百醜千拙草

何とかやっています

支持を集める山本党

2019-06-04 | Weblog
4月に自由党から独立し、一人で政治団体を立ち上げた山本太郎氏ですが、その民主主義国家の政治家として当然の主張と行動に急激に支持を拡大し、これまで1億五千万ほどの個人献金を集め、参院選に複数の候補者を立てることが確定しました。
その候補者の一人として、北朝鮮拉致被害者の会の元副代表で被害者の兄、そして元東電職員でもある蓮池透氏を擁立することが決定したというニュースを聞きました。北朝鮮拉致被害者を政治利用するアベ政権への強烈な批判であり、反原発を訴える山本氏にとってもうってつけの人材だと思います。

この勢いというのは、立憲民主ができた時の国民の期待感に似ています。残念ながら立憲民主は、行動が今ひとつ伴わなず、支持を失いつつあります。例えば、与党は現在、TVの入る予算委員会の開催を二ヶ月以上にわたり不法に拒否しています。要するにTVでやましいことを追求されるのがイヤなアベが応じないわけですが、これ法律違反です。ここで本来なら、野党は審議拒否をして、予算委員会を開かせるように与党に圧力をかけないといけないのに、しない。審議拒否に反対するのが立憲民主という話。これではプロレスショーです。野党は与党を追求するがトドメを刺そうとはしない、野党もほとんどやってるフリ。いまや立憲民主に人々はかつての55年体制時の社会党をダブらせているのではないでしょうか。

それらの人々の期待を、山本新党が、引き受けようとしているように見えます。となると、選挙までに山本新党はかなりの影響力を持つサイズに成長する可能性があります。少なくとも、選挙では、これまで無視してきたメディアも報道せざるをえないぐらいの大きさに成長するだろうと考えられます。
野党も与党も己の保身しか考えていない議員ばかりの中で、真剣に国と国民のことを考えて、危険を覚悟で独立することを決めた山本氏の姿勢が支持者の共感を集めていると思います。政治屋として下積みをしてキャリアを積んだわけでもなく、どこの既存の政党に属してるわけでもないので、本気で正論を主張できるというのが山本氏の強みでしょう。私も、ストレートで表裏がなく、一生懸命に目標を達成しようと頑張っている人が好きです。
この山本新党に、これからどういう候補者が出るのか、非常に楽しみです。すでに名前があっていますが、元官僚の古賀氏、前川元文部次官、などの人々が立ってくれれば、勢いがつきますね。

朝日が取り上げました。山本太郎氏、ひとりからの挑戦 野党に化学反応起こすか
朝日の調査では、一人の山本氏、支持率が9%と言う話、つまり、立憲民主以上。しかも自民党支持者からも支持を集めているという話です。これは素晴らしい。これは山本氏が野党がダメだからやむなく自民支持というような人々の期待を集めているということです。野党も自民党もダメだから投票しないという人々が増えつつある中で、山本氏は、そうした票を大量に掘り出してくる可能性があると思います。正論を正直に訴えることほど強いものはありません。

野党への化学反応は末端から起こっているような気がします。立憲民主の公認候補予定者、石垣のりこ氏、枝野の隣で「消費税はゼロでいい」と叫ぶ、というニュースが週末にありました。消費税の話は野党共闘でも今回、タブー化しています。前回、シロアリ退治なしの消費税増税を決めたのが、民主党をぶっ壊したカンとドジョウですし。

消費税は大きな選挙の焦点となるはずであり、消費税がほとんど、福祉のための財源になっておらず他の用途に使われており、消費税増税によって国内消費は劇的に冷え込んできたという事実を考えても、国民目線の経済政策を訴えるのなら、消費税減税、廃止をうたわなければ嘘です。
"It's the economy, stupid!"はクリントンが勝利した選挙戦略から流行った言葉。国民にとっては、カネの話、つまり生活が第一です。

この状況で消費税増税は深刻な打撃を与え、日本は一気に貧困国に深く落ち込むでしょうから、アベは選挙前に消費税増税凍結を発表するはずですし、場合によってはその辺にこじつけて解散してダブルにしてくるかもしれません。アベが消費税凍結を言う前に、野党は消費税減税を言っておかないと、選挙では勝てません。

何れにしても、今はとにかくアベにトドメの一撃となるような選挙にするのを優先しないといけません。枝野氏が構想しているように、次の次ぐらいに党勢を固めて政権を目指すというような余裕はありません。最初から全力勝負しないと後がない状況であると私は思います。
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