【ぼちぼちクライミング&読書】

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貧困とダイエット

2010年05月13日 21時11分31秒 | クライミング(一般)

赤塚不二夫さん初期作品を読むと、どのキャラクターも異常に食べ物に執着する。
つまり、そういう時代だった・・・「お腹いっぱい食べたい」、と。
その後、日本は豊かになり、食べ物に対する欲求は、二つに分かれる。
1つはグルメブームに、2つ目は健康食ブームになった。
(たいていの方は、このふたつの間で揺れている、と思う)
さて、ここで問題。
第3の方向へ行くブームも起きた・・・つまりダイエット・ブームである。
世の中に食べ物があふれ、お金を出せば、大抵のモノが食べられる時代だから起こる動き。
(北朝鮮では、ありえないでしょうね)

先日(3/12)、「日本人だけが知らない日本人のうわさ」(石井光太)を紹介した。
次のようなデータが掲載されている。(P47)

【国別肥満の度合い】
アメリカ  31%
イギリス  23%
カナダ   14%
フランス    9%
イタリア   9%
日本      3%

著者の文章を下記に引用する。

日本と同じぐらい痩せすぎの女性が多い国はどこかといえば、「ラオス」「タンザニア」「マダガスカル」などです。つまり、世界の最貧困国と同じぐらい痩せている女性が多いのです。こう考えると、「飢餓大国ニッポン」なんて言えなくもないのです。

いかがでしょうか?
日本は『激ヤセ大国』、なのである。確かに周りを見ても痩せている方は多い。
十分痩せている方ほど、熱心にダイエットしている印象を受けるけど。
(逆に「必要なんじゃない?」と思われる方は無関心・・・というか諦めてる?)
さて、ここまでならOK、としよう。(問題はあるけど)
しかしその後(5/12付)、石井光太さんがブログで『低出生体重児の出生率』について書かれているのを読んで気になった・・・つまり、低体重の子供が生まれる割合。
日本は、パレスチナやルワンダより低体重児の出生率が高い。
ダイエットして、タバコ吸って、高齢出産して、低体重児を生む・・・う~ん大丈夫?

【参考リンク】
日本って飢餓大国?

PS
クライマーは痩せている方が多い。
でも、泊まりで登りに行ったり、宴会をすると分かるが、皆さんよく食べる。
それでも太らないのは、運動するからでしょうね。
問題なのは、十分な栄養を摂らず、運動もせず、仕事をして、ストレスを溜めることでしょう。

PS2
私は高齢出産を批判しているわけではない。(念為)
ただ、染色体異常発生率が高くなる、と聞いたことがある。
(これは男性が高齢である場合を含む)
染色体異常等が起こる可能性

PS3
どうしてダイエットブームが起きたのだろう?
どうして太っているより、痩せているのがよいのだろう?
なぜ、体重の数字が『美人の条件』に関係するようになったのだろう?
(『数字で表現できる単純さ』、ってのがミソ?)
本来、『美』とは多様性があって、曖昧で趣味の部分が大きく、流動する概念と思うけど。

PS4
今月、石井光太さんの「神の捨てた裸体」が文庫本になって入手しやすくなった。
書店に立ち寄った際に、手に取ってみて。
これは、すごいよ。