tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

今夏も猛暑!

2008年05月24日 | 環境問題
5/22、気象庁は今年(08年)6~8月の3か月予報を発表した。《3カ月間の平均気温は、東日本は平年並みか高く、それ以外の地域は高い予想。記録的猛暑だった昨年のようになるかは不明としているが暑い夏になりそう》だという。
http://www.47news.jp/CN/200805/CN2008052201000397.html

私の職場では、すでに今月半ばから冷房が入っている。冷房をつけないと、昼間の室温は28℃を軽く超えてしまうのだ。まもなくクールビズの季節が始まり、室温は28℃に調節するが、それでも冷房が必要になる。これではあまり省エネにならないので、困ったものだ。

5/19付の産経新聞に、こんな話が載っていた。見出しは「パンジー人気でチョウ北上」(「生きもの異変 温暖化の足音」(20))だ。ツマグロヒョウモンは、《かつては、南西諸島から近畿地方にかけて生息していた南方系のタテハチョウの一種だが、急速に生息域を北上させ、数年前から関東や東北南部でも姿が見られるようになっている》。

《じつは温暖化以外にも、このチョウの分布拡大を加速させた要素がある》《幼虫が食べる植物はチョウの種によって異なり、ツマグロヒョウモンの場合は、スミレ類である。本来は野山に多いこの食草が近年、町中でも至る所でみられるようになっている。「パンジー」だ。野生スミレを園芸品種にしたパンジーは、以前は春の花の代表だった。ところが、現在のパンジーは、秋から冬を通して咲き続ける》。

それだけではない。ツマグロヒョウモンが大増殖しているもう1つの理由は《「年多化性」だ。1年のうちに複数回、世代交代をする性質のことである。ツマグロヒョウモンの場合は、4月ごろから11月ごろにかけて、4、5回も成虫が現れる。だから、開発にも強い。在来種のヒョウモンチョウ類のほとんどが年1回しか成虫にならない「一化性」なので、ツマグロヒョウモンの生命力は驚きだ》。
http://sankei.jp.msn.com/photos/culture/academic/080519/acd0805190753002-p1.htm



ツマグロヒョウモンの成虫は、年に4~5回現れる。幼虫がエサとするパンジー(三色スミレ)は品種改良により、冬の間も咲き続ける。いつでもエサにありつけるので、チョウの増殖は加速される。写真のツマグロヒョウモンは、06年3月に明日香村のミツマタの木で見つけたものだが、秋に生駒山麓で見かけたこともある。

もともとの強い生命力(年多化性)に温暖化、エサの品種改良が重なってツマグロヒョウモンが東北地方にまで広まっているということになる。チョウは大した被害をもたらさないからまだ良いものの、これが害虫とかベクター(病原菌の媒介昆虫)だとしたら…。

考えてみるだけでも寒気がするが、クールビズの季節にこんなことを想像してみるのも、意味のあることかも知れない。 

※冒頭の写真は夏の花の代表格・ユリ(イエローウィーン)。07.7.7「花空間けいはんな」(京都府相楽郡精華町)で撮影。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする