■ 民家 昔の記録。今回は佃煮屋の老舗 天安です。1982年4月29日撮影。佃島も今はすっかり様変わりしたでしょうね。当時2枚に分けて撮った写真を上下に並べてデジカメで撮りました。スキャンしてパソコンに取り込んで加工する・・・、とてもそこまでする「ずく(信州の方言)」はありません。
店主から100年以上前の建築だと伺ったという記録があります。この天安は今でも当時のままの店構えで営業しているようですから(屋根の上の看板は更新したようですが)、もう築130年以上ということになるでしょう。軒下が暗くて見えませんが、出桁造りの風格ある商家です。
下の写真に注目願います。出入口の敷居ですが、実はこれ外せるようになっているんです。記録によるとこれはお客さんの出入りが楽になるようにとの配慮だそうです。一体いつ頃このようにしたのかは残念ながら分かりませんが、バリアフリーの発想を既にしていたのですね。
取り外しできる敷居!
この老舗はよく知られているようで民家の本にも載っています。
「民家のデザイン」川島宙次/相模書房 昭和61年発行
この店を訪ねてから既に26年。再訪してみたいと思っています。