若手免疫学者、Nir Hacohen氏の”Innate Immunity”に関するセミナーを聞きました。私の分野は免疫とは余り関係ないのですけど、免疫反応で使われるシグナル伝達系は他の多くのシステムでも使われます。この話では、Toll-like receptorの下流でNF-kb系へ流れる時に重要なMyD88を潰すと、ガンができにくくなるという話が面白いと思いました。これは免疫反応が落ちた環境では炎症性サイトカインなどガン細胞の増殖、進展を促進する可能性のある因子の産生が減るからだという説明でした。間接的な作用ですね。ガン細胞に対する免疫反応は多分、保たれるのでしょう。腫瘍免疫がガン抑制の重要なメカニズムであることを考えると、免疫抑制によってガンができにくくなるというのはちょっとcounter-intuitiveです。
ところで、このセミナーの人は、もともとハエの発生をやっていて、その後、David Baltimoreの研究室でトレーニングして、免疫学に転向したようで、それなりに研究者としてのキャリアは長いので若手とはもう言えないかも知れません。逆のパターンで免疫から発生学に転向した人も知っていますが、その人の転向の理由は「形が変わる」のが面白いからと言っていました。私も昔は分子生物的、生化学的実験でデジタルデータの実験が主でしたが、現在は、組織学的アッセイが多いので、どちらかというとシステムズバイオロジーに近いこの手の話は苦手な方です。こういう大量の数字を扱う仕事は男性研究者に多く、形を見るのは女性研究者の方が得意なような感じがしますね。実際、発生学には著名な女性研究者が多いです。この人、現在はHarvard とMITのコラボのBroad Instituteの研究者でもありますが、このMIT、Whitehead系列の人には、共通のパーソナリティーがあるような気がします。彼らの研究スタイルは第一に組織や形は扱わず、大量の遺伝子データなどの数字を扱う男性的な研究(?)で、事実、Whiteheadでは女性研究者は3人だけのようです。この系列の人の特徴は、第一に、喋りがとてもスマートなことです。「あー」とか「えー」とかの間投詞をまず使いません。言うことが既に頭の中に整理されている証拠でしょう。賢そうに見えます。ポイントからポイントに最短距離で話が進みます。このスマートすぎるのが私はちょっと気に入りませんが、話がオーガナイズされていなくて、ポイントが不明の人の話を聞くよりはもちろん遥かに良いです。一方で、余りにスマートに話が進むので、トークの間にこちらが色々考えたりする余裕がなく、つけ込む隙を与えないので、そういうつもりで聞いていると、ちょっと疲れます。ま、研究は喋りでもテクノロジーでもなく、結果が全てですから、頭がよくてスマートであるからと言って素晴らしい研究成果がでるものではありません。すごい発見は、普通の研究者がコツコツやっているうちに思いがけないところから見つかることが多いもので、賢い人々が最新の技術を駆使してやったからといってすごい発見ができるわけではありません。しかし、しかし、賢い人がMITのリソースを駆使して研究をすれば、高レベルの論文には間違いなくなります。この高レベルの研究とすごい発見の間には、努力や才能だけでは越えられない溝があって、それこそ運に依存しています。いずれにしても、運はコントロールできませんから、われわれができることは頑張ることしかありません。
さて、民主主義に関して、先週末に大きなニュースがありました。仏教国、ビルマでは、クーデターで成立した軍事独裁政権がここ二十年以上も真の民主化を阻んでいます。数年前もビルマの僧侶がかなり大規模のデモをおこないました。読経しながら静かに行進するという僧らしいデモでしたが、軍事政権は銃と盾をもって抑圧しようとしました。ビルマの民主化運動の指導者でノーベル平和賞受賞者のアウン サン スーチーさん、長年、軍事政権によって長年、自宅監禁下に置かれ、選挙権も剥奪されてきましたが、この週末、ビルマ政府はついにスーチーさんを解放しました。この画期的な事件が示すことは、ビルマの民主化への民衆の熱意を政府は押さえ込むことができなかったということだと思います。(あるいは、軍事政権がむしろ安定化してきて、スーチーさんを解放していも政府にとって、大きな脅威とならないと判断したという話もあります。いずれにしても民衆の不満が動機であったには違いありません)
これはビルマだけの問題ではもちろんありません。この軍事政権によって不当に抑圧され侵害されてきた人間の基本的な権利そして民主主義が、民衆の手によって取り戻されようとしているということだと私は考えたいです。
一方、日本では、戦後、マスコミと政府(官僚)、それをウラから操るアメリカ(とユダヤ金融)によって洗脳され続けてきた日本国民も、日本には本当の民主主義がこれまで無かったことに気がつき始め、昨年の政権交代に繋がりました。官僚、マスコミは、なりふりかまわず、必死になって、その日本の民主化シンボルともいえる小沢氏を潰しにかかり、現在、小沢氏は西松献金事件、陸山会事件という架空の事件をでっちあげられ、検察審査会のおそらく架空の議決まで利用され総攻撃を受けています。しかし、ついに市民は立ち上がり、この官僚とマスコミの横暴に反対する画期的は市民デモが10/24、11/5に東京で行われました。そして、下に記すようにこの市民デモは全国規模に発展しつつあります。この様子が、私には数年前のビルマでの僧侶のデモの様子と重なるのです。ビルマでは民衆がスーチーさんの解放を勝ち取りました。日本もビルマに続かなければなりません。ビルマが日本より一歩先に本当の民主主義に向かって歩み出したのと同じように、日本も国民一人一人の意識の向上によって民主主義を勝ち取らねばならないと思います。そうでなければ、国民は官僚の奴隷、官僚はアメリカの奴隷、というネズミ講的階層的搾取構造はなくなりません。
先日、国民新党の亀井氏はインタビューに答えて、この市民デモについて、「デモは立派だ」、「まだ日本は沈没しないですむかもしれない」、「とにかく草の根で日本を動かさないとだめだ」と述べたそうです。(http://iwakamiyasumi.com/archives/4767)私も、日本の官僚システムという国民管理組織を粛正し、国民主権を達成する唯一の手段は、国民一人一人の意識の高まりと運動しかないと思います。
権力の横暴とマスコミの洗脳報道に反対し、国民主権を守る市民のための市民によるデモは、現在、各地で予定されています。
大阪 11/20 靱公園 11:45
新潟 11/23 新潟駅万代口 石宮公園 14:00
では以前お知らせした通りです。加えて以下のデモが計画されています。
●名古屋●
11月21日(日)/時間:13:00集合/14:00スタート/集合場所: 名古屋市中区若宮大通り久屋交差点脇 名古屋高速2号東山線高架下/交通:地下鉄名城線矢場町4番出口から徒歩1分。
発起人は、名古屋の近藤康晴さん。
●福岡●
21(日)or23日(勤労感謝の日)、たぶん23日。
呼びかけは、福岡の井上裕子さん。mismay@nifty.com
福岡は、16日ごろ、詳細が決まる。
●(埼玉)入間市の、“ひとりで”デモ。●
12月19日(日)/彩の森公園/集合:12;45pm/出発:13:00pm。
田中洌。ta7ka@nifty.com まで。
あと、札幌、仙台でも市民デモの計画が進行中のようです。
週刊誌を除く新聞、テレビなどのマスコミはこれらの市民デモを黙殺してきていますが、もはや全国一斉デモといってよい規模になってきた全国的市民運動ですから、いつまでも知らないふりはさすがにできないでしょう。マスコミの根性はどこまで腐っているのか、今度は彼らが試される番です。
追記。
福岡でのデモの日時が決定したようです。
デモ名称: 検察とマスコミの横暴を糾弾する国民の会 福岡
日時 11月23日(火)
13:30 警固公園 集合
14:00 出発
詳細は、http://blog.goo.ne.jp/ko212km
または、http://www.kyudan.com/cgi-bin/bbskd/kyudan.cgi
追記2。
11/21は東京でもデモが予定されているようです。今の所の情報は下記の通りです。
「11・21検察、検審と偏向報道を糾弾する全国統一デモ」
日時 :11月21日 12時30分集合 13時出発
集合場所 :渋谷区役所交差点上、NHK手前のけやき通り
ところで、このセミナーの人は、もともとハエの発生をやっていて、その後、David Baltimoreの研究室でトレーニングして、免疫学に転向したようで、それなりに研究者としてのキャリアは長いので若手とはもう言えないかも知れません。逆のパターンで免疫から発生学に転向した人も知っていますが、その人の転向の理由は「形が変わる」のが面白いからと言っていました。私も昔は分子生物的、生化学的実験でデジタルデータの実験が主でしたが、現在は、組織学的アッセイが多いので、どちらかというとシステムズバイオロジーに近いこの手の話は苦手な方です。こういう大量の数字を扱う仕事は男性研究者に多く、形を見るのは女性研究者の方が得意なような感じがしますね。実際、発生学には著名な女性研究者が多いです。この人、現在はHarvard とMITのコラボのBroad Instituteの研究者でもありますが、このMIT、Whitehead系列の人には、共通のパーソナリティーがあるような気がします。彼らの研究スタイルは第一に組織や形は扱わず、大量の遺伝子データなどの数字を扱う男性的な研究(?)で、事実、Whiteheadでは女性研究者は3人だけのようです。この系列の人の特徴は、第一に、喋りがとてもスマートなことです。「あー」とか「えー」とかの間投詞をまず使いません。言うことが既に頭の中に整理されている証拠でしょう。賢そうに見えます。ポイントからポイントに最短距離で話が進みます。このスマートすぎるのが私はちょっと気に入りませんが、話がオーガナイズされていなくて、ポイントが不明の人の話を聞くよりはもちろん遥かに良いです。一方で、余りにスマートに話が進むので、トークの間にこちらが色々考えたりする余裕がなく、つけ込む隙を与えないので、そういうつもりで聞いていると、ちょっと疲れます。ま、研究は喋りでもテクノロジーでもなく、結果が全てですから、頭がよくてスマートであるからと言って素晴らしい研究成果がでるものではありません。すごい発見は、普通の研究者がコツコツやっているうちに思いがけないところから見つかることが多いもので、賢い人々が最新の技術を駆使してやったからといってすごい発見ができるわけではありません。しかし、しかし、賢い人がMITのリソースを駆使して研究をすれば、高レベルの論文には間違いなくなります。この高レベルの研究とすごい発見の間には、努力や才能だけでは越えられない溝があって、それこそ運に依存しています。いずれにしても、運はコントロールできませんから、われわれができることは頑張ることしかありません。
さて、民主主義に関して、先週末に大きなニュースがありました。仏教国、ビルマでは、クーデターで成立した軍事独裁政権がここ二十年以上も真の民主化を阻んでいます。数年前もビルマの僧侶がかなり大規模のデモをおこないました。読経しながら静かに行進するという僧らしいデモでしたが、軍事政権は銃と盾をもって抑圧しようとしました。ビルマの民主化運動の指導者でノーベル平和賞受賞者のアウン サン スーチーさん、長年、軍事政権によって長年、自宅監禁下に置かれ、選挙権も剥奪されてきましたが、この週末、ビルマ政府はついにスーチーさんを解放しました。この画期的な事件が示すことは、ビルマの民主化への民衆の熱意を政府は押さえ込むことができなかったということだと思います。(あるいは、軍事政権がむしろ安定化してきて、スーチーさんを解放していも政府にとって、大きな脅威とならないと判断したという話もあります。いずれにしても民衆の不満が動機であったには違いありません)
これはビルマだけの問題ではもちろんありません。この軍事政権によって不当に抑圧され侵害されてきた人間の基本的な権利そして民主主義が、民衆の手によって取り戻されようとしているということだと私は考えたいです。
一方、日本では、戦後、マスコミと政府(官僚)、それをウラから操るアメリカ(とユダヤ金融)によって洗脳され続けてきた日本国民も、日本には本当の民主主義がこれまで無かったことに気がつき始め、昨年の政権交代に繋がりました。官僚、マスコミは、なりふりかまわず、必死になって、その日本の民主化シンボルともいえる小沢氏を潰しにかかり、現在、小沢氏は西松献金事件、陸山会事件という架空の事件をでっちあげられ、検察審査会のおそらく架空の議決まで利用され総攻撃を受けています。しかし、ついに市民は立ち上がり、この官僚とマスコミの横暴に反対する画期的は市民デモが10/24、11/5に東京で行われました。そして、下に記すようにこの市民デモは全国規模に発展しつつあります。この様子が、私には数年前のビルマでの僧侶のデモの様子と重なるのです。ビルマでは民衆がスーチーさんの解放を勝ち取りました。日本もビルマに続かなければなりません。ビルマが日本より一歩先に本当の民主主義に向かって歩み出したのと同じように、日本も国民一人一人の意識の向上によって民主主義を勝ち取らねばならないと思います。そうでなければ、国民は官僚の奴隷、官僚はアメリカの奴隷、というネズミ講的階層的搾取構造はなくなりません。
先日、国民新党の亀井氏はインタビューに答えて、この市民デモについて、「デモは立派だ」、「まだ日本は沈没しないですむかもしれない」、「とにかく草の根で日本を動かさないとだめだ」と述べたそうです。(http://iwakamiyasumi.com/archives/4767)私も、日本の官僚システムという国民管理組織を粛正し、国民主権を達成する唯一の手段は、国民一人一人の意識の高まりと運動しかないと思います。
権力の横暴とマスコミの洗脳報道に反対し、国民主権を守る市民のための市民によるデモは、現在、各地で予定されています。
大阪 11/20 靱公園 11:45
新潟 11/23 新潟駅万代口 石宮公園 14:00
では以前お知らせした通りです。加えて以下のデモが計画されています。
●名古屋●
11月21日(日)/時間:13:00集合/14:00スタート/集合場所: 名古屋市中区若宮大通り久屋交差点脇 名古屋高速2号東山線高架下/交通:地下鉄名城線矢場町4番出口から徒歩1分。
発起人は、名古屋の近藤康晴さん。
●福岡●
21(日)or23日(勤労感謝の日)、たぶん23日。
呼びかけは、福岡の井上裕子さん。mismay@nifty.com
福岡は、16日ごろ、詳細が決まる。
●(埼玉)入間市の、“ひとりで”デモ。●
12月19日(日)/彩の森公園/集合:12;45pm/出発:13:00pm。
田中洌。ta7ka@nifty.com まで。
あと、札幌、仙台でも市民デモの計画が進行中のようです。
週刊誌を除く新聞、テレビなどのマスコミはこれらの市民デモを黙殺してきていますが、もはや全国一斉デモといってよい規模になってきた全国的市民運動ですから、いつまでも知らないふりはさすがにできないでしょう。マスコミの根性はどこまで腐っているのか、今度は彼らが試される番です。
追記。
福岡でのデモの日時が決定したようです。
デモ名称: 検察とマスコミの横暴を糾弾する国民の会 福岡
日時 11月23日(火)
13:30 警固公園 集合
14:00 出発
詳細は、http://blog.goo.ne.jp/ko212km
または、http://www.kyudan.com/cgi-bin/bbskd/kyudan.cgi
追記2。
11/21は東京でもデモが予定されているようです。今の所の情報は下記の通りです。
「11・21検察、検審と偏向報道を糾弾する全国統一デモ」
日時 :11月21日 12時30分集合 13時出発
集合場所 :渋谷区役所交差点上、NHK手前のけやき通り