高浜再稼働 同意を伝達 福井知事 司法判断待たず というニュース。
そして、その後、高浜原発再稼働認める、福井地裁 関電、25日燃料装填開始、という判決。
とんだ茶番もいいところ、「ご英断に感謝を申し上げます」には、呆れました。心の中では「筑前屋、お主も悪よの」とでも思っているのでしょうな。結局は、やりたい放題ですからね。原発稼働に反対して汚職事件をでっち上げられて失脚させられた前福島県知事のことが頭にチラつけば、知事もなかなか政府の言いつけにノーとは言えないでしょう。人間だれでも我が身がかわいいですからね。(しかし、その結果が今回の福島の史上最大の原発事故になったのですから皮肉なものです。それでも利権と欲に駆られた人間は学ばないのですね)中央行政に司法も立法も牛耳られている現状では、裁判所もお上の顔色を伺って判決を出します。そうでなけば我が身が危ないですからね。
毎日新聞は、この判決について多少、掘り下げて議論しています。
高浜原発3、4号機 NOからYESへ…8カ月で大転換
「事故に向き合う姿勢の違いが、司法判断の違いになった」。九州大の吉岡斉教授はこう話し、今回の地裁決定を批判。原発の新規制基準を作った原子力規制庁の担当者は「当事者ではなくコメントできない」と話した。
今回の決定はA4判で225ページで、46ページの仮処分決定(4月14日)の約5倍に及んだ。争点の一つは、将来、原発に到来する揺れの大きさを示す「基準地震動」だ。仮処分決定は「楽観的見通しに過ぎない」と批判したが、今回の異議審決定は、争点の中でも最も多い44ページを費やして異なる見解を示した。
異議審決定は、基準地震動を超える地震が起きる確率を「1万~10万年に1回程度という極めて低い数値」とし、想定の合理性を認定。「最新の科学的、技術的知見に照らして算定された基準地震動であり、原発の耐震安全性を確保するための基準として信頼に足る」と評価した。、、、、
現に、福島の地震と事故が起こり、収束の見込みもついていない状況で、一万年に一回なら許せるというのはどういう理屈なのか。その一万年に一回が、明日、起こらないという保証はあるのか、もし起こったら、どのような悲惨なことが起こるか多少の想像力があれば分かるでしょう。万が一のときに何の対策も取れないということが今回の事故で十分に分かったのだから、万年に一の確率でも起こる確率があるのなら、動かしてはならないと思います。ビール一本ぐらいなら運転事故を起こす確率は低いから飲んで運転しても許される、というのに近い被害者の立場を無視した理屈だと思います。
ま、最初から再稼働ありきで、政府、関電、地方行政と裁判所の三文芝居と言えばそれまでなので、判決文などただの言い訳にすぎないわけですが。人間の欲というのは醜いものです。
福井県の西川一誠知事は二十二日、経済産業省で林幹雄経産相と会談し、関西電力高浜原発3、4号機(同県高浜町)の再稼働に同意すると伝えた。これで地元の同意手続きは全て完了した。関電は来年一月下旬の3号機の再稼働を目指しており、燃料装填(そうてん)など最終工程を急ぎたい考えだ。
西川知事はこの日午前、政府が前面に立って原子力政策を担うことが確認できたと評価し、再稼働への同意を表明。林経産相は会談で「ご英断に感謝を申し上げます」と述べた。
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西川知事はこの日午前、政府が前面に立って原子力政策を担うことが確認できたと評価し、再稼働への同意を表明。林経産相は会談で「ご英断に感謝を申し上げます」と述べた。
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そして、その後、高浜原発再稼働認める、福井地裁 関電、25日燃料装填開始、という判決。
福井地裁(林潤裁判長)は24日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働を差し止めた4月の仮処分決定を取り消した。審査合格を認めた原子力規制委員会の判断に不合理な点はなく「周辺住民の人格権が侵害される具体的な危険性はない」と認定。仮処分の効力は消え、2基は再稼働できる。住民側は年内にも名古屋高裁金沢支部に抗告する。
関電は25日から3号機の原子炉にプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料24体を含む157体の燃料集合体の装填を始め、来年1月下旬の再稼働を目指す。プルサーマル発電を東京電力福島第1原発事故後、全国で初めて開始する。
関電は25日から3号機の原子炉にプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料24体を含む157体の燃料集合体の装填を始め、来年1月下旬の再稼働を目指す。プルサーマル発電を東京電力福島第1原発事故後、全国で初めて開始する。
とんだ茶番もいいところ、「ご英断に感謝を申し上げます」には、呆れました。心の中では「筑前屋、お主も悪よの」とでも思っているのでしょうな。結局は、やりたい放題ですからね。原発稼働に反対して汚職事件をでっち上げられて失脚させられた前福島県知事のことが頭にチラつけば、知事もなかなか政府の言いつけにノーとは言えないでしょう。人間だれでも我が身がかわいいですからね。(しかし、その結果が今回の福島の史上最大の原発事故になったのですから皮肉なものです。それでも利権と欲に駆られた人間は学ばないのですね)中央行政に司法も立法も牛耳られている現状では、裁判所もお上の顔色を伺って判決を出します。そうでなけば我が身が危ないですからね。
毎日新聞は、この判決について多少、掘り下げて議論しています。
高浜原発3、4号機 NOからYESへ…8カ月で大転換
「事故に向き合う姿勢の違いが、司法判断の違いになった」。九州大の吉岡斉教授はこう話し、今回の地裁決定を批判。原発の新規制基準を作った原子力規制庁の担当者は「当事者ではなくコメントできない」と話した。
今回の決定はA4判で225ページで、46ページの仮処分決定(4月14日)の約5倍に及んだ。争点の一つは、将来、原発に到来する揺れの大きさを示す「基準地震動」だ。仮処分決定は「楽観的見通しに過ぎない」と批判したが、今回の異議審決定は、争点の中でも最も多い44ページを費やして異なる見解を示した。
異議審決定は、基準地震動を超える地震が起きる確率を「1万~10万年に1回程度という極めて低い数値」とし、想定の合理性を認定。「最新の科学的、技術的知見に照らして算定された基準地震動であり、原発の耐震安全性を確保するための基準として信頼に足る」と評価した。、、、、
現に、福島の地震と事故が起こり、収束の見込みもついていない状況で、一万年に一回なら許せるというのはどういう理屈なのか。その一万年に一回が、明日、起こらないという保証はあるのか、もし起こったら、どのような悲惨なことが起こるか多少の想像力があれば分かるでしょう。万が一のときに何の対策も取れないということが今回の事故で十分に分かったのだから、万年に一の確率でも起こる確率があるのなら、動かしてはならないと思います。ビール一本ぐらいなら運転事故を起こす確率は低いから飲んで運転しても許される、というのに近い被害者の立場を無視した理屈だと思います。
ま、最初から再稼働ありきで、政府、関電、地方行政と裁判所の三文芝居と言えばそれまでなので、判決文などただの言い訳にすぎないわけですが。人間の欲というのは醜いものです。