すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

今年の最後のお話は…

2020年12月19日 | 雑記帳
 今年最後の読み聞かせは何をテーマにしようか。対象は、M小学校中学年である。時期からいって定番はクリスマス関連だ。昨年も同じ小学校で低学年を相手に読んだ。『はやくおきてよ、サンタさん』という話は、下読みに結構難儀したぶん、読み終えた時の反応がよかったことも印象に残る。やはり、そうするか。


 しかし待てよ、と物好き?へそ曲がりな心も湧いてくる。あまりにストレートすぎるではないか、もっと何か…あっ、今年はもちろんコロナもそうだが、県内・町内のクマ出没が何度も話題になった。M小と言えば山間部でもないのに、頻繁に現れたとの情報があり、登下校時も大変だったのではないか。よし、クマだ


 館内の図書を「クマ」で検索すると、児童向けだけで113冊もヒットする。書名になくとも、最近『どこ、いったん』というクマが主人公の絵本も見つけて読んだところだ。これは選びがいがあるかもしれない。紹介も少し入れるつもりでピックアップしよう、と絵本コーナーで漁ってみた。次の6冊を選び出す。

『くまくん』
『もうじゅう はらへり くま』
『くまとやまねこ』
『ただしい? クマの つかまえかた』
『かわにくまがおっこちた』
『どこいったん』


 時間がたっぷりあるならば、全部見せて選ばせたいところだが、実質15分では2冊か3冊。中学年の興味やわかりやすさなどを考慮して『もうじゅう~』『ただしい?~』を読むことにする、この二つはどちらも「オチ」があるし、中学年には向くような気がする。それなりのエスプリのきいた話にもなっている。


「こんにちは。今日はたくさん絵本を持ってきたけど、何の本だと思う?あたまに『ク』がつくものと言ったら…そう、クリスマス。正解!と言いたいところですが…、実はM小で『ク』と言ったら…クマじゃないですか。そこで今日はクマが出てくるお話を選んできました。実際のクマは怖いけど、お話の中のクマはどうだろうねえ。」

 こんな感じで始めた。
 2冊目、読み進むにつれて子供たちの視線が動かなくなっていく様子が心地よかった。