学会へ出発する直前ですが。留守中の準備をいろいろしていたら、次のようなニュース。
「放射能漏れ」は驚きませんが、一リットルあたり20万ベクレルのベータ線核種による汚染もれ、というのは強烈です。昔、放射性リンをトレーサーにした実験を沢山しましたが、その時、使っていた量が、一ボトルあたり、37ベクレル(1 ミリ キューリー)で100マイクロリットルでした。たった37ベクレルでも、ガイガーカウンターはピーピーなります。厳重なシールドをして実験し、放射性廃棄物は全て記録して管理していました。 この放射性リンの原液は一リットルあたり37万ベクレルとなりますから、この汚染水と同じケタの放射性をもっているわけですが、違うのは32-Pの半減期は14日ほどですから、一年も置いておけば放射能は検出不能レベルに落ちるのに対し、ストロンチウムなど半減期が何万年もあるものは、いつまでたっても放射能が減衰しないということでしょう。しかも、一リットルあたり20万ベクレルの水が何万トンというレベルで、安普請のタンクに溜められていて、一日300トン漏れているという想像を絶するレベルことが現実におこっているということです。放射性物質を使って実験したことのある人間からすると、想像さえできないような恐ろしいことが現実に起こっていて、収まる気配さえない、という事実に対面して、途方にくれてしまうばかりです。アベ氏が上も下も弱いのはよく知っていますが、無理を承知で言いますが、この人も一度ぐらい分子生物の実験をしてみるなり、キューリー夫人の放射能障害で侵された手の写真を見てみるなり、低レベル放射性水を薬だと思って飲み続けた人がどれほど悲惨な最後を遂げたか調べてみるなり、もうちょっと勉強したらどうでしょうか。フクシマ原発事故の状況は、世界の歴史上最大の放射能汚染事故であり、今後の日本と世界に及ぼす影響はすでにわれわれの想像の範囲を越えています。それだけでも十分恐ろしいのに、その恐ろしさが理解できない、知性と理性と想像力と判断力が欠如した人間を日本は頭に頂いているという現実があります。何とかならんのでしょうか。赤信号を皆で渡って全滅、というパターンでしょうか。
東京電力は2日、福島第1原発の貯蔵タンクから汚染水が漏えいしたと発表した。漏れた量は不明だが、このタンクを囲っているせき内の水からストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり20万ベクレル検出された。タンクに設置されている点検用の足場を伝い、せき外にも漏えいしていた。このタンクの近くには外洋につなる排水溝があり、東電は「排水溝を通じて海に流出した可能性も否定できない」としている。
東電によると、漏れたのは4号機原子炉建屋から南西に数百メートル離れた位置にあるタンク群内の1基。このタンクで貯蔵しているのは、セシウムを取り除く処理をした後の水で、ベータ線を出す放射性物質を含む。
このタンクは、8月に300トンの漏出が発覚したタンクと同様、鋼板をボルトでつなぎ合わせるタイプ。容量450トンで円柱状。つなぎ目が溶接されるタイプに比べ、水漏れしやすいとされる。(2013/10/03-01:31)
東電によると、漏れたのは4号機原子炉建屋から南西に数百メートル離れた位置にあるタンク群内の1基。このタンクで貯蔵しているのは、セシウムを取り除く処理をした後の水で、ベータ線を出す放射性物質を含む。
このタンクは、8月に300トンの漏出が発覚したタンクと同様、鋼板をボルトでつなぎ合わせるタイプ。容量450トンで円柱状。つなぎ目が溶接されるタイプに比べ、水漏れしやすいとされる。(2013/10/03-01:31)
「放射能漏れ」は驚きませんが、一リットルあたり20万ベクレルのベータ線核種による汚染もれ、というのは強烈です。昔、放射性リンをトレーサーにした実験を沢山しましたが、その時、使っていた量が、一ボトルあたり、37ベクレル(1 ミリ キューリー)で100マイクロリットルでした。たった37ベクレルでも、ガイガーカウンターはピーピーなります。厳重なシールドをして実験し、放射性廃棄物は全て記録して管理していました。 この放射性リンの原液は一リットルあたり37万ベクレルとなりますから、この汚染水と同じケタの放射性をもっているわけですが、違うのは32-Pの半減期は14日ほどですから、一年も置いておけば放射能は検出不能レベルに落ちるのに対し、ストロンチウムなど半減期が何万年もあるものは、いつまでたっても放射能が減衰しないということでしょう。しかも、一リットルあたり20万ベクレルの水が何万トンというレベルで、安普請のタンクに溜められていて、一日300トン漏れているという想像を絶するレベルことが現実におこっているということです。放射性物質を使って実験したことのある人間からすると、想像さえできないような恐ろしいことが現実に起こっていて、収まる気配さえない、という事実に対面して、途方にくれてしまうばかりです。アベ氏が上も下も弱いのはよく知っていますが、無理を承知で言いますが、この人も一度ぐらい分子生物の実験をしてみるなり、キューリー夫人の放射能障害で侵された手の写真を見てみるなり、低レベル放射性水を薬だと思って飲み続けた人がどれほど悲惨な最後を遂げたか調べてみるなり、もうちょっと勉強したらどうでしょうか。フクシマ原発事故の状況は、世界の歴史上最大の放射能汚染事故であり、今後の日本と世界に及ぼす影響はすでにわれわれの想像の範囲を越えています。それだけでも十分恐ろしいのに、その恐ろしさが理解できない、知性と理性と想像力と判断力が欠如した人間を日本は頭に頂いているという現実があります。何とかならんのでしょうか。赤信号を皆で渡って全滅、というパターンでしょうか。