目先の研究はまずまず順調ではあるのですけど、先立つものが心細く、節約第一の日々です。指をしゃぶってガマンしているのに、金持ちの研究室がガンガンやっているのを横目で見ていると、心が荒んできますな。昔、制限酵素は薄めて使うとか、アガロースゲルは再利用するとか、手袋は100円ショップで調達するとか、貧乏自慢したりした覚えがありますが、きっとそういう貧乏性が貧乏を引き寄せるのでしょうね。しかし、必要なところをケチって失敗するぐらいならやらない方がマシというのは真理であります。
ま、それで、お金のかからないドライな実験ということで、ChIP-seqデータの素人解析を継続中です。実は、折角、高い金をかけてやったChIP-seqですが、私の方は出版が遅れ、そうこうしている間によく知っている金持ちのラボから同じような実験のデータがGEOで最近公開されたことに気が付きました。彼らがその実験をやるのを知っていたならやらなかったのになあ、、、と言ったところで、最初に実験したのは二年前の話ですから今更どうにもなりません。折角なので、先日から使わさせてもらっているソフト、SraTailorを使って、データをダウンロードして私のデータと比べてみました。同じような細胞を使って、同じような抗体を使っているのに、結構、違うものですね。もちろん、大事なところでは合致していましたが。私のデータの方が感度が高いような感じですが、それがテクニカルな差なのか、あるいは生物学的なばらつきなのか、この辺を判断するのは難しいです。
私は、ChIP-seqの新しいデータが返ってきたつい10日ほど前まで、エクセルファイル以外にいろいろ付いている色々なフォーマットのファイルは何なのかさえわからないようなレベルのど素人でしたが、この十日間ほどチマチマやっている間に、とりあえず自分が欲しい情報を得る最小限の簡単な解析が多少できるようになりました。コメント欄で情報提供していただいたり、詳しい人に教えてもらったりと、皆さんの親切のおかげです。
とにかく、コマンドを打つのは、はるか大昔にDOSからウィンドウズ3.1を立ち上げる作業をしたことがあるのがほぼ唯一の経験と言ってよいぐらいですから、コマンドを打つ作業だけはどうしても避けたかったのです。SraTailorのおかげで、かなりのことがアイコンのクリックだけでできるようになったのですが、もう一つ必要な作業、ChIP-seqのピークをアノテートする、という作業はSraTailorではできないようでした。ピークのアノテーションについて知っている人に聞いてみると、USCSなどのデータベースからの遺伝子の位置情報とピークデータを照らし合わせるという作業をするのに、BedToolとやらを使うようで、これにはコマンドを覚えないといけないようでした。「簡単だよ」と言われたのですけど、アレルギーというのはごく少量の抗原に過剰に反応してしまうからアレルギーなのです。それで、いろいろ探してみたら、PAVISというオンライン ソフトをNIHの研究者の人が開発して公開しているのを発見しました。このソフトは本当に素晴らしい。素っ気ないウェッブ デザインもステキです。それで、私のようなど素人でも、SraTailorとPAVISとUCSCブラウザーのおかげで、コマンドを全くさわることなく、一通りのChIP-seqデータのなんちゃって解析ができてしまいました。これには自転車に初めて乗れるようになった時ぐらいに感動しました。しかも全部、タダ。本当に皆さまのおかげです。
とはいうものの、ChIP-seqという実験はマイクロアレイと同程度に怪しいと思います。論文などでChIP-PCRのデータを良く見かけるようになった十数年前ぐらいに、こんな方法が信頼できるわけがない、と私は疑いの目で見ておりました。当時は、将来自分でやるようになるとは思いませんでしたが、やってみると、やっぱりなんとなく信用できないという感じがぬぐえません。実験なので、そういうものなのでしょうけど、将来的にきっとこの方法はもっと別の信頼度の高い方法で置き換わっていくのではないかと想像します。例えば、ゲノムワイドのクロマチン マススペックとか。ひょっとしたら、私が知らないだけで、そうした技術はすでに開発されているのかも知れません。
ま、それで、お金のかからないドライな実験ということで、ChIP-seqデータの素人解析を継続中です。実は、折角、高い金をかけてやったChIP-seqですが、私の方は出版が遅れ、そうこうしている間によく知っている金持ちのラボから同じような実験のデータがGEOで最近公開されたことに気が付きました。彼らがその実験をやるのを知っていたならやらなかったのになあ、、、と言ったところで、最初に実験したのは二年前の話ですから今更どうにもなりません。折角なので、先日から使わさせてもらっているソフト、SraTailorを使って、データをダウンロードして私のデータと比べてみました。同じような細胞を使って、同じような抗体を使っているのに、結構、違うものですね。もちろん、大事なところでは合致していましたが。私のデータの方が感度が高いような感じですが、それがテクニカルな差なのか、あるいは生物学的なばらつきなのか、この辺を判断するのは難しいです。
私は、ChIP-seqの新しいデータが返ってきたつい10日ほど前まで、エクセルファイル以外にいろいろ付いている色々なフォーマットのファイルは何なのかさえわからないようなレベルのど素人でしたが、この十日間ほどチマチマやっている間に、とりあえず自分が欲しい情報を得る最小限の簡単な解析が多少できるようになりました。コメント欄で情報提供していただいたり、詳しい人に教えてもらったりと、皆さんの親切のおかげです。
とにかく、コマンドを打つのは、はるか大昔にDOSからウィンドウズ3.1を立ち上げる作業をしたことがあるのがほぼ唯一の経験と言ってよいぐらいですから、コマンドを打つ作業だけはどうしても避けたかったのです。SraTailorのおかげで、かなりのことがアイコンのクリックだけでできるようになったのですが、もう一つ必要な作業、ChIP-seqのピークをアノテートする、という作業はSraTailorではできないようでした。ピークのアノテーションについて知っている人に聞いてみると、USCSなどのデータベースからの遺伝子の位置情報とピークデータを照らし合わせるという作業をするのに、BedToolとやらを使うようで、これにはコマンドを覚えないといけないようでした。「簡単だよ」と言われたのですけど、アレルギーというのはごく少量の抗原に過剰に反応してしまうからアレルギーなのです。それで、いろいろ探してみたら、PAVISというオンライン ソフトをNIHの研究者の人が開発して公開しているのを発見しました。このソフトは本当に素晴らしい。素っ気ないウェッブ デザインもステキです。それで、私のようなど素人でも、SraTailorとPAVISとUCSCブラウザーのおかげで、コマンドを全くさわることなく、一通りのChIP-seqデータのなんちゃって解析ができてしまいました。これには自転車に初めて乗れるようになった時ぐらいに感動しました。しかも全部、タダ。本当に皆さまのおかげです。
とはいうものの、ChIP-seqという実験はマイクロアレイと同程度に怪しいと思います。論文などでChIP-PCRのデータを良く見かけるようになった十数年前ぐらいに、こんな方法が信頼できるわけがない、と私は疑いの目で見ておりました。当時は、将来自分でやるようになるとは思いませんでしたが、やってみると、やっぱりなんとなく信用できないという感じがぬぐえません。実験なので、そういうものなのでしょうけど、将来的にきっとこの方法はもっと別の信頼度の高い方法で置き換わっていくのではないかと想像します。例えば、ゲノムワイドのクロマチン マススペックとか。ひょっとしたら、私が知らないだけで、そうした技術はすでに開発されているのかも知れません。