畑に麦を蒔きましたが、今度は田んぼに麦を蒔きました。昔は、田んぼの裏作とてして麦を蒔いたものです。麦のほかには、ソラマメ、菜種などを蒔くこともありました。ただ、麦は湿地に弱いので、田んぼ掘り上げてなるべく田んぼが乾燥するようしていました。しかし、今回はそんな時間がないので。そのまま田んぼに麦を蒔いてみることにしました。
元々田んぼ用の手押し式種蒔き機を使って麦を播種
畑に麦を蒔いた後には土を被せます。しかし、広い田んぼでは土を蒔くことは大変です。このため、昔の農法の一つに、土ではなく切りワラを散布する方法がありました。この切りワラを散布する方法が、今でも有効なのか確かめる意味でも切りワラを散布してみました。
麦の種を蒔いた後、田んぼ全面に切りワラを散布
散布した切りワラは先日、脱穀後に細断機で細かく切った稲ワラです。細断したまま田んぼに積んでいたので雨がしみ込んで半ば発酵したようになっていました。その水分がしみ込んで切りワラを添付しました。
細断後に積んだ切りワラ 散布された切りワラと稲の切り株
私は田んぼの裏作としての麦作は経験があまりありません。このため、来春まで麦がどのように育つか全く分かりませんが、仮に育ちが悪くて収穫できなくても最低限田んぼの緑肥に出来ればと思っています。なお、麦の種が余ったため、時間をみて別の田んぼにも麦の種を蒔こうと思っています。
田んぼ全面に散布し終わった切りワラ
先日、収穫した小豆を乾燥するために竹竿に架けていました。今日ようやく、さやを摘むだけで中の小豆がはじけるほど乾燥しました。そこで今日は、小豆をたたいてさやの中の小豆を取り出して収穫しました。
なお、今日は東大生のOさんが田んぼなどを見学に来ましたので、この付近の田んぼ,山,小川などの里山を案内しました。ついでに小豆の収穫を手伝っていただきました。手伝っていただきありがとうございました。
乾燥して茶色になった小豆の茎葉 ブルーシートの上に茎葉を並べる
乾燥してカラカラになった小豆の茎葉を、脱穀のために広げたブルーシートの上に並べました。そして、この地域で「くるり棒」と呼ばれる農機具で脱穀しました。この「くるり棒」は小豆や小麦、レンゲの脱穀などに使っています。この「くるり棒」を連続的に回しながら小豆の茎葉に先端の棒を叩きつけるように打ち付けます。すると、さやに入った小豆がはじけて外に飛び出ます。このくるり棒は回すのにちょっとこつがいります。誤って自分の頭に当てないようにしないとちょっと危険です。
くるり棒を回しながら小豆の茎葉に打ち付けて脱穀
何度もくるり棒をうちつけるとほとんどの小豆はさやから飛び出ます。くるり棒を打ちつけ終わると、さやから出なかった小豆を手で取り出します。ただし、さやから出なかった小豆は未成熟な豆が多いので無理して外す必要はありません。
さやから外れなかった小豆を手で取り出すMさんとOさん
次にふるいを使って小豆と残渣をより分けます。小豆より少し広い網を使います。ふるいの網より小さい小豆は下に落ちて、網より大きな茎葉などの残渣ば網の上に残ります。これを繰り返して小豆だけをより分けます。
ふるいを使って小豆と茎葉などの残渣を選別中
ふるいと小豆を選り分けても、まだ小さな残渣が混じっています。この小さな残渣と小豆は、唐箕と呼ばれる農機具を使ってさらに選り分けます。唐箕のハンドルを回して風がおきると、すかさずレバーをひねって上に置いた小豆と小さな残渣の混ざったものを落とします。小さな残渣は風で吹き飛ばされ、重い小豆は下に置いた袋に落下します。
ハンドルを回して風をおこし、レバーをひねりながら小豆を風選
この唐箕は使い方にこつが必要です。右手でハンドルを回しながら風の強弱を調節します。左手はレバーをひねりながら落下する小豆の量を調節します。両方のバランスをとりながら最適に調節をしなければなりません。
風の強弱をハンドルで調節 残渣混じりの小豆
この唐箕を5,6回通すとようやく小豆だけを選別することができます。しかし、唯一選別できないのは虫が食ったり、カビが生えたり、変形した小豆です。こんな小豆はどうしても選別できません。最後は人間の目で判断して取り除かなければなりません。こうして、小豆を収穫することができました。収穫した小豆は、Mさん,Oさん,そして私で分けました。
目で確認しながら小豆を手で選り分けているMさん,Oさん
先日まで麦の種蒔きのための準備を重ねてきました。今日、ようやく麦の種蒔きを開始することができました。数年前までは11月上旬や中旬に種蒔きすることが多かったのですが、ここ2,3年は11月下旬に種蒔きすることが多くなりました。温暖化の影響でしょうか11月末の種蒔きでも十分麦は成長します。
巻尺を使って、種蒔きをするための直線を引く
麦の種蒔きをする前に、種を蒔くための筋を引きました。芽が出たあとの除草は耕耘機のロータリーで効率的にする予定です。耕耘機のロータリー幅は約70cmのため、種を蒔く幅を余裕をみて30cmとして、両者を足したおよそ100cmごとに筋を引いて種を蒔きます。
種蒔き機に小麦を入れる 小麦を入れると蓋を閉める
筋を引き終わると、手押し式種蒔き機に小麦(品種:農林61号)の種を入れました。この種蒔き機はもともとは田んぼ用の打ち抜き方式のもので、約10cmごとに穴を開けてその穴に数粒の種を蒔いてくれます。この種蒔き機はとてもレトロな木製農機具です。
前方の車輪で穴を開け後方の筒で種を蒔く、手押し式種蒔き機
数年前まで麦は手で蒔いていました。手蒔きだと、どうしても無駄とムラが出てしまいます。例えば、最初はたくさん種を蒔き過ぎた結果、後半は種を薄く蒔かざるをえないことがよくありました。特に慣れない人が種を蒔くとそれが顕著です。この手押し式種蒔き機を手に入れてからは、そのようなことはなくなりました。さらに、押して歩くだけですので早く効率的に蒔けるようにもなりました。
手で押しながら軽快に歩いて種蒔き
このレトロな種蒔き機は今ではもう売っていません。最近の種蒔き機のように、どんな作物の種でも蒔けるわけではありません。またドリル蒔きのように一粒蒔きが出来ないなど精度もよくありません。土を被覆できないのも欠点です。そもそも手で押して蒔くこと自体、時代遅れなのでしょう。しかし、自給的に麦を作る程度の規模には最適だと思っています。
約10cmごとにあいた穴 あいた穴にまかれた小麦数粒
この種蒔き機の欠点の一つは、種を蒔いた後に土を被せることが出来ないことです。種を蒔き終った後、平クワやレーキを使って土を被せなければなりません。畑が広い場合この土を被せる作業は大変なものです。種蒔きはアッと言う間に終わりますが、その土の被覆作業にその何倍もの時間がかかります。
レーキを使って、種を蒔いた箇所に土を被せる
小麦を蒔き終るとライ麦の種を蒔きました。ライ麦は一筋だけの種蒔きのため手蒔きをしました。種が入った袋から種を取り出して左手の手のひらに載せます。次に左手に乗せたライ麦を右手で掴んでもむようにしながらパラパラと種を下に落とします。種を蒔き終わると、小麦の時と同様にレーキを使って種の上に土を被せていきました。
手蒔きしているライ麦 蒔かれたライ麦の粒
この付近の田んぼは、山から自然に湧いた水が流れる小川に頼っています。そして、江戸時代とあまり変わらないような水利管理をしています。このため、台風などの時はちょくちょく小川が氾濫します。そのたびに、田んぼが土砂で埋まってしまうことがあります。こんな田んぼですが、毎年のように子供達に田植えや稲刈りを小学校ぐるみで体験してもらっています。また大学生も田植えや稲刈りにやって来ます。さらに、幼稚園,中学生,高校生,ボーイスカウトなども体験にやって来ます。
田んぼで、この地域固有のワラボッチ
この付近は東京都八王子南部に残された貴重な里山の一つです。ここの田んぼは個人では耕さず、自然を守る会,農業体験をするNPO,大学の環境グループなどが主に耕しています。そして、将来にわたって残す東京都の貴重な里山の一つです。
青い空をすじ状に流れる秋特有の雲
山,田んぼ,谷戸,小川などがセットになって、さらにそれを管理する人がいて初めて里山が成り立ちます。これまでは地元のお百姓さんが個々に農業や林業をしながら自然と関わりながら結果として管理していました。落ち葉は畑などの堆肥になります。私も以前は毎年のように山の落ち葉掃きをして落ち葉を採集していました。昔は、山,田んぼ,畑,小川などが人間の生活とみごとに循環していました。
木漏れ日が差し込むコナラ林
しかしながら、高齢化のため人々が自然と関われなくなって里山が崩壊していく例が全国的に増えています。人が管理しなくなり自然のままに放置すると、あっと言う間に里山は無くなってしてしまいます。
落葉しつつあるコナラやクヌギ
この地域では江戸の昔、笹(あずま根笹)の皮をはいで籠を作っていました。私の知っている方も、器用に皮をはいで籠を作ることができます。時々近隣の小学校に行っては、この伝統文化を教えています。私もお手伝いしました。
田んぼの脇道に沿って笹が群生
ここの里山は、東京でありながら蛍が生息していますし、トウキョウサンショウウオやホトケドジョウなどの貴重な生き物もいます。以前、私は大学の専門家を招いてトウキョウサンショウウオ観察会を企画したこともありました。いつまでも残したい貴重な里山です。
緑が光ってとても綺麗な、稲の刈痕とひこばえ
麦の種蒔きをする予定の畑、前回は耕運機を使って浅く耕耘しました。その後、雨が降るなどしてだいぶ畑が柔らかくなりましたので、今回は耕耘機を使ってさらに深く耕しました。麦の種蒔き準備のための最後の作業です。
麦の種を蒔くため、さらに深く耕耘した上で稲ワラをすき込む
裁断した稲ワラを蒔いた直後、その稲ワラは地面上に多くありました。しかし、耕耘するたびに地中にすき込まれていきます。この冬の間に地中で腐って土の一部になると思います。このようにしながら、毎年稲ワラや雑草をすき込むたびに良い土になればと思います。
地表にある裁断された稲ワラを地中深くうない込む
これで麦の種蒔きの準備は終わりました。あとは、南北に筋を引いてその筋に沿って種を蒔くだけです。種蒔きだけは仕事の行き帰りの片手間には出来ません。今度の休日に去年と同様に種まき機を使って種を蒔く予定です。今年も11月末の種蒔きになりそうです。
種を蒔く準備が完了した畑、ここは冬から春にかけて毎年麦畑
稲刈り後に残された防鳥網がまだ田んぼに残っています。先日の片付けに続いて、仕事の行き帰りに田んぼに寄ってはこの防鳥網を片付けています。この片付けをちゃんとしていないと来年使えません。毎年のように防鳥網を片付けるのはとても面倒な作業です。
片付ける前に、田んぼに防鳥網を広げる
細かい糸で編まれている防鳥網は、東西南北の四辺のうちの南北の二辺が硬く太い糸で編まれています。この硬い糸を手繰り寄せてまとめます。硬い糸は緑色をしていたり、青い色をしているのですぐ分かります。この硬い糸を根気良く手繰り寄せてまとめます。
網の南北の二辺にある緑色の硬い糸 根気良く手繰り寄せる
根気良く手繰り寄せる時に、竹竿のような長い棒を使います。手繰り寄せた緑色の硬い糸をこの棒に並べるように通します。この作業が一番根気がいります。作業をしていると少々バカバカしくなることがありますが、毎年出穂時に稲を守るために必要な大切な網です。片付けないわけにはいきません。
手繰り寄せた糸を細い棒に次々に通す
すべて手繰り寄せると、棒に通された糸を紐に通し代えします。これで防鳥網の東西南北の南方向の辺を手繰り寄せました。今度は、同じように北方向の辺の網を手繰り寄せます。これまた根気がいる作業です。
棒に通した緑の糸を、太目の紐に通し代える
南北の二辺をまとめると作業はほぼ終わりです。防鳥網を南北に細く絞るように引っ張ります。そして、二つ折りにします。すると、長さは半分になります。さらに二つ折りにすると、その半分の長さになります。
防鳥網を南北に細く絞る 二つ折りになった防鳥網
このようにしながら防鳥網をまとめていきます。しかし、とても根気がいる作業のため一度に片付け出来る防鳥網は一張りがせいぜいです。まだ、3張りの防鳥網が残っています。私一人だけがこの片付けをするので、残りの防鳥網を片付けるには今後のべ3日かかります。
ようやく倉庫に片付けられる形になった防鳥網
この夏の猛暑時、どの野菜よりも元気に育っていたツルムラサキ。野菜不足の中でよく食べました。さすがに晩秋になって葉や茎が黄色くなって元気がなくなりました。もうすぐ霜が降りる時期です。もともと熱帯の野菜らしく霜にあたると、すぐに枯れてしまいます。枯れる前に刈り取って別の野菜を植えつけました。
春から秋にかけてツルが縦横に伸びきったツルムラサキ
太くなったツルをカマで刈り取りましたが、ツルは根元から数メートルも伸びていましたので運び出すのは大変でした。茎は太く長くて葉は厚いので、刈り取った重さは相当なものでした。刈り取った後、雑草などの残渣を取ってから耕耘機で丁寧に耕しました。
ツルムラサキや雑草をきれいに取り去った畝
耕して綺麗にした畝には、残っていたのらぼう菜の苗を数本植え付けました。そして、ちょっと遅かったのですが、冬菜の種を一筋蒔いておきました。
綺麗に耕した畝に、のらぼう菜の苗を植えき冬菜の種を蒔く
20年位前、奥多摩の山間部に住む古老から在来と思われる黒斑小豆の種をいただきました。その後、いただいた黒斑小豆のことをすっかり忘れていました。そこで、いただいた数十粒の黒斑小豆を更新しようと去年種蒔きしました。しかし、たった一粒の黒斑小豆からしか芽が出ませんでした。その一粒の小豆を育てて採種した十粒程度の種を今年蒔きました。そして、今年は数百粒の種子を採種することができました。
去年たった一粒の種子から増やした黒斑小豆
過密に種を蒔きすぎためか、害虫にだいぶやられました。しかし、さやを一つ一つ取って中の小豆を取り出してみると、害虫にやられたせいか小さな黒斑小豆がたくさんありました。でも、数百粒の黒斑小豆が採種できたので、来年はちゃんと小豆本来の栽培方法でこの貴重な小豆を栽培するつもりです。そして、来年の秋はこの小豆を使って調理してみたいと思っています。どんな味か楽しみです。
害虫にやられた黒斑小豆のさや
ところで、この黒斑小豆をいただいた古老は在来の稗やシコクビエなどの雑穀も栽培していました。畑は谷を転がり落ちるような急斜面にありました。今、その古老の家は朽ちて空き家になっています。奥多摩の山間部でこの小豆や、稗(ヒエ),シコクビエ,粟などの雑穀を栽培している家は今は無くなりました。古い伝統的な作物やその栽培文化が消えていくのはとても寂しいものです。
今回数百粒採種した黒斑小豆、やや小さく色も黒い
主にクズの葉が茂った田んぼと畑の間の急斜面
何年も前は、数人で並ぶようにしてカマを使ってこの急斜面を草刈りしていました。しかし、いつしか私だけが草刈りするようになりました。一人でカマを使っての草刈りは大変です。いつも草刈機を使っています。畑や畦の雑草は紐を使って刈り取っていますが、この斜面の雑草はクズを初めとしてとても硬い草ばかりです。このためチップ刃に取り替えて草刈りしています。
左の紐から、右のチップ刃に代える 硬い雑草だらけの斜面
急斜面の草刈りはとても辛く大変です。足を強く踏ん張っていないと、斜面からずり落ちてしまいます。また、クズなどのツル性雑草は草刈機にからみつくので、取り外すのがとても手間です。平地の草刈りと比べてとても疲れます。
半分程度草刈りを終えて一息つく
2回ほど休憩をとって、斜面すべての雑草を3時間位で刈り取りました。刈った雑草は乾燥させて、後日細断して畑か田んぼにうない込みたいと思っています。草刈りが終わって見下ろすと、これまで深い草に覆われていた斜面が綺麗になりうれしくなります。辛い草刈りが報われるひと時です。子供ならば、この広い急斜面の枯れ草の上を滑り降りたくなります。臨時の枯れ草滑り台です。
次の日の朝、刈った草が早くも乾き始めていました
今日はタマネギの苗を本畑に植えつけました。購入すればタマネギの苗は50本/束480円位でけっして安くはありません。去年までは苗を購入していましたが、今年は自分で苗を作って移植してみることにしました。9月に種蒔きして、10月上旬に発芽して、10月下旬に除草の世話などしました。なかなか良い苗ができました。
育ったタマネギの苗 移植ごてでタマネギ苗をすくう
毎年のようにタマネギの苗を購入していましたが、毎回困っていたのはその苗の根に痛みがあることでした。苗床から採収してから何時間かあるいは何日か経っているためだと思います。根が縮んだり短くなったりして痛んでいました。こんな苗を植えても良いタマネギはできません。
掘りあげたばかりのタマネギの苗
自分で作った苗を掘りあげて気が付いたことは、とても根が長くて,白くて,生き生きしていて,引っ張り強いことでした。購入した苗はこのような元気な根をしていません。堀りあげると根が乾燥しないうちに直ちに移植しました。
長くて,白くて,生き生きしていて,引っ張り強いタマネギの根
移植した畝は、数日前耕耘機を使って耕してタマネギ用に黒マルチを敷いた場所です。あらかじめタマネギ用の穴が開いている黒マルチですので、その穴に沿って一つ一つ苗を植えていきました。タマネギの苗床と隣接している畝ですので、数本移植し終わったら苗床に戻って数本掘り取って、の繰り返しです。
長い根を押し込むように移植 移植すると軽く土をかける
最初は数本ずつ移植していましたが、何度も苗床に戻るのは大変なことに気が付きました。座ったり立ったりと、腰の上げ下ろしで腰痛になりそうです。そのうち、数十個もの苗をまとめて苗床から掘り取って植えつけるようにしました。
掘り取ったタマネギ苗、数十個を手に持って
天気が良かったせいか黒マルチの表面は熱くなっていました。移植したタマネギ苗はしばらくしてしおれたようになりました。このため、脱穀したばかりの稲ワラを苗の上に薄くかけてみました。
しおれたタマネギの苗 稲ワラをかけて臨時の日陰
しおれていたタマネギ苗でしたが、夕方近くなってしかも日が陰ると上を向くようになりました。稲ワラを取りました。購入した苗では上を向くようになるまでしばらくかかりましたが、掘り取ったばかりの苗は根が元気ですので活着も早いと思います。
高菜、京菜、カブ、小松菜などの間に、タマネギ苗を植えた黒マルチ
先日、元小豆畑に細断した稲ワラや草残渣を散布しました。今回は耕耘機を使って土の中に稲ワラや草残渣をうないこむ作業をしました。この場所には1週間以内に小麦の種を蒔く予定です。一度にはうないこめないので、今回は浅くうないこみ次回は深くうないこみます。
大き目の耕耘機を使って、稲ワラや草残渣を浅くうないこむ
ここは、とても小石が多いので耕耘がやりにくい畑です。大き目の石をロータリーがかむと、ダッシングと呼ばれる耕耘機が跳ねる現象が顕著におきます。その時は、ちょっとヒヤッとします。あともう一回耕耘機で耕すと小麦の種蒔き準備か完了です。去年は11月末日の種蒔きでした。今年も11月以内に種蒔きしたいと思っています。
ダッシングしないように注意しながら耕耘
今年最後の稲の脱穀をしました。去年は古代米の刈り取りが遅れたために、脱穀も12月末に遅れてしまいました。今回は予定通り11月上旬までに脱穀をして籾を収穫したので、気持ちがほっとしています。
はさ架けして乾燥させた稲を脱穀しているMさん
ただし、東京薬科大学ASIATOの稲の脱穀が済んでいないため、今回使った脱穀機などの農機具はこの田んぼに残すことにしました。12月上旬に脱穀予定とのことです。ASIATOの脱穀がすべて終わったら撤去しようと思っています。
脱穀が済んだ稲ワラは横に積む 収穫した籾は各種米袋に
稲の脱穀が済むとたくさんの稲ワラが出ます。この稲ワラのうち利用するのは、来年の稲刈り用,しめ縄用など、ほんの少量です。そのほとんどが不要な稲ワラになります。この不要となった稲ワラは小さく細断して田んぼに散布します。
不要となった大量の稲ワラを、細断機で細かく切る
この細断機は手回ししても使えますが、大量の稲ワラはとても手回しでは追いつきませんし疲れます。脱穀機に使用した発動機で回して使うことにしました。大量の稲ワラを細断機に投入する係と、次々に細断されて出てくる稲ワラを熊手でかき寄せて積む係の二人で稲ワラを細断しました。
稲ワラを投入するTさん、細断された稲ワラをかき寄せ積むMさん
2時間位でしょうか、もくもくと稲ワラを裁断する作業を続けました。大量の裁断された稲ワラの山ができました。この裁断された稲ワラを田んぼに散布すれば、一冬の間に腐って適度な田んぼの肥料になります。来年の米作りの前作業と言ったところでしょうか。
山と積み上げられた細断済稲ワラ もくもくと稲ワラの細断作業をする
このトランジスタラジオAT-280の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
修理(1/4) 修理(2/4) 修理(3/4) 修理(4/4)
天気が悪い日は家でのんびりと、ラジオを修理したりいろんな電子製品を作るにかぎります。10月始めにも日立製と松下製の古いトランジスタラジオを修理しました。たまに真空管ラジオも修理します。今回は小型の松下製トランジスタラジオの調子が悪いので分解して修理することにしました。具合が悪いところは、電池を入れても全く音が出ないことです。
電池を入れても全く音が出なくなったトランジスタラジオ
まずはラジオの裏蓋をはずしてみました。私の経験では、このような電池式ラジオの故障の一番の原因は電池ケースの錆です。特に電池の液漏れによる錆や断線がけっこう多いです。このラジオの電源は、9ボルトの006Pを使用します。良く見ましたが006Pのソケットは錆びていませんでした。
裏蓋を開けたラジオ、右側の006P電池ソケットは錆びていず
このラジオは相当古いのか、不思議な部品が使われています。まず、トランジスタは今のように2SAや2SB規格ではないものです。ヨーロッパタイプの丸缶シールの松下製トランジスタです。また、温度保証用でしょうかランプのようなものが使われています。良く見るとひびか入っています。バリスタかサーミスタではないかとも思いますがまったく分かりません。
サーミスタ?ランプ? 丸缶シールのトランジスタ
次に電源スイッチを疑ってみました。このラジオの電源スイッチはボリュームと兼用のものを使っています。このため、長年の使用によってスイッチの部分が埃で汚れてしかも錆びていました。まずは圧搾空気で埃を飛ばしました。そして、錆が取れるようにドライバーなどでごしごしと擦りました。するとラジオの音がポツリポツリ入るようになりました。
内部の基板を取り出す 音量兼スイッチ部を表にする
電源スイッチの錆を取って電池を入れると音は出るようになりましたが、今度は困ったことにラジオ自体をたたくと音が入ったり途切れたりする現象が出ます。電源スイッチの故障以外にも故障があるようです。衝撃で音が途切れる故障の原因として、微妙な断線が考えられます。
衝撃を与えると音が出たり途切れたりする現象発生
先のとがったドライバーを使って丹念にラジオの基板を小さくトントンたたいて見ました。そして、一番トントン叩くと音が途切れる箇所を見つけました。そこは、バリコンとアースを繋ぐ箇所でした。製造したときの半田付けが悪かったのでしょう、長年の使用でだんだん半田付けがはずれてしまったようです。その不良箇所を丁寧に半田付けし直しました。
半田付け不良の箇所 丁寧に半田付け直し
半田付け不良を直すと、ちゃんと音が出るようになりました。チューニングのずれも無いようです。すべてのラジオ放送局を受信できます。ただ、出力段のB級プッシュプルの調整がずれているのか、よく聞くとやや音がひずんでいます。また、音量調節があまりききません。ひびが入っているランプかサーミスタが原因かもしれません。でも、放送がちゃんと聞き取れるので修理はこれまでとしました。
今回修理したトランジスタラジオ、レトロなデザインがGOOD
そろそろタマネギの苗を植え付ける時期です。すでに植え付け終わっている畑をちらほら見かけるようになりました。9月下旬に種をまいたタマネギも、植え付けてもよい大きさに育ちました。今回は、小豆を収穫した畑の一部を耕してタマネギ苗を植える畝にしました。
小豆を植えていた黒マルチをはがす 小さな雑草などを刈り取る
小豆を植えていた黒マルチをはがした後、小さな雑草を手でむしって取りました。そして、小型の耕耘機を動かしてタマネギ用の畝となるように耕しました。ここの畑は小石が多いので、小型の耕耘機が小石をかんで時々小さく小刻みに跳ねます。
両隣に秋冬野菜が育つ、元小豆畑を小型耕耘機で耕す
このところ、この小型の耕耘機を多用しています。麦畑や田んぼなどの広い場所は大型の耕耘機を使いますが、少量の野菜を栽培する畑は小型の耕耘機の方が取り回ししやすいので重宝しています。1万円で自分で修理して、もらった耕耘機ですが、エンジンの調子も良くとても役に立ちます。
手前はタマネギ苗が育つ畝 秋冬野菜の育つ間を耕耘
耕耘機で丁寧に耕すと、平クワを使って畝が鞍型になるように整形します。そして、レーキを使ってとんとんたたいて固めます。鞍型にするのは雨が降っても、雨粒が畝内に溜まらないように脇に流れるようにするためです。
鞍型に整形した後、レーキでとんとん叩いて畝を固める
畝が完成すると、今度はタマネギ用の黒マルチを畝に被せます。黒マルチをしなくてもよいのですが、冬の保温効果と除草効果を狙って被せます。タマネギの出来も良いようです。黒マルチの両脇を踏みながら平クワで両脇に土を乗せていきます。そして、黒マルチがピーンと鞍型に張るようにします。これでタマネギの苗を植え付ける準備が完了しました。
黒マルチを畝の上に敷く 両脇に土を乗せてピーンと張らす
先日、大学生が稲刈りして残ったワラと小豆畑で取った草残渣を細断しました。その細断した切りワラと草残渣をすべて畑に散布しました。一年位雨風に当てて腐らせ堆肥にしたものを散布した方が畑には良いのですが、そんなに待てないのでこのまま散布しました。去年は大学生が大勢来て稲の脱穀と細断と散布を同時にしました。
細断したままの切りワラと草残渣を箕に入れる
資料によると、堆肥化していない生ワラを土にすきこむと土中で腐る時に窒素分を奪うそうです。すると種を蒔いても窒素分が少ないためにあまり育ちが良くないとか。しかし、切りワラを堆肥化させるための場所を専用に使うほど畑は広くありません。収益向上を狙うわけではないのでこのまま散布して約10日後この場所に麦の種を蒔く予定です。
半分湿ったワラと草残渣 ワラと草残渣を畑に散布
生ワラと草残渣を散布した畑はすぐに耕耘機で耕します。そして、土の中にうないこみます。そして、11月末には麦の種を蒔く予定です。生ワラは麦には良くないはずですが、生ワラと草残渣は来年の夏ぐらいまでにゆっくりと腐って畑土の一部になると思います。
麦の種を蒔く予定の畑一面に広く散布
このところ天気が良いのであわてて耕耘する必要はありませんが、天気予報で雨が降るとなればその前日にでも耕耘機で耕すつもりです。今後、麦の種蒔き,タマネギの植え付け,稲の脱穀。網の修繕,籾摺り精米など、しぱらくは仕事の合間を見ながらちょっとずつ冬支度をしようと思います。
切りワラと草残渣を散布し終わった畑