先週は、測定機器講習会のオーガナイザーをやる羽目になったので、何かと忙しかったです。結構、論文でも見るアッセイですし、会社からも、機械を買うなら安くするよ、みたいな話があったのですけど、値段を聞いて驚きました。PCRマシンの数台分程度だろうと思っていたら桁が違いました。しかも消耗品がまた高いので、一回のアッセイに下手すると数万円。会社側も、当初はもっと人気が出てコストが下がり広く普及すると期待していたようですけど、当初の価格設定が高すぎたのか、思うほど売れなかったようで、価格を下げることができずに、現状に落ち着いたということらしいです。しかし、この器械を使うと、ちょっとしたデータが比較的簡単に出るのがいいです。もっと安ければこれを使って大量化合物スクリーニングとか楽しそうだな、と思います。
現在、スクリーニングプロジェクトも一つやっていますが、これは細胞側にレポーターを組み込んで、蛍光プレートリーダーという昔ながらのアッセイです。とりあえず、ライブラリーを約1/6ほどスクリーンした結果、いくつかヒットがありそうだという段階です。
大量スクリーニングで何か当たりを探すというプロジェクトは、宝くじをまとめ買いするようなワクワク感があります。システムさえあれば、データを出すだけなら頭も仮説も必要ありません。ま、宝くじと一緒で、たいていの場合、ハズレくじを引いて努力は無駄になって終わりというのが現実なのですけど、ひょっとしたら大当たりを引くかもしれない、という根拠のない期待感というのは麻薬的です。ギャンブル依存症になる人の気持ちがわかるような気がします。