すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

森で聴いた野口先生の言葉…その3

2005年07月21日 | 雑記帳
休憩時間に見つけた観音堂の前の一つの器。
ぶら下がるように設置されたその器には
上部から水が入る仕組みになっている。
水が一つも入っていないときは傾いているが
水が適度に入るとまっすぐに立ち
しかし満杯になれば、すべての水が吐き出されるため
ぐらぐらと大きく揺れる。
その動きを見て「ヘェー」といったぼんやりしたことしか
考えられなかった私だが、野口先生の言葉を聴いてはっとする。

宥座之器(ゆうざのき)
 虚則欹(きょなればすなわちかたむき)
 中則正(ちゅうなればすなわちただしく)
 滿則覆(みつなればすなわちくつがえる)


器に水を一杯満たしたいと思っていることは
けして悪いことではない。
しかし、それは正しい姿に近づくことと同義ではない。
一歩引いて身を保つ…正しさはかくあるべきか。