大正末期に建てられたという町屋、取り壊される直前に友人が借り受けて設計事務所として使っています。道路側の打合せ室の後方には吹き抜けの空間があって、その後方に部屋があるという構成。中庭があって更に奥に住宅が続いています。
吹き抜けの空間、天窓から光が射しています。間仕切壁を途中で止めて小屋組みを見せるという空間構成。
松本市内の善光寺街道に面するこの町屋、かつては足袋の卸問屋を営んでいたとか。友人はほとんど手を加えないでうまく使いこなしています。センスのよさが光ります。住宅の空間構成として大いに参考になりそうです。
こういう町屋が姿を消してしまう前に、きちんと手を加えてモダンな住宅に再生する。外観はできるだけ元の状態に戻す。昔の街並みを残すということはそうした努力の積み重ねなんですね。
友人へのメッセージ:頑張っていつまでも使って下さい。