和田浦海岸

家からは海は見えませんが、波が荒いときなどは、打ち寄せる波の音がきこえます。夏は潮風と蝉の声。

正直で楽しい。

2016-09-13 | 詩歌
今日は、
読売新聞の歌壇・俳壇が掲載される日。
というか、毎回月曜日が
今月は、12日月曜が新聞休刊日だったのでした。
それで、13日に掲載がズレたのでした。

歌壇・俳壇に本が登場すると
つい読み直します。

栗木京子選の二番目でした。

 定年に備え密かに買い溜めし
      本が千冊眠気を誘う

   川崎市 新垣一雄

【評】千冊もの本を買い溜めたことに感心した。
本来ならば千冊を眺めて悦に入るところだが、
結句「眠気を誘う」が正直で楽しい。
起承転結が見事に決まった一首である。


俳壇には「区のお知らせ」
というのがありました。

小澤實選の5番目。

 読み返す区のお知らせや震災忌
  
   東京都 斎木百合子




俳句と本といえば、読み直したくなって
坪内捻典著「俳人漱石」(岩波新書)をひらく。
その最後に紹介されていた俳句はというと、

 秋立つや一巻の書の読み残し

この解説の始まりはこうでした。

「大正五年九月二日の芥川龍之介あての手紙に
書かれている俳句です。・・・・さらにいえば、
この年の十二月、漱石さんは他界されます。」
(p208)


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする