「ミケランジェロの暗号」はオーストリアのサスペンス映画だ。
第二次大戦中、オーストリアのユダヤ人画商がナチスに迫害され名画を奪われようとして抵抗する話をコメディサスペンスのように描く。二転三転し先を読ませない脚本が冴える。
1938年のウィーン。ユダヤ人画商カウフマン一家が営む画廊に、かつての使用人の息子ルディ(ゲオルク・フリードリヒ)が訪ねてくる。一家の息子ヴィクトル(モーリッツ・ブライブトロイ)にとっては兄弟同然の存在だった。カウフマン一家は400年前、バチカンから盗まれたとされるミケランジェロの名画を所有していると噂されていた。画廊主催のパーティーが終わった夜、ヴィクトルはルディからその真相を聞かれた。つい心を許して家の中の隠し場所で見せてしまう。
ところが、ルディはナチス軍に所属し大尉となっていた。彼は自分に有利になるように絵画のありかを軍に密告した。ナチスは画商の家に乱入する。隠し場所を見つけるが、すでに絵はない。問い詰めるナチス。
一家はスケッチを渡す代わりに、スイスへ行くことを交換条件にしてスケッチを渡す。ところが、中立国スイスで訴訟を起こされてはたまらないと一家は強制収容所へと送られる。
一方、ナチスは絵を取引の材料にイタリアと優位な条約を結ぼうとするが、イタリアお抱えの美術鑑定人に奪った絵が贋作であることを見破られる。本物の絵は一体どこへ行ったのか。どこかに隠した一家の父はすでに収容所で死亡、息子が収容所から呼び出されるが。。。。
イタリアルネサンス巨匠のミケランジェロのスケッチが400年前にバチカンで盗まれ、それがウィーンに住むユダヤ人の画商の手に渡る。オーストリアを強引に併合したナチスはそもそもイタリアの絵画だからイタリアに返してあげるのが筋だという。だからいったん戻せという。その都合のよく奪ったミケランジェロでイタリアとの条約は自国に優位にというナチスドイツの考えだ。でも金持ちで用意周到なユダヤ人だ。そうは簡単には盗まれないようにする。フィクションだけど、こんな話ありえそうと言えばそうかもしれない。この筋立ての発想がいい。
話の内容は読めそうだが、脚本は二転三転し、見ているものの裏をかく。これでもかこれでもかと裏をかく。ちょっとへそ曲がりがつくったんじゃないかと思わせる。
それなので意外に飽きない。
普通であれば、ナチスドイツとユダヤ人の絡んだ映画は目を伏せるようなむごい場面が次から次へと出てくる。でもこの映画はそうでもない。コメディ仕立てにしていると考えてもいいのかもしれない。途中で思わぬ逆転劇がある。まさにこれはエディマフィの映画を思わせる「大逆転」だ。
第二次大戦中、オーストリアのユダヤ人画商がナチスに迫害され名画を奪われようとして抵抗する話をコメディサスペンスのように描く。二転三転し先を読ませない脚本が冴える。
1938年のウィーン。ユダヤ人画商カウフマン一家が営む画廊に、かつての使用人の息子ルディ(ゲオルク・フリードリヒ)が訪ねてくる。一家の息子ヴィクトル(モーリッツ・ブライブトロイ)にとっては兄弟同然の存在だった。カウフマン一家は400年前、バチカンから盗まれたとされるミケランジェロの名画を所有していると噂されていた。画廊主催のパーティーが終わった夜、ヴィクトルはルディからその真相を聞かれた。つい心を許して家の中の隠し場所で見せてしまう。
ところが、ルディはナチス軍に所属し大尉となっていた。彼は自分に有利になるように絵画のありかを軍に密告した。ナチスは画商の家に乱入する。隠し場所を見つけるが、すでに絵はない。問い詰めるナチス。
一家はスケッチを渡す代わりに、スイスへ行くことを交換条件にしてスケッチを渡す。ところが、中立国スイスで訴訟を起こされてはたまらないと一家は強制収容所へと送られる。
一方、ナチスは絵を取引の材料にイタリアと優位な条約を結ぼうとするが、イタリアお抱えの美術鑑定人に奪った絵が贋作であることを見破られる。本物の絵は一体どこへ行ったのか。どこかに隠した一家の父はすでに収容所で死亡、息子が収容所から呼び出されるが。。。。
イタリアルネサンス巨匠のミケランジェロのスケッチが400年前にバチカンで盗まれ、それがウィーンに住むユダヤ人の画商の手に渡る。オーストリアを強引に併合したナチスはそもそもイタリアの絵画だからイタリアに返してあげるのが筋だという。だからいったん戻せという。その都合のよく奪ったミケランジェロでイタリアとの条約は自国に優位にというナチスドイツの考えだ。でも金持ちで用意周到なユダヤ人だ。そうは簡単には盗まれないようにする。フィクションだけど、こんな話ありえそうと言えばそうかもしれない。この筋立ての発想がいい。
話の内容は読めそうだが、脚本は二転三転し、見ているものの裏をかく。これでもかこれでもかと裏をかく。ちょっとへそ曲がりがつくったんじゃないかと思わせる。
それなので意外に飽きない。
普通であれば、ナチスドイツとユダヤ人の絡んだ映画は目を伏せるようなむごい場面が次から次へと出てくる。でもこの映画はそうでもない。コメディ仕立てにしていると考えてもいいのかもしれない。途中で思わぬ逆転劇がある。まさにこれはエディマフィの映画を思わせる「大逆転」だ。