『来ましょ信州 雪国へ、寒けりゃ炬燵があるだんね~、あるだんね』
旧制松本高等学校には信州の方言を取り入れたこんな寮歌(?)、学生歌(?)がある。なんとものんびりとした当時の学生生活の雰囲気が伝わってくる。
「ましょ」は日常的によく使われる方言で、相手に対するやわらかな指示や勧誘を意味する。
食べましょ:食べてくださいね。食べませんか。
来ましょ:来てくださいね。来ませんか。
「食べましょう」相手だけでなく自分も一緒に食べ始める時はこう言う。「食べましょ」は自分は食べない時、あるいは自分だけが既に食べている時に、相手に食べてくださいと勧める意味で使う。「う」の有無で意味が違うことに注意すれば「来ましょう」という表現はないが、「来ましょ」はあることも理解できる。
先日東京の友人と電話で話をした際、「すこし休みましょ」と相手に言った。このところ多忙な日々の友人、ひとつの仕事が終ったのを受けて私はそう言ったわけだが電話を切ったあとで、そう表現したことに田舎人しちゃったな、と思った。ま、いっか、むかしからず~っと田舎人だから。
「すこし休んだら?」直接会っての会話ならそう言っただろう(たぶん)、いややっぱり、「すこし休みましょ」かな?