめ田んぼに投げ入れておきます。しかし、今年5月の天候不順で苗が十分育っていなかったため束にできず、今回は苗を手渡しで補給しました。
慣れると田植えがスムーズに 隣同士で苗を手渡し
ここの田んぼは農薬類をいっさい使用していません。このため、いろいろな動物がいます。今日はシュレーゲルアアオガエルの卵が孵化する様子を学生達に見せることができました。白いふわふわした卵塊から小さなおたまじゃくしを泳ぎだす様子を見てびっくりしていました。孵化したばかりの砂粒のように小さいおたまじゃくしを見るのは初めてのことだと思います。他にも、アメンボ、タニシ、カエルなどがたくさんいました。
田植えも終盤、少々狭く窮屈な姿勢で田植え
田植えが終わると手足に付いた泥を洗います。田んぼ近くを流れる小川に行って洗いました。東京にいると、まず自然の小川で手足を洗うことなど考えられません。手足を流れる水に浸して丁寧に洗いました。
小川に下りる道をそろそろと 小川の小さな滝壷で丁寧に
手足を洗い終わると着替えるための農作業小屋に戻りました。畦を歩いて戻る途中、さっきまで田植えしていた田んぼをとてもいい笑顔で見下ろしていました。高揚感か達成感があったのでしょうか、わいわい言いながらしばらく見つめていました。
田植えが終了した田んぼを笑顔で見下ろして
梅雨にしてはカラリと晴れた一日でよかったです。この心地よい晴天の中、やって来た大学生達は田植えを楽しんだ様子でした。現実の農業はとても楽しめるようなものではありませんが、米作りの一端を知ってもらうには良い機会だと思います。自分達が食べている一粒のお米がどのようにして生産されているのか、自然や環境との関わりを肌で感じるには大切なことだと思います。
恵泉女学園大学の先生と学生達,そして手伝いの方々
彼女達が去った後、山で囲まれた田んぼに静けさが戻ってきました。今日植えられた苗は、一週間もすれば定着します。今後は雑草が生えないようにこまめに田んぼを管理する必要があります。除草剤をいっさい使わないため、ここの田んぼは深水方式で雑草防除しています。そのために、毎日のように畦を回って水が抜けていないかどうかの見回りが欠かせません。
水面下に足跡が残る田植えしたばかりの田んぼ
昼食を食べ終わった後、次の田植えの準備をしました。今日大学生が田植えした隣の田んぼの代かきです。耕運機を動かして丁寧に代かきしました。ここも、田植え時にはにぎやかな歓声が聞こえることでしょう。
山の陰が迫る田んぼを耕運機で代かき
農作業の合間にクワの木の下に行って、枝に手を伸ばしての促成収穫です。手に実を取って口に入れると、ほのかな甘みが口を潤します。このクワの実は野生種なのか実に小さな黒色の突起があります。
枝に成ったクワの実
たくさん収穫してジュースにすることもできます。実は白から赤へ、そして黒に変色します。そして、ある日ポトンと地面に落ちます。その落ちる直前の黒い実が一番甘みがあります。
黒い実が一番甘みがあって美味
日野市のボーイスカウトの日野第2団が田植えをするためにやってきました。私も5年ほど前にボーイスカウトの福隊長をしていたので、やってきた子供たちの制服や行動をみてとても懐かしい気持ちになりました。
すぐに田植えを始めるのではなく、最初に田んぼに慣れるため素足で泥の中を軽く行進しました。歩いていると、おたまじゃくし,ケラ,カエルなどが出てきて子供たちは大喜びでした。
田んぼの畦に向かって、カブ隊とボーイ隊が一列に並ぶ
田んぼの感触に慣れると全員で畦塗りをしました。普段は平クワを使いますが、これだけたくさんの人数だと全員分のクワをそろえることができません。今回は素手で泥を畦に塗りました。足元の泥を足でこねて、次に手でその泥をすくって畦に塗りつけます。そして、手でたたいたりなでたりして畦を滑らかにします。
こねた泥を手ですくって畦に塗りつけます
畦塗りが終わると、田んぼの水面を平らにしました。どうしても田んぼは高低差が出ますので、とんぼと呼ばれるレーキを使って高さを均等にします。人力では大変ですので耕運機も使いました。そのうちビーバー隊(年長~小学2年生)もやって来て田んぼに入りました。
とんぼを使う子供たち ビーバー隊も田んぼに入る
田んぼを均すと隣のやや乾いた田んぼで泥投げです。ここの田んぼは一週間ほど前に代かきした田んぼです。水が乾いていたので、素足で歩くとふわふわして不思議かな感触です。泥がぶにゅぷにゅしています。そのうち誰が考えたか泥を投げあう遊びになりました。
素足で歩くとふわふわして気持ち良く、不思議な泥の感触
次に田植えをしましたが、畦塗りなどをしているうちに時間が来てしまい十分な田植えはできませんでした。最初ボーイ隊が一列、次にカブ隊が一列田植えしました。苗が小ぶりだったので少々やりにくかったのですが、無事に田植えすることができました。
田植え紐に付けたマーキングに沿って苗を移植
田植えが終わると、泥で汚れた足や手を洗うために小川に下りました。みんな素足でしたので、滑らないように用心深く小川に歩いていきました。そして、流れる小川の水で丁寧に洗い落としました。手や足、半ズボンなどを洗いました。手の届かないところは友達に手伝ってもらいました。
滑らないように用心深く小川に 小川の水で手足を洗う
最初は控えめに洗っていましたが、そのうち溜まった水に座るようにして洗う子もいました。また、全身を泥んこにしたため、水で体全体を洗う子もいたようです。田植えの体験も大切ですが、小川で体を洗うような自然体験もとても大切なことだと思います。
水溜りに体を投げ出すようにして洗う
小川で手足を洗って戻る途中、田んぼに入り口にクワの木が一本あります。今は実が成る季節です。葉の間においしそうな実が垂れ下がっています。子供たちに実を採って食べてもらいました。赤い実と黒い実の味の比較もしてもらいました。今の子供たちはなかなか自然に成る実を食べる機会がありません。今日はとてもいい機会だと思いました。
垂れ下がったクワの実を取って食べる子供たち
昼もだいぶ過ぎて帰る時間になりました。私の一言の後、畦塗りして田植えした田んぼを後ろにして写真を取りました。田んぼの泥の感触、小川の水の感覚、自然に成るクワの実の味などなど、どれも子供たちには新鮮な探検だったのではないかと思いました。最後に、田んぼをバックにみんなで写真を撮りました。私はいつも写真を撮る方でめったに写真に写りませんが、今回は撮ってもらい写りました。
畦塗りして田植えした田んぼを後ろに写真を取る(右端が私)
ボーイスカウトの子供たちが帰ると、昨日購入した雨よけ用のビニールシートを麦を乾すはさに掛けました。天気予報では明日から雨が降るようです。刈り取った麦に雨が当たると穂発芽してしまって麦としての価値が無くなります。
刈り取った麦を乾したはさ全体をビニールシートで覆う
乾した麦をビニールシートで覆い終わると、刈り取った麦跡にサツマイモの苗を移植しました。昨日購入した紫芋という種類のサツマイモです。この畑は日当たりが良く乾燥気味でサツマイモには適しています。どんな美味しいサツマイモができるでしょうか。
麦の刈り跡にサツマイモの苗を移植
昨日に引き続いて良い天気でした。今日は用事があったので、仲間に麦刈りをしてもらいました。そして、刈った麦を乾すはさを作ってもらいました。ただし、麦を天日乾しするはさを作ったことがないとのことだったので、私が9時頃に畑に立ち寄ってはさのサンプルを作り置きました。
そのサンプルどおりに竹材を組み合わせてもらえばはさを作ることができます。サンプルを作り終えた頃に一人やって来ました。はさの作り方や強度について説明しておきました。
サンプル用に作った、麦を天日乾しするためのはさ
用事が終わって畑に再度行ってみました。すると、サンプルどおりに作った麦乾し用のはさが完成していました。そして、刈った小麦が作ったばかりのはさに掛けてありました。このまま一週間程度天日乾しすれば小麦を脱穀することができます。来週頃には脱穀のための脱穀機を用意しようと思います。
刈り取ったばかりの小麦畑の前で
小麦を乾したはさを確認した後、農作業小屋に行ってみました。すると、仲間が昼食をとって休憩していました。ゆっくりと腰をかけて日本の自給率や農業の必要性と未来についてあれこれ話を交わしました。
その後、私は麦が雨にぬれないためのシートを買いに行きました。明日そのシートを掛けようと思います。
刈った小麦を天日乾ししたはさの前で
明日は日野市のボーイスカウト20人位がやってきます。畦塗り、田植え、代かきなどができればと思っています。
天気が良かったので、丹沢の七沢公園に行ってきました。若い頃、神奈川山岳会に所属していた頃にはよく丹沢に行きました。この七沢は大山の下山ルートとしてよく歩きました。また、この沢筋の岩場に行って登攀(ロッククライミング)の練習をしました。
約30年ぶりに行きましたが、この付近はまだ開発が進んでいないのか、とても懐かしい里山風景が残っていました。
丹沢 七沢温泉卿付近の里山風景
30年ほど前、台風による大雨でこの沢筋が荒れたことがありました。その荒れた沢筋を通って下山したことを、昨日のことのように思い出します。
勢いよく流れる滝 道端に並ぶ同祖神
七沢の中でも厚木市内の森の里地域の七沢公園は一番整備されています。今日はその整備された公園を歩いてみました。まず、入り口近くの無料駐車場にバイクを止めて、入り口の門を入りました。すると民話館が出迎えてくれます。
水が流れる沢筋の入り口を入ると、すぐ前に民話館
民話館を過ぎるとすぐに急な山道に入ります。急な山道を20分ばかり登ると、尾根筋に到着します。立ったまま息を整えて小休止した後、北に向かって尾根道を進みます。すると、急に視界が開けました。ここは展望デッキ、都心方面に向かって視界が開けます。
厚木市街,都心方面が見下ろせる展望デッキ
展望デッキ 尾根道の休憩椅子
この尾根道は、北に視界が開けた木漏れ日が差し込む明るい道です。道は上下左右に間曲がりくねっています。道を覆うように這っている木の根っこに気をつけさえすれば、とても歩き安い道です。
木漏れ日のさす明るい尾根筋道
道の上を見上げると空を覆うように木の葉が茂っています。茂った葉の所々から青い空が透けるように見えます。また、木々の間からいろんな鳥の鳴き声が聞こえてきます。
空を覆うように枝や幹が伸び、空いっぱいに茂る木の葉
尾根筋をどんどん南に下ると、突然芝生の広場に出ました。カップルや家族連れが数組座って楽しそうに話をしていました。手入れが良いのか雑草が全く生えていません。ほどよく芝がカットされているので、素足で歩くと足裏に気持ちよい芝の刺激が伝わります。
広々とした南斜面の芝生北側
芝生の東側 芝生の西側
芝生の隅に一本の木が生えていました。この頃ちょうど雲が晴れて青空が見えてきました。木の葉の緑空の青さが対照的に綺麗でした。この木を見上げていると、気分がとても晴れやかになります。
芝生の隅に生えていた一本の木
芝生でしばらく休憩した後、小道を進みました。すると、人々がざわつく声が聞こえてきました。ここはバーベキュー広場です。あちこちにバーベキューをする小屋根が見えてきました。料理する人、食べる人、キャッチボールする人などたくさんの人がいました。あまりに騒がしいので来た道を引き返しました。
バーベキュー広場 楽しむたくさんの人々
下来た道を引き返して、広々とした芝生に戻りました。そこで再び腰をおろして休んだ後、帰ることにしました。アジサイの小道や林道をしばらく下ると橋が見えてきました。この橋を渡って、その橋を下に下ると公園の入り口です。入口付近に止めたバイクに乗ってひたすら八王子の我が家に向かいました。
公園入口前を通る道をまたぐ橋
昼前に深夜勤務から帰って軽く睡眠をとった後、田んぼに出かけました。雨が降っていましたが、近々田植えが始まるためのんびりできません。雨で水が溜まった田んぼに耕耘機を入れて田植えのための代かきをしました。
今回使用した耕耘機は去年の夏にある農家からいただいたものです。いただいた時から、代かき用の車軸ロータリーとレーキが付いていました。数ヶ月ぶりにエンジンをかけようと始動ロープを引張りましたが、なかなかエンジンがかかりません。エンジンが冷えているためかとチョークをいれましたがかかりません。アクセルを少し吹かしぎみにして始動ロープを引っ張るとやっと動きました。
代かき用に車軸ロータリーとレーキを装着した耕運機
今日代かきをしたのは、少し雑草が生えていた田んぼです。雑草を踏み倒しながら泥中に埋め込むして代かきをしました。泥で足がとられるためか眠気のためか、体が思うように動きません。それでも一区画の田んぼの代かきをしました。もう一度丁寧に代かきすれば田植え準備完了です。
まばらに生える雑草を泥に埋め込みながらの代かき
一時間程度田んぼを耕運機を操作しながら代かきしていると、深夜勤務明けの疲れが出てきたため作業を打ち切りました。すでに入梅とのことだったので、これからは雨中の農作業が続きそうです。体が冷えないように健康に注意しながら今後、田んぼの作業をしようと思います。
代かきが終わって見下ろした田んぼ
収穫した大麦の束を手に抱えて
麦類は米と違って研がないカマで根元を刈り取ると、根ごとスポッと抜けることがあります。よく切れるカマで刈り取らなければなりません。刈り取った麦は地面に置きます。ある程度束がまとまるとワラで結束します。刈り取った麦束は、雨に当たらないように納屋などに吊るして乾燥します。
刈り取って結束した麦束 農作業小屋に吊るして乾燥
収穫時期が遅い小麦は6月になって刈り取ります。しかし、その時期は田植えと作業が重なるためとても忙しい毎日となります。苗取り、代かき、麦刈り、田植えなど、6月は一年で一番忙しい季節です。それに梅雨の時期までもあるため、とても天候に敏感になります。
来月収穫予定の小麦(だんだん褐色に色づく)
大麦の一種である二条大麦も刈り取る予定でしたが、やや緑がかっていて未成熟に見えたので収穫は一週間程度ずらすことにしました。大麦を刈り取った株元にサツマイモの苗を移植しました。
来週刈り取り予定の二条大麦 大麦の株元に植えたサツマイモ苗