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悲しい言葉

2008年06月13日 | 雑記帳
 「止めてほしかった」
 
 昨日の朝のNHKニュースに、あの秋葉原の事件の容疑者加藤が供述した言葉として、大きく映し出された。
 なんと悲しい言葉だろう。
 被害者に関わりある人でなくても、「ふざけるな」と一蹴してしまいたいと思うが、やはり悲しい。
 どんな流れで、どんな調子でその言葉が語られたかは定かではないが、携帯を通してネット上の掲示板に自らの犯行を記したことに関わるのは間違いない。

 先週のラジオ番組でかのリリー・フランキーは、こんな言葉を喋っていた。

 「誰もが、簡単につながることのできる時代」

 物理的表面的にそのことが可能な時代の危うさは、精神的内面的なつながりの希薄さと直結する。

 加藤の悲しみの深さを表わしている言葉ではない。
 おそらく数多くの若者(だけではないだろうが)が抱える悲しさの叫びだ。

 つながっているけど、つながっていない。

 「止めてほしかった」
 そんな言葉を吐いて、他者を死なせたり傷つけたりする者がいるし、その刃を自分に向けた子もいる。

 甘えと一蹴する前に、しなければならないことはあるのではないか。