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一夜にしてか、丸一日か、涼しくなってウチが掃きだし窓を開けなかったからなのか、とにかく見事な巣が張られていた。
ひさしと、ガレージのアルミ柱の中程と、濡れ縁の3箇所でしか支えられていないのに、この造形。
まだ、獲物は一匹も掛かってはいない真っさらな網。
顔から突っ込んでみたくなるような罠。
風に吹かれて少し手前にふくれた状態が撮れた。
膨らみがほとんどないブラジャーのように見える。
壊したくはなかったけれど、下からと横からの糸を切った。
そのあとクモはどうしたか、見続けることはしなかった。
大事なタンパク質だから、ちゃんと糸をすべて取りこみ、他所でまたせっせと巣を掛けるのだろう。
芥川龍之介の『蜘蛛の糸』を検索して読んでみた。
私は、ウチの蜘蛛の巣をあんまりためらいなく切ったけれど、蜘蛛ごと棒切れでぐるぐる巻き取るような邪険なことはしていない。
行く末、地獄で喘ぐ私に毒蜘蛛を遣わして、スパイダーマンにして頂けたらと願うばかり。