田は全国どこでもそうなのかは分からないけれど、水田台帳とか農地台帳に記録されていて、何を作るのか毎年農業委員会から提出を求められる。
私は稲を育てる手立ても技能もその気もないので、畑として他の作物を作る。
蕎麦を数年作ったけれど、ほとんどモノにならず、毎年次の年の種を採るのがせいぜいで、それもジリ貧となった。
原因としては、水はけの悪い田では蕎麦が伸び過ぎて倒れるし、実の着きが悪く収穫も手間が掛かるばかりだった。
ニホンミツバチの蜜のために蕎麦の花を咲かせるのが半分の理由だったが、その花に蜂が止まっているのはまれで、しかも蕎麦蜜は美味しくないという話も後から聞いたので今年は完全撤退を決めた。
代わりに畝を起こし、水を欲しがる里芋だけでいくことにした次第。
ということで、先日来、ユンボで周りに水路を掘り整地した後に耕運機を掛けた田に、昨日はひたすら鍬を振るった。
早起きをして霧が晴れていく中でやる朝飯前の野良仕事は気持ちよくて得した気分。
耕運機だったなら長い時間やり続けられるけれど、鍬を使っての力仕事は連続作業というわけにはいかず休み休みやる。
休憩の方が長かったりするのだけれど、田の周りに生えているカキドオシ(垣通し)を撮ったり、ヤマブキ(山吹)とツルニチニチソウ(蔓日々草)を面白がったりしながら遊ぶ。
昼飯時に自宅前へと戻ったら、お隣の奥さんが手作り牡丹餅を持ってきてくれた。
この辺りでは田植えが済むと作るもので時期尚早だけれど、ありがたいばかりの昼食となる。
美味しくて3個も食べてしまい、その後は胸焼けがして、午後からの作業は仕事にならず、予定が狂った。
胸焼けを治すにはどうするかと考えて、はたと気づいたのが大根おろし。
劇的に効いて、また農事に戻れた。