百醜千拙草

何とかやっています

破れかぶれ居座りカン助

2010-11-30 | Weblog
先日の鳩山氏との会談で、「支持率1%でも辞めない」と空きカンは言ったそうです。主権者の100人のうちの99人が、「アンタは首相をする能力がないから辞めろ」と言っても辞めないということですね。民主主義国家の政治家というものは、人民の代表であってその力を委託された存在である、という謙虚な思いのひとカケラも感じられません。国民の大多数が、辞めて欲しいと思っているということなのだから、最小不幸社会を実現し国民の不幸度を少しでも減少させるために、ささやかながら唯一、空きカンができることは自ら辞めることではないのか、と私は思うわけですが、どうでしょう。
 小沢氏は、政権の余りに急激な支持率の低下に「いつ、『破れかぶれ解散』をするかも知れないから、選挙の準備をしておけ」と系列の議員にアドバイスした、という話が少し前にありましたが、この空きカンの発言、「破れかぶれ居座り」とでも言うしかないですね。こんなアホなことをわざわざ会談で言うということは、この方、内閣支持率がすでに解散危険閾値30%を割って久しい中で、一発逆転の腹案を隠して、これまでウツケ者を装っていた織田信長か、あるいは本物のウツケ者かのどちらかでしょう。多分、前者である可能性は極めて低いと思いますが。

徳川幕府が瓦解した時の長州征伐で、当時征伐の拠点となっていた大阪城内の様子について、司馬遼太郎は小説、「胡蝶の夢」の中で次のように書いています。

 この城が大本営であるだけに、牛乳を煮詰めたように幕府機関の人材があらかた集まっている。
(馬鹿面はいない)
と、良順(松本良順 医師)も感心するほど、色白で英才らしい顔つきの大小名が殿中をうろうろしている。が、この時勢の幕府にとっては、泥をかぶってもたじろがない大政治家一人と、不惜身命の馬鹿正直者が五万人ほどいれば足りることで、最もわるいのは小細工の上手な口舌の人々が政治の大綱や小綱をひっぱりまわすことであった。


これは、今日の日本政府のことかと思いました。小細工の上手な口舌の人々とは、阿波狸こと悪徳弁護士のことでしょうか。加えて、何の能力もない空きカンをその頭に戴いていていて、このアンポンタンは、日本が沈没しても、国民の99%がやめろと言っても、「辞めたくない」とだだを捏ねている殆どチホー状態にあるわけですから。

マのつく危険人物、野党が内閣閣僚問責を人質に審議拒否する姿勢を批判し、国会で審議しないのは「税金泥棒」だといったとか。さすがにこのヒトが口にしそうな「正論」で笑ってしまいました。この方、政治家ではなくて、政治評論家になるべきでした。評論家ならシラジラしい「正論」はむしろ歓迎されます。政治家はアジって終わりではなく結果を出してナンボでしょう。そもそも政権にない野党の最大の武器がコレですから、いくら、建前上、審議拒否が卑怯だといったところで、野党はこの手を使わないワケがない。だからこそ、政権交代の後、小沢氏が参院選を押さえることを最優先して党の看板を架け替えたというのに、空きカンや内閣の連中は参院選を制することの重要性を理解しているふしもなく、不用意な消費税発言その他で折角のご祝儀支持率をドンと下げ、参院選は惨敗、この数年来素人集団の民主党を率いてようやく政権交代を実現した小沢氏の苦労をすべて水の泡にした挙げ句に、恐怖の衆参ねじれを来たしました。それでも空きカンは事の重大さが理解できていなかったのか、「野党とはよく話合って、法案を通して行きたい」などとノーテンキなことをヘラヘラと言っていました。ねじれで法案を通すのは取引ですから、話し合いで済むようなことではないことぐらいわかっている筈ですが。閣僚の首とか(官房機密費とか)はその取引のためにあるのです。
 そのマのつく危険人物は、尖閣諸島問題の時も「領土問題は存在しない。国内法に従って粛々とやる」とか、口先だけは威勢のよいことを言って問題をさんざん拗らせた挙げ句に、悪徳弁護士と図って、沖縄海保に泥をかぶせて、スカシ逃げました。八ツ場ダムの仕分けでも言うだけで実行せず。できないならエラそうなことを言うな、と言いたいですね。この人、世間は「口先セイジ」と呼んでいるらしいですが、口先だけ威勢の良い事をいって、実行力や責任感に欠ける人間は、国難に際して、最も害をなすタイプだと私は思います。税金泥棒の方がよっぽどマシだと言っておきましょう。こういう人間が、ワザワザ危険を煽って日本の危機を招いておきながら、いざ沈没となったら、国民を踏みつけて真っ先に沈没船から逃げ出す、満州の関東軍のようなことをするのです。

日本沈没の危機ですから、この内閣に一刻も早く退陣してもらうのが国益というものです。
憂国ゆえの悪口雑言、ご容赦。

さて、注目の沖縄知事選、伊波氏、惜敗でした。仲井氏、県外のどこかへ基地移設という主張ですが、県外どこでも地域住民がウンというはずもなく、結局は一歩も先に進まないでしょう。公明党、みんなの党、県自民党が後押ししたということから、多分、この方の腹案は本当は辺野古で、最初から県外は無理なのを承知で選挙用に「県外」と言っただけなのではないかと思ったりします。おそらく、仲井氏の下では沖縄基地問題は県民の思う方には一歩も前進しないのではないかと思います。選挙が終わった瞬間に「『県外』と言った覚えはない」みたいなことを言ったらしいですから。知事が伊波氏になっていれば、どうなっていたかと思うと、最終的に力ずくで辺野古に戻されたとしても、多分この方は少なくとも鳩山氏なみにはやろうとするでしょうから、まだ多少は期待が持てた可能性はあると思います。残念な結果だと思います。前連合政権時代、結局、結果を出せなかった社民が後押ししたということがむしろマイナスにとられた可能性があるのではないでしょうか。
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