透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

寅さんも見た対馬の倉

2006-08-20 | E 週末には映画を観よう


○民家 昔の記録 寅さんも見た対馬の倉(198109)

 昨晩の「寅さん」、マドンナ、芸者のふみを演じたのは松坂慶子だった。例によって柴又で寅さんと再会するマドンナ。 ふみは芸者をやめて結婚し、対馬で暮らすことになったと報告に来たのだった。  寅さん ガックリ。

「寅さん、泣いても えぇ?」 

寅さんの宿泊先を酔って訪ねたふみは、寅さんの膝に顔を埋めて泣いたのにな~。しばらくして寅さんは対馬にふみを訪ねる。対馬の自然を遠景でみせて映画は終った。

対馬には行ったことがある。もう25年も前のことだ。ここの倉はすごい。屋根を大きな石で葺いている。耕地に恵まれない対馬で穀物をきちんと保存するための知恵だというが、このような倉を造ることが出来たのは限られた人たちだけだったらしい。大半の倉は草葺きの屋根で、完全に雨を防ぐことが出来なかったということだ。この辺りは雨の降り方もすごいのだろう。倉の造り方にはあるいは朝鮮半島の影響もあるのかもしれない、柱のピッチ(間隔)が独特だったと記憶している。当時でも屋根は石葺きから瓦葺きに変わりつつあった。現在はどうだろう。

「男はつらいよ」第27作が公開されたのは81年8月、私が対馬を訪ねたのと同時期だった。 寅さんもマドンナと特異な倉を見たに違いない。