立憲民主党への期待の凄さ、心強いですね。結成から数日で、ツイッターフォロアーの数が自民党を追い越したとか、衆院選に100人近く擁立できるのではないかとか。一方、失速気味で本性を露わにしだした希望の党、緑のたぬきも看板にならないなら、前原氏の甘言に騙されて希望の公認を受けた民進党党員もこの際、公認を辞退して野党共闘に戻ればどうですかね。まさか、緑のたぬき衆院選不出馬が前原氏の首班指名とリンクしているということはないでしょうね。
(付け足し)ちょっと前の面白いツイートを見つけたので。
山口貴士 aka無駄に感じが悪いヤマベン @otakulawyer
あ、母さん?オレオレ。キボーの党から選挙に出るのに、供託金300万円と100万円の寄付金の振り込みしないといけないんだって、400万円ぐらい何とかならない?そう、今日3時までに振り込めって言われてるし、振り込まないと、刺客を立てられるかも知れないんだ。頼むよ。母さん。
12:12 AM - 4 Oct 2017
さて、ちょっと前に飛行機に乗ったので、映画をまとめ見しました。今日は、その感想を。
今年はハズレが多かったですが、最後に一つ当たりがありました。
1)沈黙 - Silence(2016)
遠藤周作原作。重い、救いのないところに救いを見出すという気が減入る映画。日本が舞台ということもあるのでしょうがアメリカ映画らしからぬ映画で、昔の日本映画のような感じ。なぜか、今村昌平監督の昔の映画「復讐するは我にあり」を思い出しました。小説で読む方がいいと思う。(65点)
2)The Immortal Life of Henrietta Lacks(2017)
同名の本の映画化。何年か前に、Science紙かNatureの書評で取り上げられてたいのを覚えています。子宮頸癌からHela細胞が樹立されたヘンリエッタ ラックスとその家族の話。映画としてはドラマ性に欠け、演出もわざとらしくて、ダメでした。映画には向かない題材。Oprahの演技もちょっとどうかな、という感じ。(30点)
3)I, Daniel Blake (2016)
官僚主義的なイギリスの社会の中で、困難な生活を送る弱者を描く。これも救いの少ない映画。考えさせられるが、ジメッとした感覚が残る。日本の将来というか現在とオーバラップしますね。「沈黙」にしてもそうですが、「救い」の部分はもう少し明示的に描かれないと、見る方に暗い気分だけが残ります。(65点)
4)All we had (2016)
破産したシングルマザーと高校生の娘が、無銭飲食しようとしたダイナーで働くことになる。未熟な母と多感な娘。いまいち何を言いたいのか伝わらない映画。一杯のかけ蕎麦にチョコレートのトッピング。(40点)
5)La La Land (2016)
昔のミュージカル映画のパロディーのような映画。出だしはウエストサイドストーリー風。主演の男女が踊るシーンはアステアとロジャースのモノマネ。残念ながら、踊りも歌もアステア-ロジャースには及ばないところが悲しい。オーディションは「コーラスライン」や「フラッシュダンス」などでのクリシェな演出そのまま。主演の女の子のパリでの仕事に関する場面は、ジーンケリーの「パリのアメリカ人」を思わせるセット。ミュージカルとしても映画としても、演出もストーリーも陳腐感が強く残り、また主演の二人もイマイチてダメでした。MGM黄金期のミュージカル映画を見て育った私より2-4 世代上の人、もしくは昔のミュージカルを全く知らない若い世代の人はそれなりに楽しめるかも知れません。ただのモノマネやパロディーで終わるのではなく、何か新しいものを加えてもらわないとダメですね。音楽も同じで、陳腐。まるで、50 - 70年前の映画を見ているようで、単に昔を懐かしんで作っただけの映画のように私は感じました(が、後で、なんとアカデミー賞6部門を受賞したと聞いて驚きました)。(45点)
6)ドリーム (Hidden Figures) (2016)
これが今回、唯一、当たりの映画。米ソの宇宙開発競争の頃、アメリカでは人種隔離が行われていた時代に、NASAでの黒人女性の働きを描いた史実に基づく映画。勇気、情熱、スリル、同胞と家族愛、バランスよく詰まった感動の名作。爽やかな後味で、おすすめ。ケビンコスナーも適役でしたが、ヘアスタイルがさだまさしと同じになっていたのがちょっと悲しい。あと、邦題の「ドリーム」は変えた方がいいのでは。差別の下、NASAの宇宙計画を支えた黒人女性という、人種と性差別が重要なモチーフになっており、「ドリーム」では、原題の「差別の中で重要な役割を果たした人々」という含意が読み取れません。(85点)