映画「コネクション」は巨匠シドニー・ルメット監督による法廷物だ。
2006年に製作されていたが、日本では監督の死後に初めて公開された。監督のこのあとの作品「その土曜日7時58分」が緊迫感のある傑作だった。これもかなりいける。主演男優をはじめなじみの少ない俳優が中心で、当初日本未公開と判断されたと思うが、むちゃくちゃ面白い。映画のレベルはかなり高い。
植木等を思わせる主役ヴィン・ディーゼルの緩急自在の演技には拍手をおくりたい。お見事!
アメリカ政府は全米最大のマフィア・ファミリーを一掃しようと連邦当局の捜査の後、ルッケーゼ・ファミリーのメンバー20人を76もの容疑で裁判にかけた。、1987~88年の21ヶ月に渡って行われたルッケーゼ裁判は、アメリカ史上最長の刑事裁判となった。被告人20人、弁護人20人、控えに8人の陪審員を置くことや5日に及ぶ長い最終答弁など、裁判における歴史的な記録を生み出した。そのアメリカ犯罪史に残るマフィア裁判を映画化した。本作の法廷シーンの大半は、実際の証言を忠実に再現している。監督は「12人の怒れる男」「評決」の2大法廷物の傑作を生んだ名匠で2011年4月に逝去したシドニー・ルメットだ。
ニュージャージーで悪名高いルッケーゼ・ファミリーの一員であった主人公ジャコモ・“ジャッキー・ディー”・ディノーシオ (ヴィン・ディーゼル)を映す。
いきなりジャッキーが保護観察期間中に従弟に撃たれるシーンを映し出す。不死身の主人公は死なない。しかもマフィア仲間への厚情で彼をかばう。検察当局は全米最大のマフィア・ファミリーを一掃しようと摘発した。ルッケーゼ・ファミリーのメンバー20人を裁判にかけた。その時、主人公も麻薬取引の現場を押さえられ30年の刑を受けた。
連邦検察官のショーンから、刑期を短くする見返りに仲間を裏切る証言をするよう司法取引を持ちかけられる。しかし、主人公は仲間への裏切り行為を拒否する。
それぞれの被告が凄腕の弁護人を雇うのに対して、主人公は弁護人を付けないという驚くべき行動に出る。主人公は法廷でやり手の検察官の質問に対して、様々な駆け引きをしていくのであるが。。。。
最初にいきなり主人公が打たれるシーンであるが、どう見てもそれで死んでしまいそうなシーンなのに生き延びる。しかも、警察に訴えるようなことをしない。マフィアファミリーの結束の強さを示しているようだ。
その後法廷に立ってからの主人公の振る舞いにはずっとうなり続けた。弁護人はいらない。できたら弁護人を付けるべきとの周囲に対して悠然とふるまう。どんな証人が出てきても、たたき上げの自分の論理で相手を圧倒する。そして陪審員や一時は反感をもたれた仲間の被告人をも自分の味方にしていく。
この映画を見て、植木等の映画を連想した。主人公は明るく脳天気で後ろ向きの気持ちが一切ない。しかも、仲間は絶対に裏切らない。余分なことは言わない。彼はズブの素人であることを自認したうえ、時には法廷を笑いの渦に巻き込んだり、どぎつく証人を威嚇する。学歴はないが、世間の荒波の中で自分の大学を出て学んだ悪知恵がずっしり詰まっている。裁判官、検察官に対して緩急自在に反射神経よろしくふるまう。
シドニールメットはこの主人公を実にうまく描いたものだ。さすが!それにこたえたヴィン・ディーゼルはうまいとしか言いようにない。相当なワルである。しかも映画の中でもかなり勇み足をしている。そういう部分もうまく演じる。大したものだ。
2006年に製作されていたが、日本では監督の死後に初めて公開された。監督のこのあとの作品「その土曜日7時58分」が緊迫感のある傑作だった。これもかなりいける。主演男優をはじめなじみの少ない俳優が中心で、当初日本未公開と判断されたと思うが、むちゃくちゃ面白い。映画のレベルはかなり高い。
植木等を思わせる主役ヴィン・ディーゼルの緩急自在の演技には拍手をおくりたい。お見事!
アメリカ政府は全米最大のマフィア・ファミリーを一掃しようと連邦当局の捜査の後、ルッケーゼ・ファミリーのメンバー20人を76もの容疑で裁判にかけた。、1987~88年の21ヶ月に渡って行われたルッケーゼ裁判は、アメリカ史上最長の刑事裁判となった。被告人20人、弁護人20人、控えに8人の陪審員を置くことや5日に及ぶ長い最終答弁など、裁判における歴史的な記録を生み出した。そのアメリカ犯罪史に残るマフィア裁判を映画化した。本作の法廷シーンの大半は、実際の証言を忠実に再現している。監督は「12人の怒れる男」「評決」の2大法廷物の傑作を生んだ名匠で2011年4月に逝去したシドニー・ルメットだ。
ニュージャージーで悪名高いルッケーゼ・ファミリーの一員であった主人公ジャコモ・“ジャッキー・ディー”・ディノーシオ (ヴィン・ディーゼル)を映す。
いきなりジャッキーが保護観察期間中に従弟に撃たれるシーンを映し出す。不死身の主人公は死なない。しかもマフィア仲間への厚情で彼をかばう。検察当局は全米最大のマフィア・ファミリーを一掃しようと摘発した。ルッケーゼ・ファミリーのメンバー20人を裁判にかけた。その時、主人公も麻薬取引の現場を押さえられ30年の刑を受けた。
連邦検察官のショーンから、刑期を短くする見返りに仲間を裏切る証言をするよう司法取引を持ちかけられる。しかし、主人公は仲間への裏切り行為を拒否する。
それぞれの被告が凄腕の弁護人を雇うのに対して、主人公は弁護人を付けないという驚くべき行動に出る。主人公は法廷でやり手の検察官の質問に対して、様々な駆け引きをしていくのであるが。。。。
最初にいきなり主人公が打たれるシーンであるが、どう見てもそれで死んでしまいそうなシーンなのに生き延びる。しかも、警察に訴えるようなことをしない。マフィアファミリーの結束の強さを示しているようだ。
その後法廷に立ってからの主人公の振る舞いにはずっとうなり続けた。弁護人はいらない。できたら弁護人を付けるべきとの周囲に対して悠然とふるまう。どんな証人が出てきても、たたき上げの自分の論理で相手を圧倒する。そして陪審員や一時は反感をもたれた仲間の被告人をも自分の味方にしていく。
この映画を見て、植木等の映画を連想した。主人公は明るく脳天気で後ろ向きの気持ちが一切ない。しかも、仲間は絶対に裏切らない。余分なことは言わない。彼はズブの素人であることを自認したうえ、時には法廷を笑いの渦に巻き込んだり、どぎつく証人を威嚇する。学歴はないが、世間の荒波の中で自分の大学を出て学んだ悪知恵がずっしり詰まっている。裁判官、検察官に対して緩急自在に反射神経よろしくふるまう。
シドニールメットはこの主人公を実にうまく描いたものだ。さすが!それにこたえたヴィン・ディーゼルはうまいとしか言いようにない。相当なワルである。しかも映画の中でもかなり勇み足をしている。そういう部分もうまく演じる。大したものだ。