そばの〈茎煎じ茶〉も〈葉煎じ茶〉も癖になるほど気にいった。
ところが肝心のそばの実を美味しく茶にできない。
コーヒー豆挽きでガリガリやってみようと篩(ふるい)を買った。
Youtubeでも篩の胴をタンタンと叩いて粉を落とすのが基本のようだったから欲しかったのだ。
ステンレスの篩が千円もしなかった。
うまくそば粉になったら、そば打ち台として90センチ角の化粧ベニヤを買おうと思う。
練って伸ばす麺棒は杖を適当な長さに切ったら良い。
などと先々のことを思いつつも、とりあえずそば茶を作ってみようと玄そばを乾煎りしてから挽いてみた。
パウダー状とは程遠い荒さだけれど、香りは素晴らしい。
子どもの頃のコウセン(関西で言うはったい粉)に似ているが、もっとかぐわしい。
そうして、茶漉しに入れて熱い湯を注いでみたが、目詰まりして湯がスッと落ちてこない。
味もイマイチだが、そば屋で呑むそば湯とあまり変わらない味わいではある。
こちらは小麦粉の入らない100%のそば湯だけれど、粉が荒い分だけ舌に残る。
挽くのは間違いかもしれない。
じっくり乾煎りして実を十分に弾けさせてから熱湯を注ぐべきか。
試行錯誤は続く。