映画「オン・ザ・ロック」を映画館で観てきました。
「オン・ザ・ロック」はソフィア・コッポラ監督の新作である。往年の名作「ロスト・イン・トランスレーション」でコンビを組んだビル・マーレイが出演する。夫が同僚の女性と浮気をしているのではと疑う妻が父親と相談し、夫の尾行をするという話である。
娘がいる身からすると、この題材は気になる。毎度のことながらソフィア・コッポラ監督作品の音楽のセンスは抜群で、女流監督らしいきめの細かい映画作りはハイセンスだ。ニューヨークの街を縦横無尽に走り回る2人の姿は滑稽である。しかも、最後に向けては父娘でメキシコのリゾート地にも行ってしまうのだ。
ニューヨークに住むライターのローラ(ラシダ・ジョーンズ)はアフリカ系アメリカ人のディーン(マーロン・ウェイアンズ)と結婚し、2人の子供にも恵まれた。ところが、新しく夫のアシスタントになった女性フィオナと残業を繰り返すようになり帰宅も遅くなり、夫婦関係も疎遠になってきた。良からぬことが起こっているのでと疑いを抱く。
そこで、ローラは自分の父親のフェリックス(ビル・マーレイ)に相談を持ち掛ける。フェリックス は母親以外の女性とも浮名をずいぶんと流していた。フェリックスはこれは怪しいとローラにこの事態を調査すべきだとアドバイスする。しまいには子供を預けて父娘2人で真っ赤なオープンカーに乗って夜のニューヨークへと繰り出すのであるが。。。
1.滑稽な登場人物
シドニー・ポワティエ主演の「招かれざる客」という名作はあるが、黒人男性と白人女性のカップルの映画はめずらしい。その黒人男性が浮気していると疑われる女性もアジア系だ。人種のるつぼニューヨークらしい感じはある。映画を見るまで知らなかったが、ラシダ・ジョーンズはクインシー・ジョーンズの娘と確認し驚いた。当然アフリカ系の血が入っているわけで、彼女の起用はなるほどと感じる。子ども2人の頭の毛はチリチリだ。
いつもながらビル・マーレイ のパフォーマンスはここでも滑稽だ。「ロスト・イン・トランスレーション」 で演じた俳優役がすっとぼけていていい感じだったのを思い出す。いつもは運転手付きのベンツでニューヨークを闊歩する。でも、2人で夫が乗ったタクシーを追うときは真っ赤なアルファロメオのオープンカーを自ら運転する。運転は荒い。セカンド発進でぶっ飛ばしてパトカーに追いかけられる。捕まった後、警官をけむに巻いてうまく手なずける話術が傑作だ。気が付くと、警官がオープンカーを押している。
あと、ローラのママ友でよくしゃべる女を何度も登場させる。ローラが夫のことで気をとられているのに一人でべらべら喋りまくる。ピント外れのこんな女っているね。この女の使い方にソフィアコッポラのしゃれっ気を感じる。
2.父娘の関係
ローラは相談した後で、何度も父親と会う。ハンフリーボガードがローレン・パコールと食事した場所やいろんなところへ行く。父親はいつもアポイントなしでふらっとローラの前に現れる。調査をする手はずを知っているせいか、夫のディーンがカルティエで買い物をしたとか、いまどこのレストランで食事をしているなんてこともわかっている。しまいにはメキシコのリゾート地のホテルを予約していることまで調べてしまい、2人で乗り込んでいくのだ。
娘から相談を持ち掛けるなんてことはあまりない。よくぞまあ在宅勤務が続くというくらい今期に入ってから会社に行っていない。それなので、時折食事に出かける。妻には言っていない。娘はスポーツクラブに通っているのでジャージ姿で出かけてこっそり外で会う。気の利いたところへ昼食に出かけたり散歩に出たりする。前は肉というと、娘はしゃぶしゃぶ専門だったが、最近は高級焼肉だ。
あとは四川系中華そしてタンドリーチキンに辛いカレー系、妻はコロナ恐怖症で外へ出たがらないので娘と2人で行く。KINTANやチャンピオンが多い。娘に限らず最近の女は肉好きだ。
この映画のテーマは何かにかこつけて娘と会いたがる父親の愛情ということなのであろう。ビルマーレイを見ながら自分の中に共通するものを感じた。
「オン・ザ・ロック」はソフィア・コッポラ監督の新作である。往年の名作「ロスト・イン・トランスレーション」でコンビを組んだビル・マーレイが出演する。夫が同僚の女性と浮気をしているのではと疑う妻が父親と相談し、夫の尾行をするという話である。
娘がいる身からすると、この題材は気になる。毎度のことながらソフィア・コッポラ監督作品の音楽のセンスは抜群で、女流監督らしいきめの細かい映画作りはハイセンスだ。ニューヨークの街を縦横無尽に走り回る2人の姿は滑稽である。しかも、最後に向けては父娘でメキシコのリゾート地にも行ってしまうのだ。
ニューヨークに住むライターのローラ(ラシダ・ジョーンズ)はアフリカ系アメリカ人のディーン(マーロン・ウェイアンズ)と結婚し、2人の子供にも恵まれた。ところが、新しく夫のアシスタントになった女性フィオナと残業を繰り返すようになり帰宅も遅くなり、夫婦関係も疎遠になってきた。良からぬことが起こっているのでと疑いを抱く。
そこで、ローラは自分の父親のフェリックス(ビル・マーレイ)に相談を持ち掛ける。フェリックス は母親以外の女性とも浮名をずいぶんと流していた。フェリックスはこれは怪しいとローラにこの事態を調査すべきだとアドバイスする。しまいには子供を預けて父娘2人で真っ赤なオープンカーに乗って夜のニューヨークへと繰り出すのであるが。。。
1.滑稽な登場人物
シドニー・ポワティエ主演の「招かれざる客」という名作はあるが、黒人男性と白人女性のカップルの映画はめずらしい。その黒人男性が浮気していると疑われる女性もアジア系だ。人種のるつぼニューヨークらしい感じはある。映画を見るまで知らなかったが、ラシダ・ジョーンズはクインシー・ジョーンズの娘と確認し驚いた。当然アフリカ系の血が入っているわけで、彼女の起用はなるほどと感じる。子ども2人の頭の毛はチリチリだ。
いつもながらビル・マーレイ のパフォーマンスはここでも滑稽だ。「ロスト・イン・トランスレーション」 で演じた俳優役がすっとぼけていていい感じだったのを思い出す。いつもは運転手付きのベンツでニューヨークを闊歩する。でも、2人で夫が乗ったタクシーを追うときは真っ赤なアルファロメオのオープンカーを自ら運転する。運転は荒い。セカンド発進でぶっ飛ばしてパトカーに追いかけられる。捕まった後、警官をけむに巻いてうまく手なずける話術が傑作だ。気が付くと、警官がオープンカーを押している。
あと、ローラのママ友でよくしゃべる女を何度も登場させる。ローラが夫のことで気をとられているのに一人でべらべら喋りまくる。ピント外れのこんな女っているね。この女の使い方にソフィアコッポラのしゃれっ気を感じる。
2.父娘の関係
ローラは相談した後で、何度も父親と会う。ハンフリーボガードがローレン・パコールと食事した場所やいろんなところへ行く。父親はいつもアポイントなしでふらっとローラの前に現れる。調査をする手はずを知っているせいか、夫のディーンがカルティエで買い物をしたとか、いまどこのレストランで食事をしているなんてこともわかっている。しまいにはメキシコのリゾート地のホテルを予約していることまで調べてしまい、2人で乗り込んでいくのだ。
娘から相談を持ち掛けるなんてことはあまりない。よくぞまあ在宅勤務が続くというくらい今期に入ってから会社に行っていない。それなので、時折食事に出かける。妻には言っていない。娘はスポーツクラブに通っているのでジャージ姿で出かけてこっそり外で会う。気の利いたところへ昼食に出かけたり散歩に出たりする。前は肉というと、娘はしゃぶしゃぶ専門だったが、最近は高級焼肉だ。
あとは四川系中華そしてタンドリーチキンに辛いカレー系、妻はコロナ恐怖症で外へ出たがらないので娘と2人で行く。KINTANやチャンピオンが多い。娘に限らず最近の女は肉好きだ。
この映画のテーマは何かにかこつけて娘と会いたがる父親の愛情ということなのであろう。ビルマーレイを見ながら自分の中に共通するものを感じた。