百醜千拙草

何とかやっています

深刻な作業員と専門家の不足

2013-10-18 | Weblog
幸せは心の持ちようです。Basharも「Circumstances don't matter; only the state of being matters」と言っています。どんなに身の回りで悲惨なことがあっても、それでも人は心に幸せを見つけることができます。そのためにはトレーニングが必要ですが。
見たくない現実を見ないふりをすることは幸せにつながりません。現実を知り、それを受け止めた上でそれにどう対処するかを考え、そして、その現実に対する心の反応の仕方を学んで行くことが大切だろうと思います。世の中は私の一日を真っ暗にするぐらい、気分の重い出来事に満ちあふれています。それをしっかりと見つめた上で、かつそれに安易に反応して心の平安を失わないように努めなければならないのだろうと思います。そうでなければ、私は十分に機能できません。現実を踏まえた上で心を平静に保ち、その現実に冷静に対処するからこそ良いことが起こるのだと私は思います。というワケで、今日もフクシマの現実に目を向けています。

日経から。

東電、人繰りに苦心 福島第1原発の汚染水対応
 東京電力は15日、福島第1原子力発電所で相次ぐ汚染水漏れ問題を巡り、管理要員を80人増やすことを軸とした対応策を原子力規制庁に提出した。80人のうち40人は社内から集める計画だが、規制庁が求めた柏崎刈羽原発(新潟県)からの動員は20人どまり。安全審査を控えた柏崎刈羽原発にも一定数を確保する必要があり、人繰りに苦労している格好だ。


おそれていたことが起こりつつあります。フクシマ第一は現在、収束作業は何一つ始まっておらず、増え続ける汚染水の対応とその不始末に謀殺され、一方で大量の放射能を放出し続けています。そこへカネ目的のゼネコンが入ってきて、経験の浅い作業員を使い捨てにしてきました。数百ー千人単位の作業員がすでに死亡しているというウワサも聞きます。(これまで原発作業に従事した人が10万人ほどということです)収束作業が開始できないで被曝と汚染ばかりが増え続けているのですから、作業員が不足することは分かっていたはずでした。いくら自衛隊を投入しても、徴兵制を導入してムリヤリ現場で働かせても人間の数には限りがあります。収束は今のところ不可能ですから、悲しいことですが、フクシマからの全面撤退は時間の問題になってきたのではないかと思います。そうなれば、フクシマの4号ブールの使用済み核燃料を含め、膨大な量の放射性物質の核反応がおきて、東日本はおろか、全世界へと大量の放射性物質が撒き散らかされることになってしまいます。どれだけ粘れるのかわかりませんが、どれだけ頑張っても、私には勝ち目のない戦いにしか見えません。何千年と続いた美しい日本の自然はこの百年あまりですっかり破壊され、挙げ句に生き物が住めないような場所に変わりつつあります。すべて目先の欲にかられた人間の浅知恵のせいです。
いずれにしても、全面撤退を想定した上で、その後の被害をどれだけ最小限に食い止めるかという次善策(逃げる以外にそんなものがあるのかどうかわかりませんが)を考えておくべきだと思います。

もう一つ、暗黒夜考から。

しばらく前にドイツ国営放送が製作した「フクシマの嘘」が国際エミー賞にノミネートされたという話題。
日本のプロパガンダ偏向報道、情報隠蔽が及ばないドイツから見れば、数年後にオリンピックをするとか言っている日本は正気かと、疑っているでしょう。それまでに東日本が立ち入り禁止区域になっている可能性もかなり高いですから。

【注目動画】 国際エミー賞ノミネート作『フクシマの嘘』(第二ドイツテレビ・ZDF制作)

特に、同番組に登場する元GE社員で、現在は東京電力の協力会社「東北エンタープライズ」の名嘉幸照(なか・ゆきてる)社長が、番組後半にて指摘している「原発エンジニア(専門家)の不足」という問題は、今まさにフクシマ原発の現場が直面している問題の中でも”核心”的なものであるという点に強く共感した次第である。

即ち、ここ最近起きている初歩的ミスによるトラブルの数々は、原発に精通した専門家・作業員が絶対的に不足していることに起因しているということである。

このような実態の中、来月にはいよいよ4号機燃料プールに残置されたままの約1500体の使用済み核燃料の取り出し作業が開始されるが、本当に大丈夫なのであろうか?

4号機燃料プールの使用済み核燃料取り出し作業については、万一のことがあれば東日本全域、否、日本全土は勿論、場合によっては北半球全体にまで放射能汚染を引き起こす可能性があり、全世界が注目しているものである。

同問題については緘口令が敷かれているのか、来月より使用済み核燃料の取り出し作業が本格化するにも関わらず、新聞でもテレビでも全くこれが報じられない故、多くの国民が忘却してしまっているであろうが、「フクシマの嘘」の中でしっかり触れられているので是非その点についても再認識をいただければと思う次第である。



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