和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

大正15年の『一読する必要があります』

2023-07-04 | 書評欄拝見
ネット注文した古本、新潮文庫の『注文の多い料理店』が
今日あたり届く頃です。

はい。手にする前に大正14年・15年の草野心平さん。
もう、今から百年ほど前の草野心平さんの言葉を拳拳服膺しとかなきゃ。

「・・なかには草野心平のようなひともいることはいた。
 当時、まだ中国広州嶺南大学在中であった草野は、後輩から贈られた、
 刊行されて間もない『春と修羅』を読んで深い感銘を受け、
 翌14年、日本に帰国するやいなや賢治を、自らが主宰し創刊した
 同人誌『銅鑼』の同人に勧誘したのである。賢治もその勧誘に応じ、
 詩作品二篇を草野の許に送ったが、草野は草野で、賢治から送られてきた
 二篇を『銅鑼』第4号(大正14・9)の巻頭に据える・・・ 」

さてっと、それでは、草野心平さんは、賢治の童話を、どう評したのか?

「・・・童話についても、童話集刊行の約一年半後――
 大正15年8月号の『詩神』の詩壇時評で、

 『 童話界に於いても、最近すばらしい収穫として、
  【 注文の多い料理店 】を一読する必要があります。
   今後どんな仕事をして行くか、恐るべき彼の未来を想ふのは
   私にとつて恐ろしく、よろこびである  』

 と書いたが、当時まだ学生であった草野の、この最大級の賛辞も、
 詩壇や文壇あるいは一般大衆に影響を及ぼすまでにはいたらなかった。 」

  ( p196~197 萬田務著「孤高の詩人宮沢賢治」新典社・1986年 )


はい。草野心平氏が約百年前から
『 一読する必要があります 』と語っていたのに、その百年後、
ようやく、私は文庫で『注文の多い料理店』を手にするところです。

ということで、郵便はたいていお昼ごろ配達されるので、
今日届きますかどうか(笑)。

はい。古本が届くまでの待ち時間。


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書評で新刊を買う。

2023-06-06 | 書評欄拝見
産経新聞を購読してます。といっても、テレビ欄中心(笑)。

6月2日(日曜日)の産経読書欄に、酒井信が
福田和也著「保守とは横丁の蕎麦屋を守ることである」(河出書房新社)
の書評を載せておりました。

はい。私は、どちらの方の本も読んだことはありません。
それでも、この書評がよかったので、新刊を注文することに。

うん。酒井氏の書評だけで、私は満腹感がありました。
短い書評に、元気が出そうな言葉のてんこ盛り。
ここは、書評の紹介にします。

「 ・・・・・時代と対峙し、自己の価値観を
  批評として切り出す時に、ユーモアを忘れないこと。

  不景気な時代に、景気の悪い生き方をしないこと。

  福田恆存(つねあり)は『 伝統にたいする心構え 』で、
  文化とは生き方であり、狂気と異常から身を守る術だと述べている。

  ・・・・『 日常の精神の安寧 』に関わる共同体主義だと言える。

  ・・日本の保守思想は、日常の安寧を『文化』として尊ぶ点で、
  思いの外、臨床心理学と近い関係にある。・・        」

ちなみに、書評の最後はというと、

 「 ・・『 日常の精神の安寧 』を尊ぶ福田らしい
  『 生きた文学 』で、彼の弟子であることを誇らしく思う。 」


このキラキラする言葉の断片を、さあ、どう組み立てればよいか
わからないままに、それではと、新刊を注文することに。
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新聞の書評欄。

2023-05-07 | 書評欄拝見
読売の古新聞を、数か月分もらってきた。
とりあえず、日曜日の読書欄をひらくと、
欲しい本が数冊できてしまう。

うん。買おうかどうしようか。
と迷っていると、思い浮かんできたのが
桑原武夫の「書評のない国」という2頁弱の文でした。
はい。こういうときは話題をかえて、
違うことを考えるにかぎります(笑)。

「書評のない国」は1949年12月の雑誌に掲載された文でした。
そのころは、今みたいに、書評が盛んになる前の時代でした。
こうあります。

「書評というもののないことが、日本の出版界の特色である。
 フランスでもアメリカでも、雑誌には毎号必ずガッチリした、
 つまり漫評でなく、内容を分析した上で批評を加えた書評欄があり、
 それが全誌の五分の一、さらにそれ以上を占めている。

 民衆も学者もそれによって本を選ぶのだが、一流の雑誌に
 取上げられたものは、ともかく一応の本だという安心感があるのである。

 日本では広告によるのみだが、広告活字の大きい方がいい本
 というわけにはゆかず、デタラメで買っている。
 用心ぶかい人は著名書店の有名著者の本を、という卑屈な態度になっている。

 かつて『思想』は書評欄に努力したが失敗し、
 唯一の雑誌『書評』も廃刊した。

 これを惜しむよりも、なぜ日本では書評が成立せぬかを
 分析してみる必要があるだろう。

 よい書評は高くつき、貧しい出版資本ではもたぬこと、
 学界、文学界の前近代性が公平な批評を忌避すること、

 インテリに悪しきオリジナリティ意識がつよくて書評に頼らないこと、
 大衆は流行で本を選び書評を不要とすること、まだまだあろうが、
 ともかく書評が成立せぬかぎり日本の出版界は一人前ではない。 」

         ( p568~569 「桑原武夫集 2」  )


はて。74年前のこの言葉を、現代ではどのように読むのだろう?

私が小さいころには町に映画館があった。
近くの市にいけば、そこにも映画館通りがあった。
いまは、町にも近くの市にも、映画館がなくなり、
映画を観に行くにも、旅行気分となります。

ということで、映画館で映画を観るのは、
地方にいると、それは贅沢体験になります。

最新映画の紹介で、『銀河鉄道の父』を紹介しておりました。
そのなかに、原作の紹介があったので、さっそく古本で注文。

ぱらりと後半をひらいてみる。
うん。最後はそこから引用。

「  夕方になった。みぞれがふっている。
   古新聞を燻(くす)べたような青みがかった灰色の空から、
 
   白い雪と、銀色の雨がもみあいつつ降りそそいでいる。
   この気候ないし落下物を、花巻のことばで、

   ――― あめゆじゅ。

   という。
  『 あめゆき 』のなまった言いかたなのだろう。・・・ 」

   ( p287 門出慶喜著「銀河鉄道の父」講談社・2017年 )






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簡単明瞭な。

2022-12-11 | 書評欄拝見
福間良明著「司馬遼太郎の時代」(中公新書・2022年10月発行)
副題には「歴史と大衆教養主義」とあります。

私は、産経新聞と、最近はそれに夕刊フジをとっております。
その両方に、この新書の書評が載っておりました。

夕刊フジ11月19日(18日発行)の
鎌田浩毅さんへのインタビュー記事の下に小さく
この新書の書評がありました。まずはそこから引用。

「 『司馬史観』と称された司馬の歴史の見方は、
  1990年代に『新しい歴史教科書をつくる会』へ影響を与え、
  歴史学でも大きな論争となった。

  本書は、『二流』の学歴、兵士としての戦争体験、
 『傍系』の新聞記者から国民作家へ駆け上がった生涯を、
  まず、たどる。・・・・     」


つぎに、産経新聞12月10日の「土曜プライム」に著者の写真入りで
この本がインタビューで紹介されいる。こちらは(横山由紀子)と
署名の書評でした。そこには、著者略歴も小さく載っております。
そこを紹介。

福間良明(ふくまよしあき)昭和44年熊本市生まれ。
「『働く青年』と教養の戦後史」で平成29年、サントリー学芸賞受賞。
「『勤労青年』の教養文化史」「『戦争体験』の戦後史」などが
著書としてあるようです。

はい。私にははじめて知る名前なので、興味津々。
まず、書評されていた新書を注文。
それが届いたので、パラパラとひらく。

第4章は「争点化する『司馬史観』」となっております。
ちょこっと、ここを引用してみます。
「坂の上の雲」の表紙カバーの写真が載っている箇所でした。

「司馬は、自らの作品が『小説らしさ』から逸脱していることに自覚的だった。
 司馬は『小説とは要するに人間と人生につき、
     印刷するに足るだけの何事かを書くというだけのもので、
     それ以外の文学理論は私にはない。以前から私は
     そういう簡単明瞭な考え方だけを頼りにしてやってきた』
  と・・・・  」( p200 )

はい。この新書。もうちょっと丁寧に読んでみます。
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本の読みたくなり方。

2022-11-24 | 書評欄拝見
新聞は見出ししか読まないし。
本は表紙に目次にあとがきに、
せいぜい書評と解説チェック。
ハウツウ本で育ってしまった、
ハウツウ本に足むけ寝れない。

そんな横着者にも、何か楽しみがあるはず。
本は楽しまなくちゃいけないとは丸谷才一。

『 僕はおもしろがって読むことだと思うんですね。
  おもしろがるというエネルギーがなければ、
  本は読めないし、読んでも身につかない。
  無理やり読んだって何の益にもならない。 』
  ( 丸谷才一著「思考のレッスン」そのレッスン3の最初のページ )

このレッスン3は「思考の準備」でした。
そのなかに「本をどう選ぶか」があります。

「 問題は『どういう本を読みたくなるか』
  というところにあるんじゃないでしょうか。

  要するに『本の読みたくなり方において賢明であれ』
  と言うしかない。  」 ( p113 単行本 )


寝て起きたら、この『思考のレッスン』が思い浮かびました。


夕刊フジ( 2022年11月19日〈18日発行〉 )にあった
新刊の鎌田浩毅氏の角川新書の紹介文。
インタビューのようです。その最後の方を引用。

―― 2035年プラスマイナス5年で南海トラフ巨大地震が起きる予測が

『 日本人の半数にあたる6000万人が被害を受け、
  被害規模は東日本大震災の10倍で、国も自治体も頼れません。

  だから自力で生き延びる方策を立て、今から準備する。
  自立と自律が大事。地球科学の知識を得て、
  人生の知恵と教養で乗り切ろう、という発想です。 』


いちばん最後の質問に、『体の知恵を駆使する』という言葉が出てくる。
そこも引用。

――今後は新しいテーマも

『 通産省地震調査所時代が第一の人生、
  次の京大教授が第二の人生。

  ここまで研究という頭脳の世界で
  学問に没頭しましたが、今度は
  体の知恵を駆使する身体論。

  野口晴哉が編み出した整体の勉強をずっとしていたので、
  地球生命とか身体の研究もしたい。
  
  地震予測、噴火予知には限界があり、
  危険が迫ったら逃げ出す動物的な身体能力も必要なんです。
  まだ研究は緒についたばかりですが・・・ 』

はい。これがインタビューの最後の箇所。
ここに、野口晴哉という名前が出てくる。

鎌田浩毅著『揺れる大地を賢く生きる 京大地球科学教授の最終講義』
をさっそく買ったのですが、まえがきだけ読んで、後でまたと本棚へ。

そうして、あたらしく野口晴哉の本をひらいてみたくなる。
まったく、横着者の王道を突き進んでゆくような開き直り。
 


 
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読まない本の夢。

2020-07-05 | 書評欄拝見
本を読めないからでしょうね。
本の紹介文を読むと、夢を見るような気がします
(じっさいに、本を読んでいる方には笑われるかな)。
というので、私は書評本を読むのが好きです(笑)。

何でこうして、はじめるかというと、
向井敏著「本のなかの本」(毎日新聞社1986年)を
本棚から取り出してきたから思うのでした。
向井敏さんのこの本には150冊の本が紹介されている。
それなのに、私はそのなかの、数冊しか読んでいない。
うん。これからも読まないのだろうなあ(笑)。
けれども、この本の紹介本は好きです。
ああ、世の中には、こんな本があるのだと教えてくれる。
うん。それが本の夢を見るような気になるよろこび。

はい。梅雨時は、なんとなく本棚が黴臭くなります。
こういうときは、楽しい話をつづけます(笑)。

「書評史上まれに見るすばらしい言葉」と向井さんが
指摘しておられる箇所があるのでした(p143)。

うん。短い文なので引用します。向井敏さんが
中野重治著「本とつきあう法」を取り上げた箇所です。
まずは、中野氏の言葉の引用からはじまっておりました。

「歩きまわったからといって遍歴したということにはなるまい。
四国西国とか、学問上・宗教上の問題とか、何かそこに目安が
なければ遍歴といえぬという気がするが、その気持ちからいうと、
わたしなどは読書遍歴はしなかった、いくらか歩きまわったことは
歩きまわったが、コースはなかった、札所もなかった、さらにいえば、
歩きまわるところまで行かなかった、まずはぶらついたという
ところだという気がする。」

はい。枕言葉のようにして、引用からはじまっているのですが、
2頁の短い文の、最後の箇所でした。

「・・集中の圧巻『旧刊案内』のなかに、芳賀矢一、杉谷代水の
共著になる『作文講話及文範』、『書簡文講話及文範』に触れた
章がある。文章と手紙の書き方を説いたこの古い二冊の本の
ために、中野重治はその美質を簡潔的確に評したうえ、
書評史上まれに見るすばらしい言葉を捧げた。
その頌辞に親しく接するだけのためにも、
この本はひもとくに値する。いわく、

 ああ、学問と経験とのある人が、材料を豊富にあつめ、
 手間をかけて、実用ということで心から親切に書いてくれた
 通俗の本というものは何といいものだろう。        」

はい。これを読んだ私はといえば、
ネット古本屋に、出品されるのを待って
「作文講話及文範」上下巻と
「書翰文講話及文範」上下巻との
両方を揃えました。あとは、パラパラとひらいて、
いつかは、読もうと本棚へ並べたのでした(笑)。

ちなみに、
「作文講話及び文範」はその上巻だけですが、
講談社学術文庫(1993年)にはいっております。
あと、中野重治著「本とつきあう法」(ちくま文庫・1987年)。

うん。講談社学術文庫の「作文講話及び文範」をひらいて、
第一講話の前のページに引用された漢書を読む。

 智者千慮、必ず一失有り。
 愚者千慮、また一得有り。

文庫の最後には索引があって、その次のページに
こんな引用がありました。最後にそこを孫引き。

「汝(なんじ)文に堪能なりと思ふや、そを信ずるなかれ、
そを信ずること遅かれ。天の汝に命ずる所のものは、
語ることにあらず、書くことにあらず、唯々行ふことにあり。
                  カーライル   」
(p480)


はい。このついでになんですが、
GOOブログで毎日更新されているのを、
見させて、読ませていただいて、おかげで
楽しませてもらっております。
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梅棹忠夫の一冊。

2019-03-29 | 書評欄拝見
「もったいない本舗」へ古本を注文。
梅棹忠夫著作集第4巻「中洋の国ぐに」。
アマゾンからの注文でした。
送料共で1457円。
中古品で可の表示でしたが、
函入で月報もあり、しかも、
新刊本屋で購入したような、
きれいな一冊が届きました。


この第4巻に「モゴール族探検記」が
はいっております。
この全集本には巻末にコメントが、
載っているので、ありがたい(笑)。

さてっと、そのコメント2に
板垣雄三氏が
「『モゴール族探検記』の語るもの」
と題して書いているのが魅力です。
もったいないので、引用(笑)。

「・・もし仮に、梅棹のあまたの著作の中から、
どうしてもただ一点だけを選ばなければならぬ
羽目になったら、私はあれこれ思いめぐらした
あげく、結局は、やはり『モゴール族探検記』
が好きだ、と言うだろう。『モゴール族探検記』は、
一度読んだら忘れられぬ、詩情あふれる書物だった。
繰り返し愛読した人は多いと思う。
・・・・」

「・・そればかりでなく、同書は、書斎の人々に
『実地の』学問の目的・方法・技術・効果を
するどく問いかけるものでもあった。著者は
『まえがき』のはじめに、『これは学術報告ではない』
とことわっている。しかし、それは新しいスタイルの、
社会に開いた(ただし啓蒙的であるよりは挑発的な)
学術報告であった。」


「・推理小説を地でゆくようなものだった。・・
とりとめもない点景と断片的事実の積み重なりが、
判断のための精妙な伏線を形づくる。
身近でごくありふれた事実が意外にも
決定的な鍵だったのだということがつかめた瞬間、
全体が一挙に理解されるようになっていく
『氷解』のおもしろさ。これは、こたえられない。」

はい。
まだまだ、引用をしたいのですが、
私などは、このコメントだけでも、
古本を買った価値が十分あります。

これが著作集刊行時では、
6200円だったのですから、
古本は、ありがたいです。

ちなみに、「モゴール族探検記」は
岩波新書にあるので、新刊で864円なり。
でも、このコメントは読めません(笑)。

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書評欄から本を選んで。

2019-03-02 | 書評欄拝見
鶴見俊輔の文「めだかの学校」に、
桑原武夫氏との出会いの箇所がありました。


「昭和23年に、私は桑原武夫に初めて会った。
・・のびやかなつき合いの開ける可能性がわかり、
数か月で気が楽になった。

その予感をもったのは、昭和23年の秋のある日
(ことによると夏だったかもしれない)、
日比谷のビルの一室で、人文科学研究所に集めるための
英語の新刊書のリストを作ったときで、かなりの分量の
ある英語の雑誌類を積み上げて、そのうちの書評欄を見ては、
目ぼしい本をいっしょに選んでいた時からである。
4~5時間つづけて、いっしょに仕事をしたことになったが、
私はそのころ26歳になったばかりだったが、
さらに20歳も年上の教授が私と同じように雑誌類を
ひっくりかえし、書評欄から本を選んでいく手早さに感心したし、
目ぼしいものとして選ばれた本が結果としてかなり
一致したのを見て、うれしかった。

それ以前10年近く、京大の人文科学研究所は英語の
新刊書を買っていなかったと思うので、このときに
選んだものが、戦後の再出発のときに
(とくに新設の西洋部にとって)大切な役をになった。

・・・・・・
京大の人文科学研究所の共同研究は、
教授が制度上の権威によって班員に仕事を割り当てる
という方式からはほどとおい、指導者が自分で人一倍働き
他のものも日本人らしい勤勉な習性を刺激されて自発的に
働きはじめるという方式の積み重ねでできたものである。」


うん。このあとも肝心なのですが、
つい、引用が多くなるのでこのくらいで(笑)。


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わくわくしてくる。

2019-01-27 | 書評欄拝見
読売新聞の読書欄がいいですね。

はい。私は一月の一ケ月だけの試し購読。
うん。読売新聞の読書欄はいいなあ(笑)。

今日も今日とて、
読売新聞の読書欄をひらいて、
二冊注文してしまいました(笑)。

一冊は
加藤徹氏が書評をしている西村智弘著
「日本のアニメーションはいかにして成立したのか」
(森話社)。
はい。加藤徹氏の書評の最後はこうでした。

「漫画アニメとアート志向のアニメーション作品に
対する位置づけが、日本と世界で逆転している、
という著者の指摘は興味深い。アニメも日本文化も、
過去100年、予測不能の進化を続けてきた。
さて次は。本書を読むと、わくわくしてくる。」


はい。どう逆転しているのか?
さて、どうわくわくしてくるのか?
気になるじゃありませんか(笑)。

あと一冊は
藤原辰史氏が書評している
多田朋孔、NPO法人地域おこし著「奇跡の集落」
(農山漁村文化協会)

さてっと、書評のはじまりとおわりとを引用。

「新潟県十日町市の池谷集落の『奇跡』を描いた本である。」

書評の終わりは、というと

「ところで、私が本書を選んだ最大の理由は、
彼の配偶者の秀逸なエッセイである。
『猛吹雪、虫刺され、無謀、話すのも嫌、
外堀固められる、迷惑な話』・・・・・
移住先と夫への反発や違和感を、
この集落の魅力とともに妻が淡々と書く。
この作業が実は最も大事なのかもしれない。」

はい。
最も大事な「この作業」を読んでみたくなりました(笑)。


新年のひと月は、新刊本代を気にもせず。
晴れ晴れと(笑)。


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新年「本のよみうり堂」。

2019-01-06 | 書評欄拝見
1月だけ読売新聞を購読することにして、
今日は日曜日。読書欄がある日。

さっそく、書評に魅せられて、
新刊2冊注文してしまう(笑)。


読売新聞の書評欄で
小説など読まない私なのに、
村田喜代子著「エリザベスの友達」(新潮社)が
岸本佐和子さんの書評で掲載されており、気になる。
気になるので、ネット注文。
岸本さんの書評の
はじまりは、

「結婚してすぐ天津に渡り、敗戦とともに
苦労して引き揚げてきた97歳の初音さんは、
今は九州の有料老人ホームで暮らしている。
訪ねてくる娘たちを『誰だこの女』という目で見、
名を問われれば『エリザベス』と答え、
夕方になると『それではお暇いたします』と
どこかに帰ろうとする、
まあ立派な認知症老人だ。」


この書評の最後は、

「読みながらずっと考えていたのは、
一昨年他界した自分の父のことだ。
父も最後のほうは郷里の丹波篠山にいるつもりになって、
言動がいろいろとシュールだった。
ひどくうろたえたけれど、
あれもきっと自由になっていたのだな。
あの時に戻っていろいろと訊ねてみたいけれど、
親は一度しか死んでくれない。」


もう一冊。
加藤徹氏が書評しておりました。
中島恵著「日本の『中国人』社会」
(日経プレミアシリーズ・850円)。

こちらも書評を紹介。
はじまりは

「在日中国人の数は、高知県の人口と同じだ。
約73万人で、なお急増中である。
フリージャーナリストである著者は、
多数の在日中国人に取材し、
その生き方や本音を紹介する。・・・
『日本の教育はゆるすぎる』
『中国のほうが数学や理科の授業は進んでいる』
という親の声は、耳が痛い。
『日本にいればマイホームを持つという
夢を比較的簡単に実現できる』
という中国人が考える理由も示唆的だ。
中国のGDPは日本の約3倍になったが、
大都会のマンション価格は日本より高くなり、
戸籍による差別も残る。
日本は平等で、中国人でもローンを組める。
・・・・・」


はい。新年の書評で、本をネット注文。


そういえば、私は地方に住んでおります。
ちょっと昔、新刊を注文して1週間はかかっておりました。
すぐに読みたければ、都会へと買いにでかける。

そんなことをしている頃に、IBMのコマーシャルがあった。
ネットで本が地方にいても簡単に届く手軽さを宣伝してた。
日本でも、そんな社会が身近になるんだなあ。
そう思っていたら、いつのまにかそうなっている。

そんな、ちょっと昔のことが思い浮かぶ、新年です(笑)。


そうそう。私は産経新聞を定期購読しております。
今日の、産経新聞の読書欄をひらくと、
こちらにも、村田喜代子著「エリザベスの友達」
と「日本の『中国人』社会」の二つとも
書評が挙げられておりました。
けれども、産経の書評では、買おうという気になれなかった。
ちなみに、「日本の『中国人』社会」は
産経では、無署名の小さい紹介書評なのでなおさら。

うん。産経の書評をけなすのも何なので、ほめます。
産経の「この本と出会った」のコーナーはよかった。
建築家・伊東豊雄氏が武満徹著「音、沈黙と測りあえるほどに」
を紹介しておりました。そこで伊東氏は、
その出会いを、こう指摘しておりました。

「他人に語りかけると言うより、自ら熟考を重ね、熟考の末に
自らに語りかけているような文章に強く惹かれた。」


新年早々、このような言葉を新聞に拾えるよろこび。
これも、一月は、新聞を二紙購読の御利益かも(笑)。



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すっぱい葡萄。

2018-12-24 | 書評欄拝見
産経新聞12月23日に
「今年 私の3冊」という1ページがありました。
そのはじまりに花田紀凱氏が3冊をあげており、
私が気になったのは、3冊目(笑)。
その3冊目を紹介。

「忙しい仕事の合間、平川先生の著作を
ひもとくのは至福の時である。
読む度に、学問とはこんなに楽しいものかと思い、
ああ、若い日にもっと、もっと勉強しておけばよかった
と痛感する。
平成28年11月から順次刊行され、全18巻(平川祐弘決定版著作集)
のうち現在12巻まで出ている。どの巻を読んでもいいけれど、
おすすめは先生の読書遍歴を中心とした
『書物の声 歴史の声』。」

とありました。
うん。私は平川祐弘氏の著作を齧っただけで、
主要著作の未読本が多い。この著作集は買っていないのですが、
それでも『書物の声 歴史の声』は単行本で持ってます
(ちっとも自慢にならない)。

何でも勉誠出版の著作集では、
『書物の声 歴史の声』に、単行本未収録の200余点が
この決定版著作集には含まれているらしい。

はい。私は高いから、この著作集は買わない(笑)。
イソップの『すっぱい葡萄』よろしく、
単行本の『書物の声 歴史の声』のほうが
おいしいよと言いたい気がしてくる。

ということで、
単行本『書物の声 歴史の声』を、
あらためて、ここで紹介してみくなりました。
単行本の、出版社は弦書房。
弦書房は、福岡市にある出版社。
単行本は2009年11月発行。
著作集にはどうだか知りませんが、
単行本の「書物の声 歴史の声」には
挿画があり、それは奥さんの平川依子さんの絵。
私など、読んだ内容はすっかり忘れても、
挿画は、というと思い浮かべられる本です。
それほどに、印象に残る挿画が
2~3頁おきに描かれており、
本文にあいまって、嬉しい読み物となっております。

はたして、決定版著作集には
この挿画は、どうなったか?

こうゆう、機会なので、
単行本の九州に関連する箇所を引用。
題は158「橋本発言」とあります。


「『「朝日新聞」は愚かな言論機関。
すぐに廃業した方がいい』といいきる橋下を
むしろ良しとした。多くの人が感じながら
口に出せない傾向的な新聞に対する嫌悪感を
氏が公然と述べたからであろう。
大新聞の主幹が奇妙な論説を書く。
世間と論説委員の感覚に温度差があり過ぎる。
紙上の楼閣に棲む中央のマスコミ関係者の
頭の中で作られた『世論』なるものに
地方のマスコミもやすやすと追随してはいないか。
大部数のマスコミは影響力を誇るが、
部数が多いだけが能ではない。欠点もある。
地方紙の『熊日』には記者の個性がまだしも
感じられるが、全国紙にはそれが希薄だ。」(p218)


さてっと、単行本のあとがきも引用。
はじまりは

「1992年、60歳になった私は九州の大学へ招かれた。
そんな有難い縁で九州の新聞の文化欄にしばしば
寄稿することとなった。私にとくに目をかけてくれた人は
『熊本日日新聞』の井上智重氏で・・・・」

うん。もう少し引用しておきます。

「私は反体制ではなく、強いていえば反大勢である。
論壇や文壇主流に遠慮せず、正直に少数意見を発言
することも許され、反時代的考察も述べることができ
有難かった。地方新聞の存在意義は中央のマスコミの
紋切型や大新聞の大権威に簡単に服さない点にも
あると思っている。・・・」

うん。久しぶりに本棚からとりだすも、
もうすっかり、忘れておりました(笑)。

はい。決定版著作集は高価で、
私には、手がでないのですが、
これを機会に売れますように。



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AI vs. 子どもたち。

2018-12-21 | 書評欄拝見
書評を読んでもすぐに忘れちゃう。
本を読んでもすぐに忘れる。
それでも、本は本棚に残る。

今年は
新井紀子著「AI vs.教科書が読めない子どもたち」(東洋経済)
を購入したのでした。何となく、パラパラ読み(笑)。

書評に興味を持ちました。
産経新聞4月15日助川幸逸郎氏の書評でした。

あと、月刊雑誌に佐久間文子さんが書評をあげていた
(もう、どの雑誌だったか忘れている)。

うん。教育関係者の間では、新井紀子さんというのは
よく知られた方のようです。そうお聞きしました。

はい。新刊購入してパラパラ読みしたあと、
年末には、しっかり忘れておりました(笑)。

そうしていると、雑誌Voice平成31年1月号。
ここに、山本七平賞の発表が掲載されてます。
なんと、新井紀子氏の、この本が受賞。

その選評から、すこし引用。

呉善花さんは

「数学者であり、人工知能の専門家である著者が、
具体的なプロジェクトを通してはっきり論じきった意義は大きい。
そこで問題となるのが、『AIにはできなくて、人間にしかできない
仕事をする能力とは何か』であり、著者はそれを
『文章の読解能力』だとする。・・・
同じ読解力でも、文脈・背景・行間など、
言外の(言葉では言っていない)意味を
読み解く能力はAIにはなく、人間にしかない。・・」

中西輝政氏は

「従来、AIに限らずIT問題全般に関して、
一般読者を対象として書かれた本の多くは、
本書のような原理的な深さをしっかりと保ったまま、
多くの読者が巻末まで変わらぬ『とっつきやすさ』で
読破できるような作品は皆無だったように思う。
しかし本書の最大の功績は、『教科書を読めない人間』
がAIには到底(つまり原理的に)望み得ない豊かで
ヒューマンな精神活動ができる
―――それゆえに教科書が読めないのだが―――
ことの素晴らしさを、反面から教えてくれていることだ。」

養老孟司氏は

「・・・第二はコンピュータという機械の解説にとどまらず、
子どもたちに実際に問題を解かせて、
結果をAIと比較したことである。
そう述べるのは簡単だが、これはじつは大変な作業である。
現代社会の実際を『測る』のは、多くの人が嫌う。
手間がかかって、その割には反論されることが多い。
むしろ大上段から原則論を述べたほうが楽である。
新井さんはその面倒な作業をきちんと遂行した。
私自身はそこを大きく評価したい。
その結論はじつに興味深く、示唆するところが大きい。
たとえば新井さんのいう『読解力』は、
言語を用いた単純な論理作業だと思うが、
これが中学生段階で伸びる、という指摘である。
統計的には高校生ではもう伸びない。・・・」


中西輝政氏選評の最後の一行が印象深い。

「山本七平賞にふさわしい作品として高く評価したい。」


ああ、私は今年、何を読んでいたのだろう(笑)。
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青年、壮年、老年の読みものとして。

2018-10-09 | 書評欄拝見
そうだ。と思って
古本で上野瞭著「目こぼし歌こぼし」の
単行本を注文する。それが届く。
童話館出版の単行本でした。
140円+送料350円=490円なり。
カバーはないのですが、きれいな一冊。

だいぶ前に、単行本で読んで、
他の方に読むようにすすめて、
その本を差し上げてしまった。
差し上げた後に、しまったと思っておりました。
いつでも買えると思っていたら、単行本は品切れ。
そのまま、すっかり忘れておりました。
文庫本は、それでも持っておりました。
文庫解説、鶴見俊輔。
この機会に、解説のはじまりを引用。


「現代の世界は、あまり複雑になってしまったので、
その骨格を単純な仕方でとらえる方法が、
二十世紀以前の人びと以上にわれわれにとって必要となる。
少年少女小説は、この故に、二十世紀なかばに、
新しい意味をもってあらわれた。

それは、小学校五・六年生むき、とか、
中学校一・二年生むきというような、
本屋でさがすのに便利な分類をこえて、
高校生、大学生はもちろんのこと、青年、壮年、
老年の読みものとして大切な役をになっている。

老年に入って、うまれそだったころをなつかしんで
童話に読みふけって死ぬ、などというのは、
これもとても良い趣味と思うけれども、
少年少女小説の役割は、ノスタルジアの中にとかしきれない、
もっと深刻な、社会的意味をもつ。・・・・」
(講談社文庫・p346)


どうして、人にあげてしまったのか?
今も読み返せば、それを思い出すか?


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「どこにでも神様」の書評を読む。

2018-10-08 | 書評欄拝見
昨日山車引き回しがあり、
晴天で日焼けしました(笑)。

さてっと、読みたくなる書評があったので、
そこから引用。

まずは新潮45の10月号の書評欄。
稲垣真澄氏が、野村進著「どこにでも神様」(新潮社)を
とりあげておりました。
はじめの方にこうあります。

「『知られざる出雲世界』をとことん歩いたのが本書。
なぜ出雲なのか。やはりそれは出雲世界が、ちょっと
注意さえすれば、『どこにでも神様』が今もありありと
感じられる地域だからにほかならない。
あらかじめいうならその神様は、・・不動産屋の広告に
『(敷地内に)荒神様有り・隣地に水神様とお稲荷様有り』
の注記があったり、あるいはお神楽の舞子と観客が、
暖かな一つの多幸感に包まれてしまうことなどのうちに、
自ずと感じられる小さな神様である。」

稲垣真澄氏の書評の最後はというと

「あとがきでの著者の感想が面白い。
三つの領域に共通するのは無料であることだ、と。
なるほど、いずれもタダである。
逆にいうと、タダでない領域の拡大、経済主義の横行が、
日本の多くの神々に退場を強いたことは確かなようだ。」


はい。今度読んでみます。

はい。地域の祭りに参加したあとで読み直すと、
興味が湧く書評となっておりました。

産経新聞の書評欄(2018年9月30日)にも
河合香織氏が、この野村進著「どこにでも神様」を
書評でとりあげておりました。
その書評の最後の箇所を引用。

「根底に流れる主題は、神とともに生きる人たちが持つ
『多幸感』のありようから幸福とは何かを考える軌跡だろう。
なかでも水木しげるの幸福感について、本書で京極夏彦が
語った『基本は生きていれば幸福なんです。でも、
恐怖や悲しみが一定量なければ、幸福は感じられない』
という言葉の深遠さに心が揺さぶられる。

神楽の舞子も観客も、その時は神になるだけではなく、
鬼にもなる。神や自然、受け継がれてきたものに畏敬を持ち、
すべてを受け入れて穏やかに暮らす人々の知から、
日本人が元来持っていた幸福の姿が鮮やかに描き出される。

この書に出会った『縁』に感謝したくなる一冊だ。」


はい。この本、今度パラパラとひらいてみます。
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「大工は生木で家を建てない」

2018-06-30 | 書評欄拝見
新潮45の7月号に掲載されていた猪瀬直樹氏の
言葉が、印象に残る。

「始めたのは64歳なんだけど・・・
最初は家の周りを300メートル走っただけで
ハアハア息切れしていた。でも次第に・・・」(p110)

そして、この箇所。

「ぼくは作家で、植木屋さんとか、大工さんのカテゴリーで、
手に職を持っているから何歳になっても働くことができる。」
(p111)


そうそう、外山滋比古氏の文は、
一箇所一箇所の言葉がレンガのようで、
まるで、LEGOを組み立てるようにして、
ひとつのLEGOを持ってきて、あたらしく
別に組み立ててみたくなる、楽しみがあります(笑)。

外山滋比古著「新聞大学」(扶桑社)に
「読書・書評」と題した文があります。
そこから引用。

「出たばかりの本、ゆっくり読む時間もなく
急いで書いた書評はどうしても歪みがある。
『大工は生木で家を建てない』と言うが、
書評は『生木』のようなもの。
時がたてば、変質する。」

そして、外山氏は、
ときどき引用するあるエピソードをもってきます。

「イギリスの『タイムズ・文芸附録』は
世界的権威のある書評専門週刊誌である。
あるとき、目覚ましい企画を立てた。
25年前の同誌の書評をそっくりそのまま
再録したのである。もちろん書評はすべて無署名であった。

おもしろい、というか、驚くべきことが明らかになった。
25年前に、絶賛された本が、
いまはほとんど忘れられているかと思うと、
つまらぬ本だとされた本が有名になったりしている。
要するに、書評のいのちは25年ももたないということである。」
(p80~81)


はい。ほんとうは、もっと
「新聞大学」からの引用をしたいのは、やまやまですが、
そのテーマが大きすぎて、私には手に負えない、あとは、
この「新聞大学」で、研鑽を積むことといたします(笑)。

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