透明タペストリー

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『源氏物語』を読み終えて

2022-09-25 | G 源氏物語

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角田源氏全3巻、約2000ページ。

 作家・角田光代が現代語訳した『源氏物語』全3巻(河出書房新社2020年)を4月15日から週2,3帖のペースで読み続け、昨日(24日)ようやく読み終えた(過去ログ)。


「源氏物語」という平安時代に書かれた長編小説がある、ということを知ったのはたぶん中学生の時。いつか読んでみたいと思ったのは高校生の頃か。読まなくてはならない小説、読まずに死ねるか『源氏物語』、と思うようになったのは今から15年、いや20年くらい前のことだろうか。

2008年には瀬戸内寂聴の現代語訳「源氏物語」全10巻(講談社文庫)を買い求めている。ただ、この本は読むことなくその後、他の多くの本とともに松本市内の古書店に引き取ってもらった。

ブログに進捗状況、レビューを書くことにして読み始めた。こうすれば途中で挫折するわけにはいかない。

手元に『カラダで感じる源氏物語』という文庫本(大塚ひかりちくま文庫2002年)があるが、巻末の解説には**著作を何冊か読めば分かるのだが、『源氏物語』などおそらく全文を諳んじているはずだし**(292頁)と書かれている。

46枚のかるたを畳の上に並べて俯瞰するように全54帖を見通すことができなければ「源氏物語」を縦横に語ることはできないだろう。私は登場人物が多いこと、登場人物が複雑に関係していることに理解を阻まれた。いや、自分の脳の劣化故か。だが、断片的にせよ感想を後日書きたいと思う。

今は長年の念願が叶ってうれしいという気持ちでいっぱいだ。


『源氏物語』を読み進めるにあたり理解の参考にした書籍は以下の通り
  『ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 源氏物語』(角川文庫2021年52版)
  『源氏物語 おんなたちの世界』堀井正子(信濃毎日新聞社2009年)
  『源氏物語 解剖図鑑』佐藤晃子(エクスナレッジ2022年3刷)
  『源氏物語を読む』高木和子(岩波新書2021年)