透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

日向市駅 

2008-05-16 | B 繰り返しの美学



■ 駅のプラットホームはリニアな空間、「繰り返しの美学」な空間になる可能性大です。先日も取り上げた「日向市駅」が日経アーキテクチュアの5月12日号の表紙を飾りました。設計者は繰り返しの美学な架構をいつも設計する内藤廣さん。

地元日向市産の杉の集成材とスチールのハイブリッド構造。柔らかくて強度的にも他材よりやや劣って構造材には適しない杉をスチールの柱と方杖と組み合わせて使っています。構造担当はベテランの川口衛さん。構造上合理的な架構はやはり美しいです。全国あちこちにこのような駅が出来ると嬉しいのですが・・・。

写っている電車、赤の車両が印象的。ヨーロッパの電車のデザインを思わせます。

行ってみたいです。


「アンカー展」を観る

2008-05-16 | A あれこれ



 松本市美術館で開催中の「アンカー展」、今日は夜8時まで開館延長ということで夕方観に行ってきました。

スイスの農村インス生まれのアルベール・アンカー(1831~1910)は国内では最も人気のある画家のひとりだそうですが、日本では無名に等しいそうで、私は全く知りませんでした。尤も私はかなり有名な画家でも作品はおろか名前すら知らないことが多いのですが。

ゆったりとした時の流れの中で寄り添うように静かに暮らす家族の日常が暖かみのある色調で写実的に描かれています。アンカーの優しい眼差しをその絵から感じることが出来ます。

今回、公開されている作品は約100点、「編物をしながら本を読む少女」は木炭と鉛筆とで緻密に細部まで描かれています。印象的な絵でした。「おじいさんと二人の孫」、おじいさんの後方からの光が二人の孫を立体的に浮き上がらせています。家族のぬくもりが伝わる絵でした。

いとこが展覧会を観に東京から出かけて来ましたが、その価値は充分あったと思います。

この展覧会の会期は今月18日(日)までです。


川上弘美と角田光代 それから・・・

2008-05-16 | A 読書日記



『あなたと、どこかへ。』文春文庫

**日産TEANAスペシャル・サイト発信で話題となった短篇アンソロジー、待望の文庫化!**だそうで。そういえば川上弘美のファンサイトで以前このサイトのことが話題になっていたような気がする。

「ねえちゃん、ドライブいこう」と弟に誘われて出かける私、角田光代の『時速四十キロで未来へ向かう』。

「あたし、真由美ちゃんの運転、ちょっとその、こわいの」と言った母と一緒に出かける私、川上弘美の『夜のドライブ』。

とりあえずこのふたりの作品を読んだ。たったひとつの台詞だけでもふたりの作風の違いがわかる(ような気がする)。

クルマで出かけるシーンを盛り込むという約束事にしたがって作家8人が描いた作品8篇。

あとは吉田修一の『乙女座の夫、蠍座の妻。』、それから谷村志穂の作品読んだことあったかな、『娘の誕生日』を読んでみよう・・・。



クルマならやはり絲山秋子の作品も読んでみたい。