tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

驚き!電線がなくなった

2008年05月11日 | 奈良にこだわる
興福寺五重塔から、五十二段(石段)を降りて南に延びる旧街道がある。この道からは五重塔がよく見えるのだが、電線や電柱が邪魔して、ひどい景観だった。下の写真を見ていただきたい。



写真のような景色を見て思い出したのは、「智恵子は東京に空が無いといふ、ほんとの空が見たいといふ」という『智恵子抄』のフレーズだった。ここには空がない、奈良の空が見たい…。この景観は、当ブログでも紹介したことがある。
※残したくない奈良の景観(1)
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/2991b2165a9b57cae76d9821b3c25223

それがなんと、いつの間にか冒頭の写真ようなスッキリした景色に生まれ変わっていたのだ。2つの写真を見比べていただきたい。電線や電柱がなくなるだけで、こんなに印象が変わるのだ。

ご近所さんによると「なくなったのは3月頃だったと思う」との話なので、19年度予算で工事を終えたことになる。

この話を同僚にしたところ「2/1のブログにこの話が載ったので、あわてて市役所が工事したのでは?」と言われたが、残念ながら当ブログはそんな影響力のあるメディアではない。単なる偶然だろう。

奈良日日新聞(5/4付)によると、奈良市《高畑町の猿沢池近くの石階段・五十二段下から鶴福院町までの約440mで、電線の地中化工事がこのほど完了》した。この《電線類地中化計画は昭和61年、歩行中の安全や景観の向上、災害時に電柱が倒れるなどの都市災害の防止などを目的に、国の補助事業として始まった。現在、第5期(平成16~20年)の無電柱化推進計画が実施されている》。

《奈良市によると、今年度は、西の京・唐招提寺南側の市道約930m区間で電線の地中化工事が進み、さらに、「ならまち」の無電柱化を集中的に行うよう検討中という。特に、歴史的な町並みの保存に向けた取り組みだとしている》(同)。

それは良い取り組みだ。次の写真(07年10月撮影)は重伝建に指定されている今井町(橿原市)の町並みだ。電線が地中化され、おまけに道路はカラー舗装されている。空も道路もとてもスッキリしていて、きれいな女性が歩いてくると、それだけで絵になる。



観光客誘致には、美しい景観が欠かせないが、まだまだ県下の観光地周辺には醜悪な景色が随所に見られる。長期的な計画で、これらにぜひ大ナタを振るっていただきたいものだ。県の「残したくない景観」写真の募集は、そのキッカケになるだろう。
コメント (13)
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