tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

奈良まほろばソムリエ検定(第8回)ソムリエの結果発表

2014年03月26日 | 奈良検定
昨日(3/25)、「第8回奈良まほろばソムリエ検定」(奈良検定)の、最上級資格である「奈良まほろばソムリエ」の結果が発表された。奈良商工会議所のHPから数字を拾うと、
※トップ写真は、興福寺の八重桜。2013.4.17の撮影

第8回(2014年)受験者数 239人 合格者数 50人 合格率 20.9% 平均点 57.6点
第7回(2013年)受験者数 252人 合格者数 38人 合格率 15.1% 平均点 57.1点


前回と比較して、合格率が5ポイント以上も上がった。これは喜ばしいことである。受験者数は少なかったのに、合格者数は前回より多かった。ちなみに、ソムリエ試験が始まった第3回試験(2009年)からの推移を示すと

31.3%(2009年)→29.4%(2010年)→34.9%(2011年)→22.7%(2012年)→
15.1%(2013年)→20.9%(2014年)


となり、一昨年並みに戻った。難しいことには変わりがないが、2割台の合格率なら「挑戦してみよう」という1級合格者も多いことだろう。

(3/28追記)Facebookに、Yさんが書き込みされていた。
苦節6年、よくぞ気力を維持できました。『奈良検定 ソムリエ級』合格いたしましたああああ。超うれしい。2級 一発合格。1級 ここが3年かかりました。ソムリエ級 2回目で突破。努力の成果が実ったことに超満足。対策として
①奈良に関する本を片っ端から読み。
②検定本の347か所のうち324か所を訪れ、イメージを叩き込み。
③ガイドになった気持ちで動いたところを案内文として作成する。
④事前セミナーには参加し、ポイントをしぼる。
というようなことを去年は一生懸命しました。


合格された皆さん、おめでとうございます!この機会に、ぜひNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」にご入会ください。残念ながら合格には届かなかった皆さんも、NPO法人奈良まほろばソムリエの会に入会できます(NPO化に伴い、「奈良を愛する者」なら、誰でも入会できるよう会則が変更されました)。ぜひ入会され一緒に奈良を学び、来年の合格をめざしましょう。

受験された皆さん、ぜひコメント欄にご感想をお寄せください!

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 奈良「地理・地名・地図」の謎
 NPO法人「奈良まほろばソムリエの会」監修
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4月12日(土)は、奈良女子大学「なら学公開講座」へどうぞ!(2014Topic)

2014年03月25日 | お知らせ
4月12日(土)、奈良女子大学・記念館で「なら学公開講座」として、2本のセミナーがあります。いずれも参加無料・要申込(1本だけの参加もできます)で、午後の講師は私が務めます。同校のHPによりますと、

1.「彫刻文化財の保存修復について~修復の現場より~」
開催日時 平成26年 4月12日(土) 10:00~11:30 
場  所 記念館
募集人数 100人
講  師 吉水 快聞 氏(彫刻家) 


奈良県は文化財の宝庫である。その中でも国宝に指定されている彫刻文化財の半数以上が奈良県に存在しており、そのほとんどが「仏像」である。しかし、現在、私たちが目にすることができるその仏像が、長い歴史の中で淘汰され、多くの先人によって守り伝えられてきたということを想像したことがあるだろうか。「文化財」とは何か。「修復」とはなにか。「伝える」ということは。実際に、「制作」「修復」「宗教活動」を行う者として、文化財保存修復について語る。

 
2.「和食の文化史」
開催日時 平成26年 4月12日(土) 13:30~15:00
場  所 記念館
募集人数 100人
講  師 鉄田 憲男 氏(奈良まほろばソムリエの会 専務理事)


昨年12月、「和食」がユネスコの世界遺産(無形文化遺産)に登録されました。和食には「多様で新鮮な食材を使い、素材の味わいを活用している」「栄養バランスがよく、食生活は健康的」「自然の美しさを表現している」「年中行事にも関わっている」という特徴があります。美味しくてローカロリーな和食の良さは世界中に知られるようになり、海外の各地で和食ブームが起きています。しかし、改めて「和食って何?」と問われると、答えに窮することもしばしばです。そこで今回は、和食の歴史にスポットを当てます。日本初の料理様式といわれる神饌(しんせん)料理から会席料理まで、豊富な写真で和食の歴史をたどるとともに、奈良発祥の食べ物の数々を紹介します。さらに、奈良の美味しい飲食店も紹介いたします。

電話・FAX・E-mail いずれかで「講座名、氏名、連絡先」を明記の上、お申込みください。
・TEL 0742-20-3968(土日祝日を除く10時から17時まで)
・FAX 0742-20-3958
・E-mail kenkyou@cc.nara-wu.ac.jp


高名な彫刻家で博士・僧侶の吉水氏のご講話と違い、私はランチ後の午後のひととき、くつろいで聞いていただける話にしようと思っています。テーマが「食」ですので、これにちなんだプチ・サプライズも準備しています。ぜひ、お楽しみに。たくさんの方のご参加をお待ちしています!

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源九郎稲荷神社(産経新聞「なら再発見」第70回)

2014年03月24日 | なら再発見(産経新聞)
産経新聞奈良版・三重版ほかに好評連載中の「なら再発見」、今回(3/22付)のテーマは「源九郎稲荷 伝説に彩られた大和郡山の神社」、筆者はNPO法人「奈良まほろばソムリエの会」の石田一雄さんである。源九郎稲荷神社は、日本3大稲荷の1つだ。では、全文を紹介する。

 大和郡山市で有名なものが3つある。金魚と郡山城の桜、「稲荷(いなり)」だ。稲荷とは、同市洞泉(とうせん)寺町にある源九郎(げんくろう)稲荷神社のこと。日本3大稲荷の1つに数えられ、大和大納言・豊臣秀長が郡山城の鎮守として創建し、「大和の大和の源九郎さん、遊びましょ」と童謡にも歌われ、親しまれている。宇迦之御魂(うかのみたまの)神(保食(うけもちの)神)をお祭りし、保食(ほしょく)神社とも呼ばれる。



 源九郎とは、文楽・歌舞伎の「義経千本桜」に出てくる源九郎狐のことだ。
 この狐(きつね)は静御前(しずかごぜん)が持つ初音(はつね)の鼓が両親の皮でできていたことから、それを慕って源義経の家臣・佐藤忠信に化けて義経と静に寄り添い、兄・頼朝に追われた2人を守り通す。途中で義経に狐であることを見破られるが、義経は親を慕う狐に同情し、また自分たちを狐の神通力で守り通してくれたことに感謝し、自分の名である「源九郎」をこの狐に与えた。
 最近では、義経千本桜の歌舞伎で「源九郎狐」の宙乗りを演じる4代目市川猿之助や6代目中村勘九郎が、安全祈願を兼ねて同社を参拝した。
 源九郎稲荷神社では、狛犬(こまいぬ)の代りに狐の像が置かれている。同社の狐は宝珠(ほうじゅ)と巻物をそれぞれくわえながら笑っているのが珍しい。「宝珠に触れば金持ちになり、巻物に触れば賢くなる」との言い伝えがある。
      ※   ※   ※
 同社には数々の伝説が伝わる。その1つが「宝剣小狐(こぎつね)丸伝説」だ。長安寺村・菅田(すがた)明神の境内に住む小狐が、近くのふちで村人を苦しめている大蛇を源九郎狐の加勢を得て退治したところ、大蛇の尾から宝剣が見つかった。村人はこの宝剣を「小狐丸」と名づけ、天理の石上(いそのかみ)神宮へ奉納した。
 2つめが「元和(げんな)の鎮火伝説」。元和元(1615)年、豊臣方の大野治房による郡山城攻撃が行われた際、城下も焼け、その中心へと火が迫ってきたのを見た洞泉寺(とうせんじ)住職・天誉(てんよ)和尚が源九郎狐に祈願したところ、突然大雨が降り、大火を免れた。
3つめが「綿帽子を買った狐伝説」。昔、現在の大和郡山市柳2丁目に帽子屋があった。冬の夜、1人の婦人が綿帽子を買いに来て、代金は源九郎稲荷神社で支払うといって立ち去った。後日神社に行くと、誰も心当たりがないという。押し問答をしていると、境内に綿帽子を被った3匹の子狐たちが現れた。
      ※   ※   ※
 同社の祭礼は、毎年お城まつりの時期に行われる。今年は3月30日だ。昭和初年頃、「白狐渡御(びゃっこどぎょ)」として市内を練り歩くようになった。戦時中の中断をへて、昭和53年に大和郡山青年会議所などが復活させた。



白狐渡御(びゃっこどぎょ)

 祭礼当日には、午後から白衣に狐の面をかぶり尻尾をつけた少年少女約150人が白狐囃子に合わせて手拍子を打ちながら踊り歩き、市内の目抜き通りから城内に入る。
 少年少女は地元の小学3年生で、祭りが終わっても同社に参拝する。社務所には参拝カードが350人分置いてある。毎日学校帰りに寄る子もいて、10回、20回の区切りごとにくじが引け、景品が当たるのを楽しみにしている。毎日大勢の子供たちが遊びに来る神社とは、なんとすてきなことだろう。
 


 同社では数年前に宮司が亡くなってから宮司不在の状態が続き、今は氏子総代で洞泉寺町自治会長の中川圀昭(くにあき)さんらボランティアスタッフが維持している。
 洞泉寺町には、町名の由来となった「霞渓山(かけいざん)洞泉寺」や、旧川本邸など江戸時代から続いた遊郭跡の木造3階の建物が残る。(NPO法人奈良まほろばソムリエの会 石田一雄)


わずか1300字の文章の中に情報がぎっしりと詰まっていて、とても勉強になった。日本3大稲荷の1つなのに宮司不在で、地元民が神社を守っているとは、ついぞ知らなかったし、毎日たくさんの子供たちがお参りに来るというところがいい。地元の人々によって支えられている神社なのだ。

大和郡山のお城祭りは3/28(金)~4/11(金)、源九郎稲荷神社の祭礼(白狐渡御)は3月30日(日)だから、もうすぐだ。皆さん、ぜひ足をお運びください。石田さん、興味深いお話を、有難うございました!

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かづらき煌(きらめき)ネットワークがスタート!(2014Topic)

2014年03月23日 | お知らせ
 御所歴史読本―読む・見る・歩くおとなのための街歩きガイドブック
 『歴史読本』編集部
 中経出版

木曜日(3/20付)の奈良新聞に「郷土の歴史残そう 地域づくり提案 御所・葛城地区 愛好家ら会を設立 会員も募集へ」という記事が出ていた。全文を引用すると、

御所市葛城地区の郷土史愛好家ら16人が19日、地域づくりの会「かづらき煌(きらめき)ネットワーク」を設立した。この日、同市五百家のかもきみの湯の会議室で発起人会を開いた。同会は地域周辺に多く残る史跡や伝統行事の保存、環境整備と活性化イベントの開催などを目的に広く一般会員を募り、地域に密着した活動を進めていく。

会議で、船宿寺(せんしゅくじ)の菅原正光住職が会長に就任し、伏見自治会の前川博会長が副会長兼事務局長に決まった。6月22日に会員の集いを開く予定。このほか、元禄時代に地域で詠まれた漢詩などを検証していくことやイベントを開く案などが出されていた。名称の「かづらき」は古代に使われていたと言われる地名で、後に「葛城」に変わったとされる。問い合わせは前川事務局長、電話0745-66-0543




「かづらき煌ネットワーク」の主要メンバーは3人だ。会長が船宿寺(御所市五百家[いうか])住職の菅原正光さん。副会長は、船宿寺檀家総代の福田泰(とおる)さんと、菩提寺(御所市伏見)檀家総代の前川博会さん(事務局長兼務)。つまりはお寺つながりの3人である。

「元禄時代に地域で詠まれた漢詩」とは『葛城三十八景詩集』のことで、私も以前、当ブログで紹介させていただいた。皆さん、「葛城三十八景のすべての場所を特定し、碑を建てたい」と意気込んでおられ、これは意義のある活動だ。会員の募集や資金集めなど、課題は山積しているが、地元の力を結集して、ぜひやり遂げていただきたい。

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古田菜穂子さんを迎え、観光力創造塾(第1回)を開催!観光地奈良の勝ち残り戦略(80)

2014年03月22日 | 観光地奈良の勝ち残り戦略
3月19日(水)、第1回観光力創造塾(南都銀行主催)を開催した。観光関連事業者などを対象に、国内や海外からの宿泊観光客を奈良県に誘致することをねらいとして開いたものだ。今後も年2回程度、継続的に開催していく。
※写真はすべて、南都銀行社内報担当のMくんの撮影。さすがにお上手!

当日は、県下のホテル・旅館、土産物店や、自治体の観光関連部署、観光協会などの観光関連団体等から93名、報道機関や同行関係者などを含めると約110名のご参加をいただいた。奈良新聞(3/20付)「旅行者目線で魅力発掘 岐阜の成功例、手法紹介 南都銀行観光力創造塾 観光振興へ業者ら意見交換」によると、

南都銀行(植野康夫頭取)は19日、第1回観光力創造塾「本気で観光、頑張りますか?」を、奈良市登大路町の奈良商工会議所大ホールで開いた。観光関連業者や団体のメンバーら約110人が参加。講演やディスカッションを通して、観光振興への気持ちを高めた。

県内経済活性化を目的に企画。これまで単発的に同様のセミナーなどを実施したことはあったが、継続的に取り組むのは今回が初めて。まず、岐阜県観光交流推進局顧問の古田菜穂子さんが「感動資源を観光資源に!」で基調講演。観光資源の新たな発掘と同県独自の「宝もの」のブランド化など、同県がインバウンド(海外からの誘客)でトップクラスの伸び率を実現できた考え方、手法を紹介した。



また、同県ならではの体験の創造、既存の観光資源の見直し、ストーリーを持たせた旅の演出、メディア戦略、海外諸国への対応など、成功への秘けつを、実践例を挙げて解説。「奈良には素晴らしい資源が数多くある。日帰りではない独自の旅のスタイルを、国内外の旅行者の立場で考えてほしい」と話した。

このあと、古田さんや奈良市観光協会の鷲見哲男専務理事、ホテルサンルート奈良の中野聖子社長、南都経済研究所の山城満主席研究員がパネルディスカッション。観光への取り組みの現状と、今後の方策などについて意見を交換した。同塾は今後、テーマや内容を変えて、年2回程度開かれる予定。


基調講演講師の古田菜穂子さんのお名前は、以前、長岡光彦さん(奈良市観光協会事務局長)から教えていただいた。長岡さんは2012年7月26~27日にひだホテルプラザ(岐阜県高山市)で開催された「第29回飛騨高山観光大学」に参加され、「半日かけて飛騨高山に来るのは大変だったが、おつりが出るほど考えさせられ、勉強になったセミナーだった」というお話を聞き、配布資料を見せていただいた。私は「これはスゴい。いつかこの人を奈良にお呼びして、お話していただこう」と心に決めた。

「第1回観光力創造塾」の構想に取り組んだのは昨年11月。1回きりではなく、半年に1度実施する継続型のセミナーにしようと思い、「塾」と銘打った。1回きりのセミナーで済ませられるほど、観光業の世界は甘くない。メイン講師に古田さんを迎え、テーマは「宿泊観光客の誘致」にしようと考えた。

古田さんの起用が決まると、パネルディスカッションのパネラーは、知人の中からすらすらと決まった。大手旅行社から出向されている奈良市観光協会・専務理事の鷲見さん、ホテル業を営まれる傍ら、なら燈花会・なら瑠璃絵・なら国際映画祭などで活躍されるホテルサンルート奈良・社長の中野さん、ホテル・旅館経営に詳しい中小企業診断士の南都経済研究所・主席研究員の山城さん。パネルディスカッションのコーディネーター(進行役)は、私が担当することになった。当日の発言の中から、心に残ったものをピックアップすると…



古田菜穂子さん(岐阜県観光交流推進局顧問/プロデューサー)
○「清流の国」として岐阜県のブランドづくりをし、「岐阜旅スタイル」として観光の基幹産業化をめざして取り組みを始めた。大切なのは「成功体験を積み重ねていく」こと。そうすることで次につながる。またタテ割りでなく、全庁的かつ官民一体で事業に取り組む仕組みを作ろうとした。
○よく、観光課と文化財課が別になっていて、文化財を観光に活かせていない自治体がある。そういうタテ割りを排除して、伝統文化を観光資源としても活かすようにした。
○Webサイト「岐阜ポートフォリオ」で、自由に使える岐阜の写真を発信し、県の各部署でパンフレットに使う観光地などの写真イメージを統一できるよう、「トーン&マナー」(広告表現の一貫性を保つための表現のスタイルや方法などのルール)を整備した。
○パンフレット・ポスター・Webの多言語化を進めた。英・仏・タイ・インドネシア・ハングルなど。単に言語を変えるのではなく、国によって心の琴線に触れるものが違うので、パンフレットのつくりを変えた。海外の旅行博にも継続出展した。
○観光客数よりも観光消費額アップをめざした。「いかに高付加価値の岐阜の旅を作り上げ、それを認知して選んでもらうか」が大切。地域資源を見直すため知事に直談判し、4年間異動なしのスタッフもいた。
○インバウンド(海外からの誘客)には、まだまだ伸びしろがある。奈良県には豊かな観光資源がある。大切なのは、選択と集中への編集力。「奈良って、すごい」。そう口に出さずにはいられない奈良県のファンを増やそう。


長岡光彦さん(奈良市観光協会事務局長)が真っ先に質問された

鷲見哲男氏(公益社団法人奈良市観光協会専務理事)
○ホテル・旅館の施設数や客室数は少ないし、稼働率も低い。朝の奈良、夜のイベントなど、もっとブランディングしないといけない。「奈良に泊まらなければならない」という魅力づくりが必要だ。
○奈良市観光協会の観光案内所では、個人旅行のフランスやスペインのお客さまが多く、ここにポイントがあると感じる。また個人旅行化の進むアジアの先進的な地域に目を向けないといけない。

中野聖子氏(株式会社ホテルサンルート奈良代表取締役社長)
○今、一番力を入れているのが「なら国際映画祭」で、今年は実行委員長。映画祭は隔年の開催で今年は3回目。最優秀の「ゴールデンSHIKA賞」の副賞は、「奈良県内で映画を作ること」。奈良の映画が増えれば、地域振興になる。
○ホテルの稼働率は本当に低い。しかし当ホテルでも「高稼働・高価格」の時代があった。「安ければ泊まる」という今の風潮を打破したい。

山城満氏(一般財団法人南都経済研究所主席研究員)
○県下の宿泊施設は家族経営やその名残で経営の近代化が進んでおらず、管理会計のできていないところが多い。中長期的な設備投資など、経営の近代化をしないといけない。
○奈良と飛鳥の位置関係すら、あまり知られていない。県内の道路は、運転していても楽しくない。○○街道とか、○○ロードというPRの仕方もあるのではないか。

このシンポジウムに参加された金田充史さん(魚佐旅館)から、Facebookにコメントをいただいた。《参加させていただきまして、ありがとうございました。岐阜県の古田さん、楽しい方ですねぇ。まず、プロモーターは、こうでなくてはいけない、と思っています。(中略) 役所慣習に対する軋轢は想像するに余りありなのですが、それを顔に出さないのがイイですねぇ。また、来てもらう為のプロモートがおもしろい》というコメントをいただいた。

皆さんそれぞれの立場から、有益なお話をいただいた。発案者・運営者の私自身、とても勉強になった。さて次はどんなテーマにして誰をお呼びするか。早くも「次の一手」を模索しているところだ。皆さん、次回もぜひ、お楽しみに!

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