この間米国在住の中国人の人から「日本は憲法を変えようとしているらしいですね」と言われました。その人は日本にとりわけ興味があるわけでもないようなのですが、朝のラジオショーを聞いていて知ったと言っていました。アメリカの一般向けのテレビやラジオはゴシップ雑誌なみのレベルで、政治や外交の話題では国民の税金とか生活とかに直結しない限りろくな報道がされませんが、インテリ用の局というのもあって、そういう所では日本の憲法改正が国際的にどのような意味があるのかというような議論もされているらしいです。その中国人(大学教官)やその他の知識層は、日本が憲法を変えようとしていることを危機感を持って眺めているわけです。第二次世界大戦後、アメリカ流民主主義教育によって完全に骨抜きにされた日本が、再び立ち上がって軍隊を正式にもとうとしていることを危惧しているわけです。この憲法改正の動きは実際にはアメリカ軍の極東での下部組織として日本軍を組織するのが目的のようです。結局はアメリカの手先として働けるようにすることによって、権力階級がより甘い汁を吸おうとしているということらしいです。しかし一般市民で、アメリカ人であれ日本人であれ、戦争がおこってうれしく思う人はいないでしょう。皆が平和に幸せに暮らしていけたら良いと普通の人は願っています。戦争が必要なのは、それを政治的、金銭的目的に利用しようとする政治家や武器商人なわけです。ですから、この日本の憲法改正の動きを望ましいと思っている一般人はアメリカにもまずいないはずです。おそらく95%以上のアメリカ人は日本が憲法改正をしようとしていると聞いてもそれが何の意味を持つのか理解できないでしょう。戦後民主主義教育で戦争は絶対悪であると教えられてきた世代の日本人にとっては、それがアメリカの方便であるとは頭でわかっていても、憲法改正ということに対して強い不安感を抱くものだと思います。熱しやすく冷めやすい日本人の気質を考えると、憲法改正で軍隊を持って、軍国主義的プロパガンダがはじまると、容易に極端にはしってしまいかねません。特に日本の縦割り官僚主義では、一部の権力者が大声でしゃべれば、とたんに皆が右へならえしていまう恐れがあります。そういった国民性からも私は日本が憲法を変えて軍隊を正式に持つようにしようという方向は危険だと思うのです。同様に海外のインテリ層は日本のこの動きを快く思っていません。その中国人と話していてそのことを改めて感じたのでした。
過去の国家の他国への侵略、侵攻を考えると、軍隊は当然の自衛手段です。しかしこれだけ世界が狭くなり、日本の世界での位置が大きくなっている現在、本当に怖いのは北朝鮮などのカルト国家によるテロ攻撃ではないかと思います。それでは北朝鮮が軍隊を派遣して日本に昔流の戦争を仕掛けてくる可能性はと考えるとそれは極めて低いと思います。そんなことになれば、北朝鮮を叩いておきたいと思っている国に正式な攻撃の口実を与えることになります。仮にそうした場合に、日本が軍隊を持って自衛の範囲を超えて自ら北朝鮮へ侵攻することが、果たして日本にとってどれだけの利益に繋がるかと考えると、戦争を政治的な道具に使いたいと思っている政治家以外には、何の利益もないように思います。
たとえアメリカの都合で、戦後民主主義を押し付けられたものにせよ、憲法第九条を持っているということは日本にとっては幸いであったと思うのです。憲法を改正して軍国主義を復活しても、日本国民にとってよいことは何一つありません。アメリカのイラク侵攻を支持していた一般アメリカ人を見ていても、戦争を支持する一般大衆は戦争をスポーツか何かの娯楽の換わりに考えているだけで決して成熟した判断力があるわけではないのです。そういった大衆を権力側が操作するのはたわいもないことです。日本は幸いなことに憲法を持ち、そのことによって、扇動による一時的な感情に基づく誤った判断に対してのブレーキがかかっているのではと思うのです。世界のインテリ層は日本の政治家を信用していません。彼らは優秀な日本人が世界中で活躍していることは知っていますが、政治的な意味では日本という国は信用していないのです。
過去の国家の他国への侵略、侵攻を考えると、軍隊は当然の自衛手段です。しかしこれだけ世界が狭くなり、日本の世界での位置が大きくなっている現在、本当に怖いのは北朝鮮などのカルト国家によるテロ攻撃ではないかと思います。それでは北朝鮮が軍隊を派遣して日本に昔流の戦争を仕掛けてくる可能性はと考えるとそれは極めて低いと思います。そんなことになれば、北朝鮮を叩いておきたいと思っている国に正式な攻撃の口実を与えることになります。仮にそうした場合に、日本が軍隊を持って自衛の範囲を超えて自ら北朝鮮へ侵攻することが、果たして日本にとってどれだけの利益に繋がるかと考えると、戦争を政治的な道具に使いたいと思っている政治家以外には、何の利益もないように思います。
たとえアメリカの都合で、戦後民主主義を押し付けられたものにせよ、憲法第九条を持っているということは日本にとっては幸いであったと思うのです。憲法を改正して軍国主義を復活しても、日本国民にとってよいことは何一つありません。アメリカのイラク侵攻を支持していた一般アメリカ人を見ていても、戦争を支持する一般大衆は戦争をスポーツか何かの娯楽の換わりに考えているだけで決して成熟した判断力があるわけではないのです。そういった大衆を権力側が操作するのはたわいもないことです。日本は幸いなことに憲法を持ち、そのことによって、扇動による一時的な感情に基づく誤った判断に対してのブレーキがかかっているのではと思うのです。世界のインテリ層は日本の政治家を信用していません。彼らは優秀な日本人が世界中で活躍していることは知っていますが、政治的な意味では日本という国は信用していないのです。