数日前、刈り取った稲をはさ掛けする支柱を立てました。そして、バケツ稲を刈り取ってはさ掛けしました。今回、わら細工用の稲を栽培する一坪田んぼの稲刈りをしました。栽培した稲の品種はコシヒカリです。この稲は「こけひかり」と呼ばれています。つまり、背が高いため倒れやすい品種のはずでした。ところが、背が低く育つように改良されたのか、背が高く育ちませんでした。それとも育て方が悪かったのかも知れません。わら細工用には背が高い品種が良いので、来年はもう少し背が高い品種を栽培しようと思います。それと、一坪ではなく、五坪位に田んぼを広げてみようかとも思っています。
わずか一坪の田んぼの稲刈り、すぐに刈り取り終了
今から9年前東京郊外に暮らしていましたが、普通の田んぼで毎年のように稲を栽培していました。そして、近所の小学校の田植え、稲刈り、脱穀体験用の田んぼにしていました。ただし、昭和初期の稲作方法でしたので籾ふり、手植え、苗取りや手植え、稲の手刈りや足踏み脱穀などでお米を収穫していました。数人で協力しながらの稲作支援でした。病院の同僚を呼んで田んぼでバーベキューをしたこともありました。楽しい思い出ばかりの田んぼでした。
鎌で稲株を切る わらで稲株を結束 刈り終わった稲株跡
さて、たかだか一坪の田んぼです。数分とかからず稲刈りは終わっていまいました。あまりにもあっけない稲刈りなので、物足りなかったです。私が子供の頃は一年分食べる以上のお米を作っていました。そのため、大人も子供も総出で米作りをしていました。子供で手が小さかった私は、刈り取った稲株を何束も掴むことができませんでした。そのため、いったん刈り取った稲株を地面に置いて結束していました。鎌で手を切ったりしてよく怪我をしました。一家総出の稲刈りの光景が、今でも瞼に浮かびます。
一坪田んぼで収穫した稲束をはさ掛け
たかだか一坪の笑われそうな田んぼ、稲穂が垂れてきました。この田んぼは、畑を掘って底にビニールシートを敷いて作りました。わら細工用の藁を確保するためです。今回は、刈り取った稲をはさ掛けするための竹を切り出しました。そして、稲刈りした稲を縄で縛って、すぐにはさ掛けできるようにしました。ついでに、バケツで育てた稲を刈り取りしました。そして、米粒の数を数えてみました。
バケツで育てた稲を刈り取って、はさ掛け
はさ掛けをするため、竹林に行って竹を切り出しました。長さ160cmの竹6本と長さ2mの竹1本を切り出しました。前者3本を縛って支柱にし、それを2組作ります。その2組を支柱にして、その上に2mの竹を横に掛けます。その2mの竹に刈り取った稲を次々に掛けていきます。今回は、刈り取ったバケツ稲だけを掛けました。
竹林で竹を切り出す 三本の竹を縛る はさ掛け用に
今回刈り取ったバケツ稲(コシヒカリ)ですが、穂が出ている茎を数えると24本でした。そして、実った米粒を数えると平均して60粒/1穂ありました。すると、24 本 x 60 粒 = 1,440粒のお米を収穫できたことになります。つまり、1粒のお米が1,440倍に増えたのです。これは、お米の生産効率がとても良いことを示します。麦ではこうはいかないと思います。弥生時代以降、お米を作り始めたことが人口増加に寄与したのではないでしょうか。次は、一坪田んぼの稲刈りをしようと思います。
バケツ稲の刈り取り バケツ稲の収量を計測
今年の春に、田布施町のわら細工民具の一つである「ほぼろ」のお試し講習会を実施しました。残念ながら、その後予定していた本番の講習会はコロナ惨禍で中止になりました。「ほぼろ」などのわら細工民具の講習会を開催するには、それなりの量のワラが必要となります。
春に、近所におられるNさんにワラをいただくお願いをしていました。一昨日稲刈りする時、私用にワラを別に取っておいていただきました。台風が来るとのことで、急遽そのワラを我家の倉庫に運び込みました。雨に降れるとワラの質が悪くなるからです。やはり近所に住んでおられるSさんの車に、そのワラを急遽載せて運んでいただきました。ワラの量がこれで十分足りるか分かりませんが一息つきました。Nさん・Sさん共にありがとうございました。助けていただける方が近所にいることは、本当にありがたいことです。
パラパラと振り出した雨の中、ワラを倉庫に運び込む
私用に別に取っていただいたワラは、田んぼの脇に広げてありました。その広げたワラを、掴みやすように束ねました。束ね終わる頃にSさんがやってきました。バラバラと雨が降ってきたので、急いで車に積み込みました。そして、我家の倉庫まで運んでいただきました。倉庫前に車を止めると、倉庫内に広げたビニールシートの上に積みました。積んだワラは、明日にでも横棒に掛けようと思います。とにかく、ワラを入手できて安心しました。ところで、我家の畑に作った一坪田んぼの稲もたわわに実っています。近日中に稲刈りしようと思います。
掴みやすいようにワラを束ねる 束ねた稲ワラ、これを我家に運ぶ
ここ数年、農作業がきつく感じることが多くなりました。稲作は10年前に止めたのですが、麦は今でも栽培しています。その麦の刈り取りや脱穀する作業がきつく感じるようになりました。刈り取りはバインダーを使いますが、脱穀機は足踏み式を使ったり、発動機で回したりと準備と手間がかかります。そもそも、それらの機械を畑に運ぶためトラクターで何度も往復しなければなりません。そのうち事故でも起きるのではないかと心配になります。そのため今回、安い中古ハーベスタを購入しました。お給料の数分の一の値段でしたので、さらに私の好きなディーゼルエンジンで動くので買いました。到着後、チェックのため動かしてみました。冬にも関わらずエンジンはすぐに動きました。ゴム製のキャタピラもスムーズに動いて移動できました。
購入した中古のハーベスタ、動作確認OK
ハーベスタは2tトラックに乗ってやってきました。ハーベスタをクレーンで下ろし終わると、トラックはすぐに帰っていきました。動作確認は済ませたので、まだ脱穀していない麦とサトウモロコシの穂を脱穀しようと思います。またできるかどうか分からないのですが、低回転にして小豆を脱粒できるかどうか試してみようと思います。また、しめ縄作りにつかう稲わらの、みご取りに使えないか試してみようと思います。これで脱穀などの農作業が楽になりそうです。
到着した2tトラック クレーンで下ろす 慎重に下ろし終わる
この1月は思いのほか暖かい冬です。早朝はさすがに霜が降りて床から出にくいものですが、お昼頃になると寒さが遠のきます。そう言えば、真冬にも関わらずまだ雪を見ていません。そんな暖かい冬のためか、毎日のようにしいたけを収穫して食べています。異常気象なのでしようか、少々心配になります。
今日収穫した美味しそうなしいたけ、さっそく夕飯に
しいたけの収穫時期ですが、毎年晩秋に収穫するものの真冬は収穫が途絶えます。そして春のなって再び収穫できるようになります。今年は、晩秋からずっと収穫し続けています。美味しいしいたけを食べられるのはいいのですが、毎日だと少々飽き気味です。ところで、昨日は春立一番かと思うような突風が吹き荒れました。このまま春になってしまうのでしょうか。今年も猛烈に暑い夏になるのではないかと心配です。
しいたけのほだ木 並んだしいたけ 次々に出るしいたけ
数日前までは真夏のように暑かったため、家から離れている藍,茶綿と和綿,小豆,そして枝豆の畑を草刈りする踏ん切りがつきませんでした。ここ数日涼しくなってきたため、台風を前に重い腰を上げました。真夏の7~8月、ずっと草刈りしていませんでした。そのため、雑草が生え放題でした。さらに草の茎が硬くなっていたため、紐刃では草刈機に巻き付いてなかなか草刈りが進みません。そのため、鉄刃に切り替えて草刈りしました。
カンナの花が咲く舗装道路側から草刈りから始める
最初、カンナの花が咲く舗装道路側から草刈りを始めました。車に注意しながらの草刈りです。続いて、枝豆、小豆,和綿,最後に茶綿の両サイドを借りました。イノシシにやられたサツマイモも刈ろうと思いました。しかし、葉っぱや茎が茂っています。もしかして小さくても芋ができるかも知れません。そのため、11月頃までそのままにしておくことにしました。ところで、次回のコットンクラブではこの畑に入って、藍の葉っぱの収穫、綿の収穫、そして枝豆の収穫をしていただこうかと考えています。その後、収穫した綿で糸紡ぎなどしてみようかと思っています。
綺麗になった舗装道路側 綿、藍、小豆、枝豆の間も草刈り
先日刈り取って干していた陸稲(農林24号:うるち)を脱穀しました。この10年近く同じ発動機を使って脱穀機を駆動していましたが、なんとその発動機が故障していました。ディーゼルエンジンなのですが、圧縮が弱くなっていました。ピストンリングのオイル減が原因かも知れません。
エンジン故障を修理する時間はありません。そこで、東京に住んでいた時、古老にいただいた古い水冷式ディーゼルエンジン耕運機のエンジンで代用することにしました。
故障した発動機と代用の耕耘機 耕耘機に燃料の軽油を入れる
急遽、農機具倉庫からその古い耕運機を畑に持ってきました。そして、そのエンジンの回転力が使えるようにベルトを外してプーリーを露出するなどの臨時加工をしました。そして、脱穀機とベルトで結びました。燃料である軽油を購入して注油しました。これで、脱穀機を使うことができます。この耕運機で脱穀機を動かすのは5年ぶりのことです。とにかく、応急的に脱穀することができて良かったです。
秋晴れの中、快適に陸稲を脱穀
先日の台風の前に、刈り取った陸稲にビニールシートを掛けていたのは正解でした。まったく濡れておらず、乾いた陸稲をスムーズに脱穀することができました。毎年のことですが、稲を脱穀する時の籾音を聞くと、これまでの草取りなどの苦労が報われる思いです。
カラカラに乾いた陸稲の束 脱穀機で次々に陸稲を脱穀
私が作っている陸稲畑はそう面積は広くありません。田んぼと異なり収穫量もわずかです。脱穀作業も一時間とかかりませんでした。収穫量もざっと20kgではないかと思います。同じ面積の水田ならば、少なくとも60kgは収穫できるはずです。それだけ、陸稲は収量を上げることが困難です。
栽培が困難な割には収量が少ないことが、近年陸稲が作られなくなった最大の原因ではないかと思います。特にうるちの陸稲を作っている人は極めて少ないです。そもそも、うるちの陸稲の種籾は売っていません。米余りの現代、陸稲を作っている人は、この日本にいったい何人いるでしょうか。私のように好きで栽培をする人はいるでしょうが、商業生産する人は日本にはいないと思います。
1時間足らずで、陸稲の脱穀は終了
陸稲を栽培した畑で、のらぼう菜を育てようかと思っています。そのため、トラクターで綺麗に耕しておきました。18日に東京に行く予定ですが、それまでにこの畑にのらぼう菜を植え付けしようと思っています。
午後になり日が陰り始めた陸稲畑、トラクターで綺麗に耕耘
台風13号が12~13日に来るとのことで、急いでその対策をしました。先日稲刈りして干している稲が豪雨で濡れないように、急遽ビニールシートで覆うことにしました。最初、ビニールシートに収まるように干している稲束を寄せました。そして、ビニールシートで覆いました。麦を収穫する初夏もたびたび豪雨があり、そのつどビニールシートで被います。
干している稲束をビニールシートで覆う 風であおられないよう紐で結束
台風は風も強いため、あおられないように紐でしっかりと結束しました。ただ、あまりの強風の場合、ビニールシートごと倒れないか心配です。おそらく台風が過ぎ去る14日には快晴になると思います。その時は、再びビニールシートを外します。そして、今週中に脱穀,籾摺り,精米をしたいと思っています。さて、今夜から明日13日昼にかけて台風が来る見込みです。山口県に上陸するでしょうか。
干している稲をビニールシートで完全に覆う
ようやく陸稲の稲刈りシーズンになりました。私は、東京に住んでいた頃は水田で稲作をしていましたが、山口県に来てからは陸稲を栽培しています。水田に慣れていたため、陸稲作りには苦労しています。陸稲の栽培で一番難しいのは除草です。後で除草しやすいように種まきを工夫することが陸稲作りのこつの一つです。その点、水田は水深管理をちゃんとしておけば除草に苦労しません。
さて稲刈りを始める前に、防鳥用のテグス糸を取り外してから反射テープを外しました。そして、テグス糸を張っている竿を陸稲畑から持ち去りました。
最初、防鳥用のテグス糸を取り外し 次に、反射テープを取り外し
鎌を使って手刈りしても良いのですが、手早く稲刈りするため稲刈機を使いました。この稲刈機は、東京に住んでいた頃に近所の農家の老夫婦にいただいたものです。いただいた老夫婦は、数年前に亡くなりました。いただいてから、13年になりますが、修理しながら使い続けています。麦の刈り取りにも使っている優れものです。
秋晴れの中、もくもくと陸稲を刈り取る
刈り取りが終わると、束ねられた稲株を集めては干しました。一週間程度干してから、脱穀します。脱穀機もいただいたもので、発動機を使って動かします。私は、郷土館に展示してあるような古い農機具(もはや骨董品)を今だに使い続けています。
東京にいる頃は、10年近く、近所の小学生に稲刈り体験の支援をしていました。そして、大学生などにも千歯こぎ,足踏み式など、いろいろな古い農機具を体験してもらっていました。こうして、子供達に昔の米作りや農機具の歴史を肌で知ってもらっていました。その頃の子供達の笑顔を思い出します。
もうすぐ稲刈り完了 刈り取った稲束を天日干し
一通り稲刈りが済むと、落穂拾いをしました。稲刈機を使うと、倒れた稲は刈り残されることがあります。そのような稲を拾い集めます。すべての陸稲を集めると1株分位の稲束になりました。1株分の稲は、ご飯2杯位の量です。昔ならば、無視できない量です。
今回稲刈りした畑は脱穀後に耕運機で耕して、私が好きな「のらぼう菜」を植えようと思います(育苗中)。ところで、陸稲は嫌地性があるため来年は栽培できません。3年後に再びこの畑で陸稲を栽培しようと思います。
稲刈り落穂拾いが終わった陸稲畑、干した稲をここで脱穀予定
小麦に虫がわいた事を反省して、数日前に脱穀した陸稲(うるち,もち)の天日消毒をしました。脱穀して日が経っていないため、籾には水分が残っていると思います。天日で乾燥することに加えて、虫を避けるための消毒も兼ねて日に当てました。
収穫袋から陸稲の籾を出す 日に当たるよう、熊手で籾を薄く広げる
今や各農家には乾燥機があります。昔は乾燥機はなく、この時期になるといっせいに庭にむしろを引いて天日乾燥していました。一時間ごとに熊手で籾を広げ直していました。ある意味、秋の風物詩でした。むしろは使わないにしても、天日で乾燥消毒しているのは私ぐらいのものでしょう。
時々熊手を使って籾を広げ直し、まんべんなく籾に日が当たるよう調整
今回は、先日刈り取りして干した陸稲(もち)の脱穀をしました。陸稲(もち)は陸稲(うるち)よりも熟すのが遅いため、刈り取りも脱穀も時期が少し遅れます。陸稲(うるち)の脱穀の時に使った脱穀機や発動機はそのまま畑に置いてあったため、準備もしないですぐに脱穀にとりかかることができました。
薄曇りの中で、陸稲(もち)の脱穀
陸稲(うるち)の脱穀をした時はカラカラに晴れた晴天でしたが、今回は薄曇りの中で脱穀をしました。晴天を待っていてはいつまで経っても脱穀できません。ところで、陸稲(うるち)は日照りの影響で育ちが悪く背があまり伸びていませんでした。しかし、陸稲(もち)を栽培した畑は適度な湿気があったため背がよく伸びていました。
すぐに脱穀終了した陸稲(もち) 左は陸稲(もち)、右は陸稲(うるち)
成長の違いが分かる
脱穀はすぐに完了しました。今年の陸稲(もち)は、種籾を取る程度の量しか作っていたためです。陸稲(うるち)を主食にするため去年と今年続けて栽培したのですが、いまだ日照りの被害を克服できません。父親は日照りの時は水をまいていました。やはり、スプリンクラーなどを使わないと栽培は無理なのでしょうか。安定的な陸稲栽培がとても難しいことを、今年も痛感しました。とにかく雑草と日照り対策が陸稲栽培の決め手です。
来年用の種籾と、わずかばかりのお餅用の籾を収穫
真っ青な秋晴れの中、一週間ほど前に稲刈りして天日干ししていた陸稲(うるち)を脱穀しました。一年ぶりの陸稲脱穀です。納屋から脱穀機,発動機,細断機などを陸稲畑に持ち出して並べました。細断機は脱穀後の稲わらを細断するのに使います。
脱穀する前に、脱穀機や発動機の調子を見ました。麦の脱穀時の残骸が残っていないように、脱穀機をひっくり返してすべての麦殻を捨て去りました。また、ベルトの張り具合なども確認しました。続いて発動機も燃料や冷却水を確認しました。確認し終わると、最初発動機を起動しました。そして、発動機のプーリーと脱穀機のプーリーとベルトでつなぎました。
真っ青な秋晴れの中、脱穀中の陸稲(うるち)
陸稲は麦ほどたくさん作っていないため、脱穀はすぐに終わってしまいました。特に陸稲(うるち)畑は日照りのため、穂があまり重くありませんでした。しいなが多く、収穫袋に1/3位しか収穫できませんでした。来年の種籾用を除いた、籾を精米しても数日分のお米にしかならないように思います。
重みが足りない稲穂を脱穀 収穫袋1/3ていどの籾を収穫
八王子にいる時は、水田で稲を栽培していました。少ない面積でしたが、それでも毎年80kgは確実に収穫できました。今年も陸稲の作りにくさを痛感しました。日照り,雑草,そして害虫対策が大変でした。不思議なのは、八王子で作っていた水田では、農薬を全く使わなかったのに害虫の被害が少なかったことです。何か違いがあるのでしょうか。
黙々と脱穀するも、30分程度で脱穀終了
先日は、陸稲(うるち)の稲刈りをして天日干しをしました。今回は、陸稲(もち)の稲刈りと天日干しをしました。稲刈機(バインダー)を使って稲刈りをしましたが、とても狭い面積のためあっと言う間に稲刈りは終了しました。
陸稲(もち)を、稲刈機(バインダー)で稲刈り
陸稲(もち)を植えた場所はは、もともと湿り気があった畑です。このため、8月の猛暑時の日照りでも順調に育っていました。このため、茎がとても太く育っていました。日照りを受けた陸稲(うるち)とは段違いです。
雑草が少ないので楽々刈り取り 刈り取り後、束ねられた陸稲
今回刈り取った陸稲(もち)は、先日干した陸稲(うるち)の隣りに干しました。脱穀するときは、最初に陸稲(うるち)を脱穀します。そして、脱穀機から籾をきれいに取り去った後、陸稲(もち)を脱穀します。陸稲(うるち)と陸稲(もち)が絶対に混ざらないように細心の注意をして脱穀します。
脱穀した籾は、いったん天日干しして害虫などを取り除きます。そして、年末に籾摺り・精米してようやく食べることができます。
陸稲(うるち)の隣りに、干した陸稲(もち)
全国どこも猛暑日が続いているようです。我家も同様で、朝夕しか農作業できません。このところの暑さで山には最近行っていませんし行く気にもなれません。冬に植えた苗木の様子が気になるのですが。ところで、農作業の手を休めながら畑の様子を観察しました。すると、陸稲(うるち)の穂が出ていました。去年も同じころに出穂しました。
猛暑で日照りにもかかわらず元気に出穂した陸稲(うるち種)
このところ雨が降らないのでずっと日照りの状態です。しかし、陸稲はすこぶる元気です。本当に日照りで被害が出る直前には、陸稲は葉が内側に巻くようになります。今の状態は、目いっぱい葉が開いているので日照りの被害はないようです。なお、赤米は数年前はたくさん作っていたのですが、今は種継ぎのため一株だけ栽培しています。赤米は晩生のため、まだ穂は出ていません。
陸稲の、とても地味な花 種継ぎのための一株の赤米
花粉が混ざらないように陸稲(もち)は、別の畑で栽培しています。陸稲(もち)はまだ出穂していません。今、うるち種の陸稲はほとんど栽培されていません。一方でもち種の陸稲は少なくなったと言え、全国の主に山間地域で栽培されているようです。
これから出穂するもち種の陸稲
ところで、猛暑に強い作物は元気です。春に種をまいた砂糖モロコシがぐんぐん成長しています。ただ、害虫のアワノルメイガが入っているらしく、茎や葉のあちこちに食害の跡があります。ちゃんと穂が出るか心配です。晩秋に茎をかじると甘いので、私の貴重なおやつです。里芋も元気です。今年は湿った畑に植えたのは正解です。これからさらに成長して、人の背以上に伸びると思います。
空に向かって伸びる砂糖モロコシ 猛暑でも元気な里芋
5月の種まきした粟(あわ)が出穂していました。種をまいてからほぼ放置していましたが、雑草の間に穂を出していました。肥料をまったくまかなかったためか、小さな穂ですが小鳥の被害がなければ収穫を期待できそうです。私は、雑穀の中で粟が一番美味しいと思っています。黍(きび)などのように雑穀は、わずかにあくがあるため味が落ちます。その点、粟は雑穀にも関わらずあくがほとんどありません。ただし、小鳥が大好物のため収穫の少なさに泣かされます。
出穂し始めた粟の穂、粟穂にしては小さ目
数日後に雨が降るようですので、それに合わせて陸稲(うるち:農林24号,もち:農林1号)の種まきをしようと思います。去年、稲刈りして乾燥した陸稲を脱穀した時、種籾用の陸稲を天井にぶら下げておきました。その種籾用の陸稲を天井から降ろしました。この種籾は、脱穀した時のままですので禾(籾についた長いトゲ)がそのままです。餅つき機を使って綺麗に禾を取り除きました。禾を取らないと、種まき機の中で詰まってしまいますので。※餅つき機を脱禾機として使っているのは私ぐらいのものでしょうか?
天井に保存していた種籾(うるち,もち) 餅つき機で禾を取り除く
禾を取り除くついでに稲茎くずも取り除きました。餅つき機で禾を取る時、面白いことに稲茎などのゴミが中心に集まってきます。そのゴミを手で摘まんで取り除きます。禾を取った種籾は、次に唐箕を使って禾や細かいゴミを飛ばします。知人からいただいた木製の唐箕を使いたかったのですが、漏斗の部分をまだ作っていないため使えません。以前使っていた、錆びて傷んだブリキ製の唐箕を使いました。
種籾の禾や細かいゴミを飛ばす、錆びて傷んだブリキ製唐箕
最初、陸稲(うるち)の禾取りと唐箕選をしました。それが済むと、陸稲(もち)の禾取りと唐箕選をしました。約5ヶ月間天井にぶら下げていたため、カラカラに種籾は乾いていました。これで、陸稲の種まきの準備は整いました。雨が降る直前にこの種籾をまこうと思います。去年も、今頃に陸稲を種まきをしました。
次に陸稲の種籾(もち)を唐箕選 陸稲(うるち,もち)の種まき用籾
種籾用の籾がだいぶ余ったため、また去年残していた籾もありました。この籾を合わせて籾摺りと精米をしました。最初、うるちの陸稲を籾摺りして精米しました。私が持っている籾摺り精米機は、籾摺りと精米の両方が一つの機械でできるので重宝しています。籾の投入口に籾を入れてスイッチを入れると、玄米が右隣の排出先に吐き出されます。
自給用に重宝している、籾摺りと精米の両方ができる機械
ところが、久しぶりにこの機械を使って失敗しました。籾を一度に多く入れすぎたため詰まってしまいました。八王子市に住んでいる時、籾摺り機の修理などをよく頼まれました。このため、籾摺り機の修理はお手の物です。すぐに機械後ろの扉を開いて、詰まっている個所を特定して直しました。なお、この機械はインペラ方式と呼ばれる籾摺り方式です。
籾摺り器の後ろの扉を開封 詰まっていた籾摺り部分
詰まりを直すと、今度は注意深く籾摺りを続行しました。籾摺りが終わると、今度は精米をしました。右のトレイに排出された玄米が、今度は精米されて機械の前から外に排出されます。糠は機械に付いた引出しの中に溜めこまれます。精白度は自由に決めることができ、今回は精白度80%にしました。
籾摺りされた玄米 ノブを左にすると籾摺り、右にすると精米
これまで、八王子市のユギ・ファームでよく精米しましたが、精米時間がけっこうかかっていました。しかし、この機械は精米が早いのですぐに終わってしまいます。機械自体が大きく、モーター出力が大きいので早いのでしょう。精米中のお米を掌に置いて調べると、なかなか綺麗に精米されています。お米を精米所に持っていかなくても済むので、お米を自給自足するにはとても便利な機械です。ちなみに、大麦も精麦することができる機械もありますが、これまで数度しか使っていません。
精米されて排出される白米、精白度は80%
陸稲(うるち)の籾摺りと精米か終わると、今度は陸稲(もち)の籾摺りと精米をしました。今度は、籾摺り中に詰まることはありませんでした。精白すると、もち米特有の真っ白な白米が出てきました。今もちをつくのは時期外れですが、時間が空いたら餅つき機でもちをついてみようと思います。陸稲(もち)の籾摺りと精米が済むと、機械の清掃をしました。まず、籾摺り中に出た籾殻を袋に詰め直しました。
精白中の陸稲(もち) 籾摺り中に出た籾殻
続いて、精白中に出た糠を引出しから取り出しました。冬のたくあん漬けに使用したり、タケノコのあく抜きなどに使えます。しかし今は保存していても虫がわいたりしますので、畑に肥料としてばらまきました。
今回の籾摺り精米したお米を使って、母親がおこわを作りました。自給したお米は畑で作った陸稲です。陸稲は田んぼで作るお米より味が少し落ちます。水稲品種の「日本晴れ」に似ており、食味もいま一つで冷えるとパサパサします。とは言え、自分で作ったお米はとても美味しかったです。
糠の取り出し口を開く 精米で出た糠、畑にまいて肥料に