どうでもいい話。
フランス語の朝晩十分のオンラインレッスン、上達ははかばかしくないですけど、まだ続いております。まもなく600日なので、チリツモで200時間を費やしたことになります。なんとか使い物になるまであと600時間、この調子だと五年ですか。別に使う予定はないので、使い物にならなくてもいいのですけど。
この関係でラテン語の専門家の人をツイッターでフォローしております。ラテン語はさまざまなヨーロッパ言語に入り込んでいますし、科学の分野でも解剖学用語はいまだにラテン語そのままです。今はどうか知りませんが、昔の日本の医学校での解剖学では、ラテン語の解剖学用語をドイツ語読みで覚えるというような意味不明のことをやっていました。思うに、かつて解剖学の知識はドイツ経由で入ってきたのでしょうし、またドイツ語なら綴りをそのまま読めば読めてしまうからという理由ではなかったでしょうか。ヘンなのは日本だけに限らず、解剖学用語のラテン語は広く英語圏でも使われているので、おかしな変化が正式に論文などでは使われています。例えば、大腿骨は単数でfemur、複数でfemoraですが、英語ではfemursでもOKです。同様に脛骨は単数でtibia、複数でtibiaeですが、英語ではtibiasでもOK、しかし上腕骨(単数ではhumerus)の複数形は英語でもhumeriでhumerusesはダメです。
さて、最近その方のツイートから学んだラテン語がらみのトリビア。
イタリア語の「Ciao! (チャオ、こんにちは)」の語源はヴェネツィアの言葉であるヴェネト語の「奴隷(s-ciao)」です。
— ラテン語さん (@latina_sama) August 20, 2021
この語を使って「私はあなたの奴隷(しもべ)です」という意味の相手を敬う表現ができ、これが現在のあいさつ(Ciao!)の元になりました。https://t.co/Rph8Iu48qs pic.twitter.com/yegOf6o0iN
さらに、「また、『チャオ』の語源であるヴェネト語のs-ciao『奴隷』の語源の中世ラテン語sclavus『奴隷』の元の意味は『スラブ人』です。この中世ラテン語sclavusは英語のslave『奴隷』の語源でもあります。
これは、多くのスラブ人が征服されて奴隷にされたことに由来します。」とのこと。
スラブ人 -> 奴隷 -> あなたの下僕 -> チャオ!という連想ゲームも真っ青の変遷をとったようです。
昔からある反戦歌で「Bella Ciao (さらば恋人よ)」というイタリア民謡をもとにした曲がありますが、歌詞は、イタリア内戦時に戦争に赴く若者が恋人に別れを告げる内容のものです。Ciaoがスラブ人を意味するということなので、スラブ同士の同胞戦争、ロシア-ウクライナ戦争の終結を願って、リンクしたいと思います。
ウクライナ兵士による演奏
ロシア軍音楽隊による演奏
10ヶ国語コンピレーション(イタリア語、日本語、スペイン語、アラビア語、デンマーク語、トルコ語、クルド語、ドイツ語、中国語、英語)
それにしてもプーチンとロシア軍は完全に失敗してしまいました。親欧米政権を親露政権に入れ替えて、ウクライナを中立化させるという目的の達成も難しくなったようです。市民や病院への攻撃が完全に西側諸国の強い反感を買い、それに乗じて武器商人が戦争を煽っているようです。皆が頭を冷やす必要がありそうです。